田口一男の発言 (社会労働委員会)
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○田口委員 確かにおっしゃるように、この大東マンガンの判決に返って言うならば、国と企業に対していま言ったような責任があるから、四千六百二十万ですか、そういった賠償責任がある。私は、これはいま局長がおっしゃるように争う余地もあるだろうと思うのですが、私が言いたいことはそうではなくて、一体出先の監督官、監督署、つまり国が積極的に監督指導ということに乗り出していかなければ、こういった職業病なり、ほかのこともあるのですけれども、だれが救済してくれるのかという気持ちを、被災者はもちろんのこと、職場の労働者も持っておるわけですね。そこのところに対してこの判決が問いかけておるのじゃないのか。
かつてこの委員会でも、六価クロムの問題であるとか、それから和歌山の発がん性のおそれのあるベンジジン、こういった問題などについても議論いたしましたが、これはつい最近の新聞なんですけれども、本年二月十日付の「国政通信」という新聞で、こんなに二面使って工場の事故のいろいろなケースを挙げておるのです。ここでたくさんの労働者が死んでおる。労働者だけじゃなくて、巻き添えを食っておるという例もある。ここでみんな一概に言っておることは、ちょっとした不注意で、手抜きでこういう問題があるのだから、こういったところを常日ごろ監視をしておれば防げたはずだという言い方なんですね。
そうなってきますと、さっきの大東マンガンで裁判所が問いかけておるように、国が積極的に監督指導に乗り出さなければだれが救済するのか、こういった点でいくと、私は、出先の監督官の御苦労というもの、それでこういう事故が起きれば賠償責任を問われる、大変なことだと思うのですけれども、そこまで言われるのならば、よく言われておるように、もっと監督官の体制を整備する必要がある。私どもは前々から、今日、行革だとか何だかんだとか言って公務員の定数が削減をされる傾向の中で、必要なところはもっとふやすべきじゃないか、こう言っておるわけですけれども、こういった判決を一つのよりどころにして、理由にしてどうだこうだという気持ちはありませんけれども、どうも労働省の定数を見た限りにおいては、こういう画期的な判決、問いかけがあるにもかかわらず、大臣、減っておるのですね。一般会計が、五十八年度末と五十七年度末と比較をいたしますと、五十八年度末の定数が一万四千七百七人、五十七年度に比較してマイナス七十一。特別会計は一万五百三十二人で、これもマイナス三十九。こういう状況であるならば、私は、出先の第一線の監督官がそういった賠償責任を問われて、しかも人が減っていく。これでは士気の点について問題があるのじゃないかという気がするのですが、いかに行革だ、どうだこうだと言っても、こういった問題がある以上は、大臣、人の面でちょっとがんばってもらわにゃならぬと思うのですが、どうでしょう。