安倍晋太郎の発言 (予算委員会)

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○安倍国務大臣 中国の残留孤児、日本人の残留孤児の問題については、御承知のようにこれまで八百人ぐらいから肉親捜しの依頼があるわけでございまして、これは中国に残っている日本人孤児の切実なる思いがあるわけでございますから、これに対してやはりわが国としても報いなければならぬということで今日の孤児捜しということで、後で厚生大臣からもお話があると思いますが、厚生省を中心にして国内に呼びかけて積極的に行われておるわけでありまして、テレビなんかで非常に感激的な対面もあるわけでありますが、一面においては、小林委員のお話のように、またかえって家庭悲劇というものにもつながっている面もなきにしもあらずということも聞いております。しかし、何としても残っておる孤児のああした切々たる思いをかなえさせてやりたいというのが日本としてのある意味においては責任だろうと考えております。
 同時にまた、中国でいま、戦争の結果孤児が生まれたわけでございます。これに対して日本として責任があるか。まさに私は日本あるいは日本人、日本国として反省しなければならない戦争でありましたし、当然だと思うわけであります。この問題については、お話のように、日中国交回復ができましたときは、賠償金の問題は中国がこれを放棄したわけでございますが、日本としてはそうしたこれまでの歴史の経過も踏まえ、またその反省の上に立って、中国のいわゆる国の建設に対して積極的に協力をしていくということがやはり最も大事なことだろうと私は思います。
 そういう観点から、これまでも近代化に対していろいろと日本としても経済協力を初めとして協力を進めておりますが、さらにまた、中国も五カ年計画も終わりまして新しい五カ年計画で第二次の経済協力についての要望も出ております。われわれはそうした全体的なこれまでの歴史というものを振り返りながら反省の上に立って、これはやはり積極的に進めていくべきである、こういうふうに考えて、いままさに第二次の借款問題についても全体的にこれに対して前向きで対応しようということで検討を始めておるところでございます。そうした基本的な観点から、これからも、日中関係せっかくことまでよくなってきたわけですし、いま最も両国の関係は安定しておるわけでございますから、これを崩さないで、さらにこれを進めるような中でわれわれひとつ努力を重ねていきたい、こういうふうに私は考えるわけであります。

発言情報

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発言者: 安倍晋太郎

speaker_id: 29148

日付: 1983-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会