1983-02-23
参議院
八百板正
商工委員会、外務委員会、農林水産委員会、科学技術振興対策特別委員会連合審査会
八百板正の発言 (商工委員会、外務委員会、農林水産委員会、科学技術振興対策特別委員会連合審査会)
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○八百板正君 きょうは、御多用の中を参考人の諸先生においでをいただき、御協力をいただきまして、ありがとうございます。
伺いまして、私、感じました点を申し上げたいのでありまするが、いずれも参考人の皆様方の御意見はある意味では共通したものを持っておるわけでありまして、何かそういう意味で大変うれしく頼もしい感じをいたした点をまず最初に申し上げまして、お礼の言葉といたします。
どなたにだけお伺いするというものではございませんが、いずれも共通した問題が結局は大事な点のように考えますので、そういうふうな点をちょっと申し上げながら、まず山口参考人からお話を伺い、それから中村参考人、森谷参考人、それぞれお願いをしたいと、こういうふうに思います。
農産物の自由化に関連いたしまして、山口参考人が申されましたように、日本がアメリカの穀物の一番の大きなお得意さんになっているという事実、また日本が先進国として世界の中で一番食糧をよけいに輸入をしておる国であるということ、非常に自給率が低くなっておるという点、この一事を数字の上でまともに取り上げますならば、もうそれだけで、何と申しましょうか、開放しなさいとか、閉鎖性がどうのというふうなことは通らない話になってくるだろうと、私はこういうふうに思います。
それから、日本の国内において、農業以外の関係の人の中から、よく、安ければ買ったらいいじゃないか、ほかの方でもうけた金で買ったらいいじゃないかと、こういうふうな意見が素朴に消費者からも出てくるわけでございまするが、しかし食べ物というものは、これは余っているときに余っている国から買えるものであって、足りなくなればこれはどこからも買えないのであります。また同時に、安いから買った方がいいといいまするが、安いというのは、まずまず日本の今日の食事情がまあまあ食べて余るぐらいに豊かにあるから安く買えるのでありまして、これがもし日本の食糧が——もうすでに米の問題が出かかっておりまするが、本当に足りないということになりますると、これは安くは買えないのでありまして、仮に外国から安く入ったとしても日本の今日の経済仕組みの中では、安く売ってくれる人はないのであります。やっぱり安く買っても高く売ると、こういうふうな仕組みになっているわけでありまして、そういうふうな点は、私、やはりもう決まり切ったことでございますから、素朴にみんなに理解してもらう必要があるというふうに常日ごろ考えておるわけであります。
そこで、結論的に申しますというと、やっぱり自給力を高めていくという立場に帰着するだろうと思うのでありまするが、その場合には、日本だけの自給力を高めるということだけではなくて、世界じゅうのそれぞれの国が、それぞれの国土を最大限に生かして食糧の自給度を高めていくという、こういう努力をやってもらうということが大事だろうと思います。そういう面の協力をわれわれ日本は、農業だけではない、農業ももちろんのこと、あらゆる面でやらなければならないというのが、今日の日本の基本的立場ではないかと、私はこういうふうに考えます。そういう点で、しょせんはわれわれは国土をどういうふうにして値打ちをつけていくか、そしてそこに住んでおる人間の可能性をどういうふうに高めていくかということに帰着するだろうと思うのでありまして、そういう面から、おくれた地域に対して、われわれはそういう素地を引き上げていく、上に協力をしなくちゃいかぬと、こういう立場が基礎に大事じゃないかと、こういうふうに私は考えます。
貿易摩擦という言葉が使われまするが、私はこの摩擦という言葉を余り使わないように工夫したらいいのじゃないかと思います。摩擦というものでもないと私は思うのです。やっぱり競争社会の中で国際的にも競争していくということは当然のことでありまするから、そういうふうな公正なる競争を基礎に考えていくべきであって、何かこう、摩擦、摩擦なんというふうに物をとらえるというのはどうかなと私は思っております。
そこで私は、まず山口参考人にちょっとだけお伺いしたいのでありまするが、日本は国土が狭い、したがって貧しいと、こういうことでございます。それはそのとおりでございまするが、しかし日本にはやはりほかの国と比べて豊かな国土と申しましょうか、条件を、気候条件にしてもいろいろ持っておるわけでありまするから、そういうふうな面では日本の農業の中のすぐれた面、太陽の光を浴びて草木が繁茂するという、この原初的な太陽のエネルギーをとらえていく、そのメカニズムとしての草木の繁茂、農業の繁栄と、こういうふうに考えていきまするというと、日本は必ずしも貧しいものではないのではないかというふうにも私は考えられるわけであります。そういう面で、農業の上に大きな指導力を発揮することのできる可能性のある立場にあられまする山口参考人にこの点で農業の展望を一言触れてお答えを願えれば結構だと、こういうふうに思います。