瀬戸山三男の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(瀬戸山三男君) 昨日の井上委員の検定に関する御質問の答え、私も言葉そのものはよく記憶していないのでございまして、あるいは言葉遣いが違ってくるかもしれませんけれども、私の所信と言いましょうか、考え方は、きのうもきょうも変わらないという立場でお答えをしたいと思います。
といいますのは、昨日、いまもお話がありましたように、いわゆる北方領土四島をソ連が現在占領といいましょうか、占有といいましょうか、しておる状態の歴史的いきさつを、経過を井上さんが外務省に聞きまして、外務省から歴史的な事実をるる経過を述べられており、それに関連していまの小、中、高、義務教育教科書における北方四島の記述が、なぜソ連が現在占領しておって日本が四島返還を求めておるか、こういういきさつが記述が明瞭でないじゃないか、こういうお尋ねがあったわけでございます。
私も全部教科書見ておるわけではありませんけれども、教科書にも御承知のとおりいま種類が多うございますから、同じ部類についての記述も種種に分かれておるようでございます。二、三の記述を見てみますると、小、中、高と、いろいろ内容の記述の濃度といいましょうか、詳しい、簡単であるという程度の差がもちろんございますが、北方四島をソ連が占領しておって、占領といいますか、ソ連が占有しておって、それに対してわが国は四島の返還を求めておるという趣旨の記述はほぼあります。ありますが、そこに至るなぜそれじゃソ連が北方四島を占有して、日本がそれを返せ返せと言っているんだという、そのいわれと申しましょうか、歴史的な経過というものが必ずしも明瞭に書いてないのがある。それではおかしいじゃないか、国民はなぜ返せと言っておるか、あるいは日本の領土であるということの認識がよくわからないんじゃないかというお話がありましたが、そういう点がありますから、できることであれば、これは歴史的事実でありますから、そこまでわかるように教科書なら書いた方がよかろうと、これは私の考えでございます。
ただ、しかし御承知のとおり、教科書は昔と違いまして、国定教科書を文部省がつくるわけじゃありません。教科書会社、あるいは教科書をつくる学者その他の人が書かれたものを検定制度によってつくっておるわけでありますから、そうかといって文部省がこうこう書くとか、あるいは直せという簡単なものではない。でありますから、検定制度でいきますと、ここは明らかにだれが見てもというぐらいに、客観的に間違っておるとか、おかしいというところは何か訂正ということになる——修正ですか、修正の意見をつける、修正の意見をつけると、それを修正してこなければ検定は通らないということになっておるそうでございます。
もう一つは、そこまではないが、せっかくのことならばこういう表示がいいんじゃないか、その表示が間違いというわけじゃないけれども、もう少しならこの表示がいいんじゃないか、こういう場合があるそうでございます、審議会の検討の結果。その際には改善したらどうか、改善意見をつけるというもう一つの道があるそうでございます。でありますから、それ故善意見をつけて、なるほど教科書をつくる人たちがそう言われれば、その方がいいなと思えばそのように改善をして原本を直す、こういうやり方もあるそうであります。
私は、きのうの場合はいま書いてあることそれ自体が間違いということじゃなしに、ややいわれを書いておらないところが足らないような気がいたしますから、そういう改善といいますか、改善の方策があるのかどうか、検定の場合に検討さしてみたい、かようなことを申し上げたのがきのうのいきさつでございます。