粕谷照美の発言 (予算委員会)

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○粕谷照美君 質問が北方領土に限っておりましたから、私はその点についての心配を表明したわけでありまして、その他の部分についても、それでは全部全会派こういうことでいいから、それではこういうことをあれしなさいというふうに改善意見を出すということになれば大変なことになるのではないかというふうに考えているところでございます。
 それで、文部大臣が修正意見、改善意見、この点について御自身は改善のように思っているとおっしゃるけれども、議事録に本当にそうなっているのかどうかを改めて私も点検いたしまして答弁を求めたい、つまりこの問題についてはあとは保留をしていきたいというふうに考えております。
 次に、きのうの総理の日教組批判であります。私も日教組のまだ組合費を納めている組合員でありますので、はね上がりなどという言葉を聞きますと、とても容認できないというような気持ちでいっぱいなわけであります。
 文部大臣、文部省が一九四六年に新教育指針を発表しているわけであります。そして、全国の教職員に、平和教育と民主教育の徹底と教員組合の結成を呼びかけているわけです。前の方の平和教育の部分については触れませんけれども、教員組合につきますと、教育が政党や外部の不当な圧力によってゆがめられようとしたり、教職員の身分や生活が不安定になろうとするときは、教員組合は団結の力をもってこれと闘い、あくまでも民主教育を守り、教職員の身分の安定を図らねばならないと、こういうふうになっているわけでありますね。いまの日教組の運動方針がけしからぬからなどというようなことは私はとんでもない話だと思います。まして、人事院勧告を踏みにじっておいて、そしてまた臨調方針の中で教育費がどんどん削減をされてくる、四十人学級を約束したにもかかわらずそれを実施しない。こういうことがあるときに、それを批判するというのは当然のことだというふうに思うわけであります。
 まして、憲法についてさえ自由に、政治にタブーはないんだ、自由にお話しをしなさいと、文部大臣も九条についての論議を国会の中でやっていらっしゃるときに、教職員の団体が政治についての批判を許すことができない、法律違反ではないかなどというようなことは大変おどしにも似たような感じがしてならないわけであります。政府の政策に無批判に従うような組合ならよろしいということであったならば、その一九四六年の文部省の方針というものは全く何のために出されたのかということを私は指摘せざるを得ません。この点については、総理はきのう何かお示しいただいた森本真章氏の本などを読んでいらっしゃるようでありますから、答弁を求めないで意見だけにしておきます。
 さて、質問をいたします。総理は予算委員会の質疑を通じまして改憲論者中曽根、政治にタブーなし、こういうことをおっしゃっておられました。そして、内閣としては政治日程に改憲の問題を上げていかない、こういうタカ派ぶりを示されると同時に、予算委員会の冒頭に嶋崎委員の質問に対して非常にソフトなムードの御答弁をなさっているわけであります。憲法はもう若者に定着をしたとか、いまの憲法に認められた自由や人権や福祉や国家の理念をこんりんざい放したくないという気持ちは婦人の層に非常に多い、こういうことを言っていらっしゃるわけです。これから国民の合意が必要だというようなことも言っていらっしゃるのを私は伺いながら、どちらが総理の本当の心なんだろうという気持ちがいたしました。よく読んでみますと、自由とか人権とか福祉とかいう言葉をおっしゃっていますけれども、平和とか、こういう言葉が入っていないんですね。そうすると、総理のお気持ちはあの憲法の中で平和の問題は一体どのように理解をしていらっしゃるのかということの疑問が出てまいります。そのことについての総理のお考えをお伺いしたいし、また文部大臣にお伺いしますのは、この憲法も教育基本法も非常に評価をされている、議事録を見ますと。それは当然のことだというふうに思いますけれども、その一方で少年非行が出てくる、校内暴力が出てくるのはということについての御説明の中に、教育勅語などを出してこられているわけですね。教育勅語を出してこられるその文部大臣の真意というものは、一体どういうことかということについてお伺いしたい。

発言情報

speech_id: 109815261X00519830312_014

発言者: 粕谷照美

speaker_id: 34528

日付: 1983-03-12

院: 参議院

会議名: 予算委員会