中曽根康弘の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 鈴切議員の御質問にお答えをいたします。
今次行革に関する私の基本的考え方いかんという御質問でございます。
前から申し上げておりますように、内外の諸情勢の変化に対応して、二十一世紀に向かってたえ得る行政及び財政の基礎を築こう、そういう考えに立ちまして、不退転の決意でこれを進めておる次第でございます。
鈴切さんには、いままで内閣委員会等において大変御鞭撻をいただきましたが、今後とも御鞭撻をお願い申し上げたいと思っています。特に、国鉄の再建問題あるいは年金の改革問題あるいは電電、専売公社の改革問題等々、重大問題がいよいよ提示をされてくる今日におきまして、真剣なる努力を払ってこれを推進する決心でございますので、よろしくお願い申し上げる次第でございます。
次に、行革を断行するには、仕事減らし、機構減らし、入減らし、金減らしであると、かねがねの御持論をお述べいただきました。まことにそのようなものであると私も考えております。そのために、行財政の守備範囲あるいは機構、人員等を総合的に見直していくこと、それから中央と地方との事務の再配分あるいは官業と民業との調整、これらの問題も大きく取り上げていかなければならぬと思っております。その意味におきまして、今回の法律の御制定をお願いしている点もあるのでございます。
次に、「増税なき財政再建」の言葉がないが、それは失われたのかという御質問でございますが、「増税なき財政再建」の理念はあくまで堅持してまいるつもりでございます。
中央省庁の改革に当たりまして展望を明らかにせよ、こういう御質問でございます。
すでに、新行革大綱におきまして決められました諸原則に基づきまして全般的な行革の構想をいま進め、その第一歩として、今回総務庁設置等の機構改革案を提出した次第なのでございます。このような機構改革、総務庁設置法案以下の問題あるいは国家行政組織法の改革等を経まして、次に、いま大体中央官庁におきましても八省庁が自主的改編を心がけて、その再編成をいろいろ準備しているところでございます。
運輸省等におきましては、許認可官庁から政策官庁に脱皮するために大規模な改革を用意をいたしておりますし、その他の省におきましても、必要な、時代に適合した自主的改編を心がけておるわけでございます。その意味におきまして、ぜひとも国家行政組織法等の改正案を通過させていただきたいとお願い申し上げる次第でございます。
特殊法人につきまして御質問をいただきましたが、これも、行革大綱及び新行革大綱の線にのっとりまして、特殊法人の整理を精力的に進めてまいるつもりでございます。
臨調答申で指摘されましたものは七十一法人ございます。統廃合が医療金融公庫あるいは国立競技場等七法人、民間法人化が農林中央金庫、中小企業投資育成株式会社等二十法人、それから事業の縮小等が雇用促進事業団や住宅・都市整備公団等四十四法人ございます。これらにつきましては、その答申の趣旨を尊重いたしまして、目下鋭意検討しておるところでございます。
次に、定員削減について御質問をしていただきました。
定員につきましては、総定員法をつくっていただきまして、昭和四十三年から約十六年間に一万二千人以上の純減を達したところであります。この間に、各県に医科大学を創設したり、あるいは二百海里で海上保安庁の強化を行いましたり、あるいは各地の飛行場がジェット機化しまして管制官を大量に必要とするとか、さまざまな需要がございましたが、この定員法を守りまして、しかもその中でネットで削減をしてきているわけでございます。
また最近におきましても、昭和五十七年度において千四百三十四人、五十八年度におきましては千六百九十五人を純減しており、来年はさらにこれを多くするように努力しておるところでございます。すでに第六次定員削減計画におきまして、五年に五%削減する、そういうような趣旨のもとに、いま進めておるところでございます。
次に、国家公務員や特殊法人等の職員の人事管理の改革を進めることが重要である、そういう御質問でございますが、まことに御同感でございまして、臨調答申の線に沿いまして、国家公務員や特殊法人の職員の人事管理等につきまして、この提言を尊重いたしまして、政府は答申どおり各省庁と連絡をとりまして実行してまいるつもりであります。
次に、国家行政組織法が制定されましたときの私の提案について御質問をしていただきましたが、これは先ほど申し上げましたように、戦争前におきましては、官制人権のもとに勅令事項でほとんど政府の独断で行政組織が決められておったわけであります。その行き過ぎを直すために、戦後におきまして、昭和二十三年に現在の国家行政組織法が提案されたわけで、そのときには、さらに国会の統制力を強め、そして官僚的独善性を排除するという意味においてそのような改正を加えたのでございます。
しかし、戦後すでに日長く、現在の情勢では政党は充実し、民主的統制は確立され、行政管理制度もかなり高度に充実しておる状態でございます。この変化の激しい状況のもとに、やはり公務員につきまして、総定員法を決めまして総定数を決めましたと同じように、今度は部局につきましても、総定員法に当たるような数を限定していただきまして、百二十八の局でございますが、その範囲内におきましては、時代に合うように常に自己革新を行えるような体制にすることが望ましい、そういうことで今回御提案を申し上げた次第なのでございます。
次に、中央省庁の統廃合につきまして御質問いただきましたが、総合管理庁と今回の総務庁とは非常に大きな差がございます。総合管理庁の場合には、総理府の人事局と行管庁とを統合するというのが主でございましたが、今度は思い切って総理府総務長官の所掌事項と行政管理庁長官の所掌事項とをほとんど一本にいたしまして、一部のものを除きましては一本にいたしまして、簡素、機能強化等を行うようにした次第なのであります。
橋本案から後退しているではないかという御質問でございますが、筋はあくまで通されておりまして、後退しているという事実はないと思います。
以上で御答弁を終わりますが、国鉄あるいは電電あるいは専売あるいは職場規律の確立等につきましては、さらに鋭意努力して、御期待に沿う気持ちでございます。
あとは関係大臣に御答弁をお願いいたします。(拍手)
〔国務大臣齋藤邦吉君登壇〕