小野明の発言 (内閣委員会)

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○小野明君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となっております給与関係三法律案に対し、反対の討論を行うものであります。
 公務員の給与は、民間の給与と均衡させることを基本といたしております。しかも、公務員の労働基本権はこれが制約されていることから、人事院勧告は完全実施さるべきものであることは論を要しないところであります。
 人事院は、去る八月五日、昭和五十八年四月から平均六・四七%の給与改定を行う旨の勧告を国会と内閣に行ったのでありますが、政府は人事院勧告を全く無視して、二%の給与改定を内容とした法律案を提出してきたのであります。
 このような法律案の提出は、労働基本権の代償措置としての人事院勧告制度の否定にもつながるものであり、今回政府が人事院勧告を無視して独自に俸給表を作成したことは、本来団体交渉で決定すべき配分問題にまで使用者側が中立機関である人事院を無視して介入したということであり、絶対に許すことはできないところであります。これでは労働基本権を制約された公務員の基本権を剥奪するものであり、憲法違反と言わざるを得ません。
 しかも、衆議院内閣委員会では自民党の単独審議で決せられ、本院においても会期末のこのような制約された状況下で、十分な審議も行われないまま採決されようとしていることは断じて許すことができません。今回の措置は、人事院勧告の完全実施という長年にわたる完熟した慣行を使用者である政府みずからが破るものであります。定着した良好な労使関係と公務員の士気に重大な影響を与え、公務の運営に暗影を投ずることになりかねないのであります。
 以下、反対の主な理由を申し述べます。
 反対の理由の第一は、政府が憲法で保障された労働基本権の制約の代償措置である人事院勧告制度を全く無視していることであります。昨年の凍結、そして本年の抑制という措置は、それを証明しております。特に、今回の措置は、従来行ってきた実施時期の繰り延べや凍結というものでなく、勧告の内容そのものを変更しているのでありまして、このことは人事院勧告制度の崩壊に通ずるものと言わざるを得ません。これでは政府がいままで公務員関係労働組合の行ってきたストライキを非難し処分する根拠を失うことになるということを強く警告するものであります。
 第二は、政府が勝手に俸給表を作成し、改正法案を提出することは、憲法及び国家公務員法にも抵触することであります。二%という何の根拠もない数値によって俸給表を使用者である政府が勝手につくり直すことは、賃金決定の原則を全く無視しておるのであります。
 以上の理由により、給与関係三法案に対し反対の意見を表明して、討論を終わります。

発言情報

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発言者: 小野明

speaker_id: 28797

日付: 1983-11-27

院: 参議院

会議名: 内閣委員会