中曽根康弘の発言 (本会議)

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○国務大臣(中曽根康弘君) 中野議員の御質問にお答えを申し上げます。
 公的年金制度一元化において、今後の国民的合意の形成をいかに努力するかという御質問でございます。
 政府といたしましては、昨年九月及び本年五月の閣議決定に基づきまして、公的年金制度の一元化を展望しつつ年金制度全般の見直しを行うという基本方針をつくりまして、鋭意その作業中でございます。
 このような改革を推進していくに当たりましては、御指摘のように、国民全般の御理解と御納得を得ることがきわめて重要であると思います。このような認識に立ちまして、政府といたしましても国民の御理解を得るように今後格段の努力をいたすとともに、関係審議会に御議論を願うなど、種々努力してまいるつもりでございます。
 次に、公的年金制度の安定を図るために、世代間の負担の公平をどのように配慮するかという御質問でございます。
 本格的な高齢化社会の到来に対応いたしまして、安定した年金制度の確立を図っていくためには、御指摘のように、世代内及び世代間の公平性を確保することが非常に重要であると思います。このような見地から、現在、給付と負担、制度体系のあり方等制度全般にわたっていま検討しているところでございます。
 これは私見でございますが、私は一般的な今後の政策論といたしまして、高齢化社会が参りまして人生八十年、こういうふうになってまいります動向を踏まえますと、やはり高齢者にも働く機会と時間をふやして、できるだけ負担を願うようなチャンスを継続する。そして若い世代だけにこの負担が集中しないような配慮をする。しかし高齢者も働くチャンスによって生きがいを感ずる、そういうような方向に政策として努力していくのが正しいのではないかと考えております。
 次に、三公社の経営形態が仮に民営になった場合に、この公的年金との関係はどうであるかという御質問でございます。
 年金制度には歴史や沿革がありまして、いままでも年金制度の適用区分と経営形態とは必ずしも一致しているものではないのであります。三公社の経営形態の変更後も公的年金制度全体の再編・統合が完了するまでの間は、共済組合制度の継続が現実的であり、かつ妥当であると考えております。
 国鉄共済年金財政悪化の原因は何であるかという御質問でございますが、先ほどこの点につきましてはすでに大臣から答弁がありましたが、基本的には給付と負担の関係が長期的に安定したものとなっていないということ、それから国鉄という企業の年金保険集団での運営が産業構造の変化に適切に対応し得なかったという点にあるのではないかと思います。
 国鉄共済年金財政の悪化を今日までなぜ放置していたかという御質問でございますが、国鉄共済組合単独の各種の措置をいままで講じてまいりました。これと同時に、抜本的な対策についても各般の検討を進めてきたところでございます。これらの検討の結果を踏まえ、いよいよ国鉄年金制度のぎりぎりの段階に参りまして、後がないという状態まで来ているという、こういう情勢でもございまして、公的年金制度の再編・統合の一環としてこの法律案を御提案申し上げた次第でございます。
 国鉄共済への財政調整については、昭和六十四年までの試算は示されているが、六十五年以降はどうなるかという御質問でございますが、六十五年以降につきましては、去る五月二十四日の閣議決定におきまして、長期的に安定した制度の確立を図るため、公的年金制度の一元化を展望しつつ、制度全般の見直しを行うこととしておりますので、その見直しの過程で十分に検討していきたいと思っております。
 最後に、一元化の全体像が不明確である、その将来構想を明確にすべきであるという御質問でございます。
 この公的年金制度全体のあり方につきましては、昨年九月及び本年五月の閣議決定に基づき、公的年金制度の一元化を展望しつつ、年金制度全般の見直しを行うという基本方針に沿って、現在鋭意検討中でございます。その際、公明党の年金改革構想、いわゆる基本年金制度トータルプランと名づけられておりましたが、これも十分参考にいたしたいと思っておるのでございます。
 私の記憶によりますれば、今回国家公務員と公共企業体の統合の法案をいまお願いしておるところでございますが、五十九年からたしか六十一年ごろにかけて、次の厚生年金、国民年金、船員保険等の統合が課題になり、その後そのほかの共済年金、たとえば農林あるいは私学等の統合が出てまいりまして、そして七十年に全部の統合を完了する、こういう構想で進める予定であると記憶しております。
 残余の答弁は関係大臣から御答弁申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 110015254X00719831007_022

発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1983-10-07

院: 参議院

会議名: 本会議