林義郎の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(林義郎君) 和田委員の御質問にお答えを申し上げます。
国民の負担増になるような、患者の負担増になるような改革ではないかと、こういうふうなお話でございますが、いまお話がございました虫垂炎その他の話は、計算すればまさにそういうことになると思います。思いますが、これは現在では組合健康保険の本人あるいは政府管掌健康保険の本人、これらにつきましては給付率が十割の給付を保険で行う、ただし、それらの家族、または国民健康保険につきましては七割と、こういうことになっておるわけでありますから、いまでもこれらの家族の方々や国民健康保険につきましては同じような負担がかかっておるわけであります。
私は、そういった点でいま考えておりますのは、先生もよく御承知のとおり、医療費が毎年一兆円ずつふえてきておる、その膨張をどういうふうな形で考えていったらよろしいか。医療費というものが、老齢化社会に入ってくる、さらには医療の技術、医療そのものが進歩してきておりまして、いい医療を受けられるようになってきているわけでありますから、それはやっぱり国民みんな受けられるような形にしていかなければならない。そういったようなことを考えますと、私は一部の負担をしてもらってもそれが受診の抑制になるとは考えておりませんし、また先生もよく御指摘になると思いますけれども、医療については濃厚診療であるとか不正な診療が多いという御批判もある。
医療につきましてはいろいろな点で国民的な不信を招いている点があるわけでございますから、そういったものをやはり改善するための基本的な考え方をやっていかないと将来の医療体制というものができなくなる、崩壊してしまうのではないかという心配から、今回の予算、まあたまたま先ほどお話ございましたようなことですが、これを契機にいたしまして私たちは抜本的な改正をやろうと。実は、私は昨年の十一月に任命されまして厚生大臣になりましてから、いろいろとその辺の問題も考え、また諸外国のいろいろな問題も私自身も勉強いたしまして新しい方向づけをやっていくことが必要だろう、そういうことで考えているわけであります。
もう一つ言いますと、十割負担ということになりますと、えてして薬代がかさんでくるという傾向は否定できないところでありますから、やはり適正な薬、濃厚診療でないところの医療に持っていくということが必要なことではないか。そういったことを中心に考えましていろいろな案を出したところでございます。私は、基本としては、現在の医療保険制度が果たしている役割りというものは大変いいものがある。これの全体の体系を維持しながらやっていかなければならない。増大する医療費に対応して保険料を次から次へと上げていくというような形というものは私はやっぱり考え直していく必要があるのではないか、そういうふうなことを考えまして、今回のような考え方を御提案しておるわけでございます。
また、いずれいろいろなところにお話をしなければなりません。審議会その他にもお話をしなければなりませんし、また国民の各位からいろいろな御意見が出てくると思います。私は、そういったものは素直に謙虚に受けとめましていい医療改革の方向に持ってまいりたい、こういうふうに考えておるものでございます。