安倍晋太郎の発言 (外務委員会)
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○安倍国務大臣 今回ぜひお願いをして、日中租税協定の承認を得たいわけでございます。これは、これからの日中関係の長期にわたる安定を確保していく、さらにまた、中国のいわゆる経済の現代化を促進する意味におきましても、日中双方にとりましても大変重要な意味を持った協定である、私はこういうふうに思っております。
中国に今回参りまして、中国の首脳からいろいろと話を聞きましたし、我々も率直に注文も出したわけでありますが、日中双方において、政府間については、今回も第二次七カ年で四千七百億という膨大な協力をすることになって非常に順調にいっておりますが、ただ、民間の投資という面につきましては、中国の統計によると全体の中で日本の民間投資は六%ぐらいしかしていない。経済協力は世界で最も多くしてもらっている。しかし、民間の方の投資は非常に少ない。これでは本当の日中の安定的な経済関係というものは確立できないし、現代化は、政府の御協力は大変ありがたいのですが、それだけではできないので、これはまた日本の経済のこれからの発展というものにはね返ってくるのでぜひとも民間の関係を強化していきたい。それにはやはり民間の投資をお願いしたいということで、投資の環境あるいはまた投資の条件というものを整備してもらわないと、政府が行けと言ってすぐ民間が出るわけにはいかないわけだから、ぜひともそうした整備をしてもらいたい。そういう意味で、今度の租税協定も、投資環境整備という意味で中国側も努力しまして、今回この運びになったわけでございます。
私は、今後の日中関係にこの協定はそれなりに非常な役割を果たしていく、こういうふうに考えておりますし、民間の投資が促進される上においても大変意義深いものであろうと考えるわけであります。鄧小平主任と中曽根総理との会談の際も、特に民間の投資問題が非常に大きな課題になりまして、いろいろと条件整備もするし、同時にまた、中国へ民間が出てきて非常に失敗をするとか、そういうふうなことがあれば遠慮なしに言ってもらいたい、中国は必ずこれは補いをつけます、ぜひとも日本の民間側にそういう説明をしてもらいたい、日本の民間の協力があって初めて中国の現代化は完成できるということを口をきわめて言っておられたわけであります。そういう意味からも今度の租税協定は非常に意味を持った協定であるということで、ぜひとも御承認のほどを早くお願い申し上げたい次第であります。