深谷隆司の発言 (内閣委員会在外公館に関する小委員会)
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○深谷小委員長 これにて懇談を閉じます。
この際、小委員間の協議により一言申し上げます。
本小委員会は、第百一回国会におきまして、外務省から在外公館にかかわる主要な問題について説明を聴取いたしましたが、本小委員会は、国会閉会後も存置され、本日、さらにこれらの問題について、外交実施体制強化の観点から、外務省としてどのように取り組んでいくかについて説明を聴取いたしました。
これらの説明を聴取した結果、本小委員会といたしましては、在外公館の整備等について小委員長の所見を述べるべきであるとの結論に達しましたので、この際私から所見を申し上げます。
今や我が国は、戦後四十年を経まして、自由世界第二の経済大国としての地位を確立するに至りましたが、これに伴い、我が国の国際的責任と諸外国の我が国に対する期待も著しく増大いたしております。
これらにこたえていくためには、我が国の外交実施体制を一段と強化する必要があると考えるのであります。そこで
第一は、在外公館施設の整備拡充であります。
在外公館の事務所、公邸は、その機能を十分に発揮するものでなければならないものでありますが、我が国のこれらの施設及び在外職員の宿舎は、諸外国に比べて見劣りのするものが多いといわれております。
しかも、在外営繕関係の予算は、過去十年間ほぼ据え置きとなっておりますので、これら施設の整備拡充及び国有化の予算の増額に努める必要があると思われます。
第二は、在外職員の不健康地対策の強化であります。
我が国の在外公館の半数以上が、自然環境等の厳しい地域に所在しておりますので、在外職員が安んじて職務に専念できるよう、生活環境の整備、医療対策、警備防犯対策の推進を図るなど、勤務環境の早急な整備改善に努力する必要があると考えます。
第三は、外務省定員の増員であります。
我が国外務省の定員は、米国の四分の一、フランスの二分の一程度であり、イタリア、インドよりも少なく、外交活動の第一線である在外公館についても小規模公館が全体の約四割を占めている実情にありますので、定員の増員については引き続き努力する必要があると考えます。
第四は、海外子女教育問題であります。
在外職員を含めて在外邦人の同伴子女のうち、日本人学校に通学する者は四三%にすぎず、やむを得ず子女を米国系等の外国人学校に通学させている世帯は、極めて高額な教育費を支払うか、その負担に耐え得ない世帯は、母親と子供が本邦にとどまり、別居生活を強いられているという状況にあります。
在外邦人が教育問題にわずらわされることなく、本来の任務に専念し得るよう、日本人学校の増設、教員の確保、校舎等の施設・設備の改善、子女教育手当の充実等を強力に進める必要があると思います。
ただいま申し上げました諸点は、いずれも、内閣委員会または本小委員会において、従来から取り上げられてきた問題であり、内閣委員会で審査した在外公館関係の法律案に毎回付されている附帯決議と同様のものであります。
政府は厳しい財政状況のもとにおいて、これらの附帯決議にこたえて、逐年、できる限りの配慮をされてはおりますが、まだ、問題が解消するまでには至っておりません。
また、反面、外務省といえども財政再建に対して可能な限りの協力をし、限られた予算の中で経費の効率的な使用に最大限の努力を払うべきであることは、申し上げるまでもありません。
しかし、我が国の国際社会における地位の重大性にかんがみ、昭和六十年度外務省予算においても在外公館の整備等については、特段の配慮が払われてしかるべきものと考えております。
以上であります。
この際、三浦久君から発言の申し出がありますので、これを許します。三浦久君。