江田五月の発言 (文教委員会)

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○江田委員 先ほど大臣、もう毎日のように手紙をいただく、いろんな意見があるとおっしゃいました。私は、いろんな意見だけでなくて、日本の教育全体として大きな問題を抱えているけれども、しかし、それぞれ地方地方で、現場現場で、実はいろんな工夫がやはりあるんだと思うんですね。日本の教育は悪いばかりじゃない、みんな一生懸命やっている。先生方も一生懸命、PTAも親御さんたちも一生懸命、地域の人も一生懸命のところがあって、そういうかなりの成果を上げているところは至るところにゃはりあるんだと思う。そういう現場に学ぶという姿勢がこれから必要なんじゃないかと思うんですね。
 一つ、今私のすぐ身近なところにある、これはおもしろいな、大臣にぜひこういうのを知ってもらいたいなと思う例を、これは別に私が申し上げる例が全国でただ一つすぐれているという意味じゃなくて、一つの例として申し上げてみたいんです。
 実は私の住んでおりますところ、岡山市に旭操小学校という学校がありまして、その学区は人口がおよそ七千人ぐらいのところなんですが、ここでお年寄りの皆さんがあいさつ運動、子供たちに「おはよう」、「こんにちは」とあいさつをする運動をやろうとやり出したら子供たちが返事しないというんですね。なぜだろう。お年寄りを知らない、知らない人から声をかけられてうっかり返事したら誘拐でもされるなんという時代ですからね。そこで、お互いに知り合おうじゃないか。学校の方も、それはなかなかおもしろい、地域と学校の結びつきをひとつ考えていこう。それで、六十五歳以上のお年寄りに「ふれあい会」の会員になってください。これが八十何人か会員ができまして、いろいろな催し物に参加をしていただく。遠足に一緒に行く、あるいは学習発表会、運動会へお招きをする、七夕、もちつき、お年寄りの皆さんに昔のおもちゃをつくってもらう、子供たちがそのお返しで肩をたたいてあげる、そういうことをやっていまして、それでこういう文集ができたのですね。後で学校の方から文部大臣に贈呈をさすようにちょっと言おうかと思いますが、この中で、おもしろいですよ。
 あるおばあさんの書いていることですが、「今まで六回出席させていただき、遠く離れた孫達のことを想像して楽しい一時一時を過ごさしていただきました。有難うございました。七月六日、三・四年生を対象に七夕祭り、昔の遊び等で過ごした時の思い出について書いてみます。」ずっとこうやっていまして、お手玉、「「わあ、おばあちゃんすごい。」と、おほめに預りすっかり六十年位昔に帰った様で私の方が嬉しくなりました。」そして七夕、「その日、女のお子さんが「おばあちゃん方に犬がいる。」「おらんのよ。」」岡山弁ですがね。「「ねこは。」「おらんのよ。」「何にもおらんの。」「お庭に鯉がいるよ。」というと、「ほんとう。見にいっていい。」「来て頂戴。でもお家の人に言ってからくるのよ。」」そうやって、しばらくして子供たちが遊びに来た。池のコイにえさを上げて、「「食べた。食べた。」「大きいのがいろんなあ。」」こうやって子供たちと遊んで、子供たちがお茶を飲んで帰っていった。何となくほのぼのするのじゃないですか。それから、三年生の男の子ですが、
 きょう、七夕まつりがありました。学区にすんでいる、おじいさん、おばあさんといっしょにやりました。
 ぼくたちは、おじいさんとやりました。おじいさんは、やさしく教えてくれました。ぼくたちは、紙でっぽうを教えてもらいました。作っているとちゅう、手を切ってしまいました。おじいさんは、「つばをつけてごらん。」と言いました。ぼくは、つけてみました。つけるとあんまりいたくありません。おじいさんは、やさしいと思いました。けがしてつばをつけると、つばに化膿防止の効果か何かあるらしい。そんな研究発表もあるようですが、そんなようなことで地域とお年寄りとが結びついていく、学校とお年寄りが結びつく、子供たちがお年寄りの友達を何人つくったなんて競争を始める、お年寄りが一つの生きがいを見つけていく。今大臣、高齢化社会を迎えたと。こういうすばらしい現場の実践というのがあるんだ、これをずっとたずねていこうじゃないか、そんなお気持ちになられないでしょうか、どうでしょうか。

発言情報

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発言者: 江田五月

speaker_id: 17067

日付: 1984-04-11

院: 衆議院

会議名: 文教委員会