馬場昇の発言 (文教委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○馬場委員 そうしたならば、この「能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」そして、経済的理由によってその教育の機会均等が失われてはならないとする憲法、教育基本法の精神からしますと、例えばこの人は芸術にすぐれた能力を持っているわけです。ところがこの人は奨学生にはなれない。これはこの人から見ますと憲法、教育基本法違反ではありませんか。能力というのは、各人の持っておるところの個性だとか特性を含めて、ほかの者との比較ではなしに、その人の能力、それに基づいてひとしく教育を受ける権利があるわけでございます。これこそ憲法、教育基本法に言う基本的人権ではありませんか。今言った例の人が奨学金を受けられないということ、これこそ基本的人権の侵害だし、憲法、教育基本法に違反している。こういうやり方を今あなた方は、育英会ではやっておられるわけです。そしてまた、ペーパーテストで時間を区切って書かせて点数をとっている。あるいは人間を見た場合に、わせの人もおればおくての人もおる。それをある年齢のところで区切って、十八歳だ十五歳だというところでそれをやっておる。どこから見ても、今のような学業判定の方法——能力と今のような判定による学業成績というのは一致しない。これは事実現在そうなっておるわけでございます。
 そういうことから考えてみますと、先ほど言いましたように、育英会のすぐれた者という目的にある考え方というのは、大日本育英会法、旧憲法、教育勅語のあの目的をそのまま移しかえたものであって一あの思想というのは英才教育ですよ。そういうものを貫く目的がここに現存しておる、私はこういうことが言えるのじゃないかと思うのです。
 これは文部大臣に質問いたしますけれども、今、教育改革、臨教審、そういう中で、文部大臣はこの委員会でも答弁なさった、あるいは本会議、予算委員会、内閣委員会でも、今日の教育の荒廃というものの原因として、学歴社会があるし受験地獄があるし、そして共通一次テスト、偏差値による輪切りの教育、こういうものが非常に問題だ、教育の荒廃になっている、この臨教審の中において、教育改革の中において、共通一次テストであるとか偏差値による輪切りとか、十八歳でその人の一生が決まってしまう、あるいは十五歳のペーパーテストによってその人の一生が決まってしまう、そこに教育荒廃の原因があるのだ、こういうことは改めなければならぬということを、文部大臣はしょっちゅう言っておられるわけです。私もそれには賛成です。ところが、育英会法の今提案されているのを見ますと、森さんが一番心配しているようなことが現実として行われるという状況になっているのです。これについて文部大臣、どうですか。

発言情報

speech_id: 110105077X01919840704_024

発言者: 馬場昇

speaker_id: 10581

日付: 1984-07-04

院: 衆議院

会議名: 文教委員会