渡部恒三の発言 (予算委員会第四分科会)

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○渡部国務大臣 昭和五十九年度厚生省所管一般会計及び特別会計予算の概要について御説明申し上げます。
 昭和五十九年度厚生省所管一般会計予算の総額は九兆二千四百九十一億円余でありまして、これを昭和五十八年度当初予算額九兆六百十四億円余と比較いたしますと、一千八百七十六億円余の増額、二・一%の増加率となっており、国の一般会計予算総額に対し一八・三%の割合を占めております。
 御承知のとおり、我が国財政を取り巻く環境には異例に厳しいものがあり、昭和五十九年度国の予算におきましては、制度の根本にまで踏み込んだ改革を行うなど経費の徹底した節減合理化に努め、特に一般歳出については、全体として前年度同額以下に圧縮することを基本方針として編成されたものであります。
 厚生省予算につきましても、徹底した歳出内容の見直し、合理化を行う一方、高齢化社会にふさわしい効率的で公平な社会保障制度の確立を図るとともに、障害者、寝たきり老人等恵まれない立場にある人々に対する福祉施策につきましては重点的に配慮していくことを編成の基本方針としたものであります。
 このような方針のもとに、各方面の御理解と御協力を得ながら、幸い医療、年金等につきまして制度の改革案を提出することができ、また、厳しい財政事情のもとであっても、障害者等の福祉対策を初め、保健医療対策等につきましても施策の推進に必要な予算措置を講ずることができました。
 この機会に、各位の御支援に対し衷心より感謝申し上げますとともに、責任の重大さに思いを新たにして、国民の健康と福祉を守る厚生行政の進展に一回の努力を傾注する決意を表明する次第であります。
 以下、昭和五十九年度予算に関連します主要な施策につきまして申し上げたいと存じます。
 第一に、本格的な高齢化社会の進展のもとで、社会保障制度が国民生活の基盤として将来にわたって有効に機能するよう、制度の改革を行うことといたしております。この観点から、医療保険につきましては、医療費適正化対策の推進、保険給付の見直し、医療保険の再編合理化による負担の公平化を内容とする改正を行うことといたし、年金制度につきましては、基礎年金の導入による制度の再編成、給付と負担の公平化、婦人の年金権の確立などを内容とする制度の改正を行うことといたしております。
 なお、拠出年金の年金額を特例的に実施時期を繰り上げて引き上げるとともに、福祉年金及び戦没者等遺族年金等につきましても、同趣旨の改善を図ることといたしております。
 第二に、障害者、寝たきり老人等恵まれない立場にある人々を支えるための福祉対策につきまして、きめ細かく配慮を加え、その拡充強化を図ることといたしております。具体的には、特別障害者手当の創設、身体障害者の範囲拡大、家庭奉仕員の増員、痴呆性老人対策の推進等各種の福祉対策の拡充強化を図るほか、生活扶助基準の引き上げ、社会福祉施設の運営の改善等を行うことといたしました。なお、児童扶養手当制度を福祉施策と位置づけ、これに伴い児童扶養資金の創設を行うことといたしております。
 第三に、国民の保健医療を確保するための施策について、重点的に充実強化を図ることといたしております。特に、四十歳からの健康づくりを目指す老人保健事業及び対がん十カ年総合戦略に基づくがん対策を強力に推進するほか、保健所の自主的運営を促進するための補助制度の改正、母子保健対策、難病対策、救急医療対策等の充実を図ることといたしております。
 以上のほか、生活環境施設の整備、原爆被爆者・戦争犠牲者のための対策、医薬品・食品等の安全対策、血液・麻薬・覚せい剤対策、環境衛生関係営業の振興、国際医療・福祉協力等につきましても、引き続きその推進を図ることといたしております。
 以下、厚生省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付いたしてございますので、お許しを得て説明を省略させていただきたいと存じます。
 何とぞ、本予算の成立につきまして、格別の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。

発言情報

speech_id: 110105270X00119840310_002

発言者: 渡部恒三

speaker_id: 31605

日付: 1984-03-10

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第四分科会