予算委員会第四分科会

1984-03-10 衆議院 全537発言

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会議録情報#0
本分科会は昭和五十九年三月五日(月曜日)委員
会において、設置することに決した。
三月九日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      大村 襄治君    小杉  隆君
      橋本龍太郎君    川俣健二郎君
      矢山 有作君    草川 昭三君
三月九日
 大村襄治君が委員長の指名で、主査に選任され
 た。
―――――――――――――――――――――
昭和五十九年三月十日(土曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 大村 襄治君
      小杉  隆君    橋本龍太郎君
      網岡  雄君    川俣健二郎君
      土井たか子君    矢山 有作君
      山本 政弘君    石田幸四郎君
      草川 昭三君    春田 重昭君
   兼務 池端 清一君 兼務 大原  亨君
   兼務 竹村 泰子君 兼務 中西 績介君
   兼務 松沢 俊昭君 兼務 近江巳記夫君
   兼務 武田 一夫君 兼務 薮仲 義彦君
   兼務 安倍 基雄君 兼務 青山  丘君
   兼務 小渕 正義君 兼務 佐藤 祐弘君
   兼務 野間 友一君 兼務 三浦  久君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 渡部 恒三君
 出席政府委員
        厚生大臣官房長 幸田 正孝君
        厚生大臣官房審
        議官     
        兼内閣審議官  古賀 章介君
        厚生大臣官房審
        議官      新田 進治君
        厚生大臣官房会
        計課長     黒木 武弘君
        厚生省公衆衛生
        局長      大池 眞澄君
        厚生省公衆衛生
        局老人保健部長 水田  努君
        厚生省環境衛生
        局長      竹中 浩治君
        厚生省医務局長 吉崎 正義君
        厚生省薬務局長 正木  馨君
        厚生省社会局長 持永 和見君
        厚生省児童家庭
        局長      吉原 健二君
        厚生省保険局長 吉村  仁君
        厚生省援護局長 入江  慧君
        社会保険庁年金
        保険部長
        兼内閣審議官  朝本 信明君
 分科員外の出席者
        警察庁刑事局保
        安部保安課長  加美山利弘君
        大蔵省主計局主
        計官      小村  武君
        文部省大学局高
        等教育計画課長 前畑 安宏君
        厚生省医務局医
        事課長     横尾 和子君
        農林水産省畜産
        局流通飼料課長 阿部 敏明君
        運輸省自動車局
        保障課長    越村 安英君
        郵政省電気通信
        政策局業務課長 品川 萬里君
        建設省計画局民
        間宅地指導室長 深沢日出男君
        日本電信電話公
        社宅内サービス
        本部副本部長 岩佐 直正君
    ―――――――――――――
分科員の異動
三月十日
 辞任         補欠選任
  川俣健二郎君     土井たか子君
  矢山 有作君     山本 政弘君
  草川 昭三君     柴田  弘君
同日
 辞任         補欠選任
  土井たか子君     沢田  広君
  山本 政弘君     横江 金夫君
  柴田  弘君     春田 重昭君
同日
 辞任         補欠選任
  沢田  広君     加藤 万吉君
  横江 金夫君     網岡  雄君
  春田 重昭君     柴田  弘君
同日
 辞任         補欠選任
  網岡  雄君     矢山 有作君
  加藤 万吉君     川俣健二郎君
  柴田  弘君     石田幸四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石田幸四郎君     草川 昭三君
同日
 辞任         補欠選任
  草川 昭三君     石田幸四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石田幸四郎君     草川 昭三君
同日
 第一分科員大原亨君、近江巳記夫君、青山丘
 君、第二分科員竹村泰子君、安倍基雄君、小渕
 正義君、佐藤祐弘君、野間友一君、三浦久君、
 第三分科員池端清一君、薮仲義彦君、第五分科
 員中西績介君、第六分科員松沢俊昭君及び第八
 分科員武田一夫君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和五十九年度一般会計予算
 昭和五十九年度特別会計予算
 昭和五十九年度政府関係機関予算
 (厚生省所管)
     ――――◇―――――
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大村襄治#1
○大村主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました。何とぞよろしくお願いをいたします。
 本分科会は、厚生省及び労働省所管について審査を行うことになっております。
 なお、各省所管事項の説明は、各省審査の冒頭に聴取いたします。
 昭和五十九年度一般会計予算、昭和五十九年度特別会計予算及び昭和五十九年度政府関係機関予算中厚生省所管について、政府から説明を聴取いたします。渡部厚生大臣。
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渡部恒三#2
○渡部国務大臣 昭和五十九年度厚生省所管一般会計及び特別会計予算の概要について御説明申し上げます。
 昭和五十九年度厚生省所管一般会計予算の総額は九兆二千四百九十一億円余でありまして、これを昭和五十八年度当初予算額九兆六百十四億円余と比較いたしますと、一千八百七十六億円余の増額、二・一%の増加率となっており、国の一般会計予算総額に対し一八・三%の割合を占めております。
 御承知のとおり、我が国財政を取り巻く環境には異例に厳しいものがあり、昭和五十九年度国の予算におきましては、制度の根本にまで踏み込んだ改革を行うなど経費の徹底した節減合理化に努め、特に一般歳出については、全体として前年度同額以下に圧縮することを基本方針として編成されたものであります。
 厚生省予算につきましても、徹底した歳出内容の見直し、合理化を行う一方、高齢化社会にふさわしい効率的で公平な社会保障制度の確立を図るとともに、障害者、寝たきり老人等恵まれない立場にある人々に対する福祉施策につきましては重点的に配慮していくことを編成の基本方針としたものであります。
 このような方針のもとに、各方面の御理解と御協力を得ながら、幸い医療、年金等につきまして制度の改革案を提出することができ、また、厳しい財政事情のもとであっても、障害者等の福祉対策を初め、保健医療対策等につきましても施策の推進に必要な予算措置を講ずることができました。
 この機会に、各位の御支援に対し衷心より感謝申し上げますとともに、責任の重大さに思いを新たにして、国民の健康と福祉を守る厚生行政の進展に一回の努力を傾注する決意を表明する次第であります。
 以下、昭和五十九年度予算に関連します主要な施策につきまして申し上げたいと存じます。
 第一に、本格的な高齢化社会の進展のもとで、社会保障制度が国民生活の基盤として将来にわたって有効に機能するよう、制度の改革を行うことといたしております。この観点から、医療保険につきましては、医療費適正化対策の推進、保険給付の見直し、医療保険の再編合理化による負担の公平化を内容とする改正を行うことといたし、年金制度につきましては、基礎年金の導入による制度の再編成、給付と負担の公平化、婦人の年金権の確立などを内容とする制度の改正を行うことといたしております。
 なお、拠出年金の年金額を特例的に実施時期を繰り上げて引き上げるとともに、福祉年金及び戦没者等遺族年金等につきましても、同趣旨の改善を図ることといたしております。
 第二に、障害者、寝たきり老人等恵まれない立場にある人々を支えるための福祉対策につきまして、きめ細かく配慮を加え、その拡充強化を図ることといたしております。具体的には、特別障害者手当の創設、身体障害者の範囲拡大、家庭奉仕員の増員、痴呆性老人対策の推進等各種の福祉対策の拡充強化を図るほか、生活扶助基準の引き上げ、社会福祉施設の運営の改善等を行うことといたしました。なお、児童扶養手当制度を福祉施策と位置づけ、これに伴い児童扶養資金の創設を行うことといたしております。
 第三に、国民の保健医療を確保するための施策について、重点的に充実強化を図ることといたしております。特に、四十歳からの健康づくりを目指す老人保健事業及び対がん十カ年総合戦略に基づくがん対策を強力に推進するほか、保健所の自主的運営を促進するための補助制度の改正、母子保健対策、難病対策、救急医療対策等の充実を図ることといたしております。
 以上のほか、生活環境施設の整備、原爆被爆者・戦争犠牲者のための対策、医薬品・食品等の安全対策、血液・麻薬・覚せい剤対策、環境衛生関係営業の振興、国際医療・福祉協力等につきましても、引き続きその推進を図ることといたしております。
 以下、厚生省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要を御説明申し上げるべきではございますが、委員各位のお手元に資料を配付いたしてございますので、お許しを得て説明を省略させていただきたいと存じます。
 何とぞ、本予算の成立につきまして、格別の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
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大村襄治#3
○大村主査 この際、お諮りいたします。
 厚生省所管関係予算の重点項目については、その説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大村襄治#4
○大村主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
  〔渡部国務大臣の説明を省略した部分〕
 以下、主要な事項につきまして、予算の概要を御説明申し上げます。
 第一は、生活保護費であります。
 生活扶助基準につきまして、一般国民の消費水準の動向等を考慮し、昭和五十八年度に比し二・九%引き上げることとしたほか、高齢者や傷病障害者等が大部分を占める少人数世帯の処遇改善、男女の消費実態に対応した男女差の縮小などの改善を行う一方、不正受給の一掃、医療扶助の適正化等制度の厳正な運営を推進することとし、一兆一千三百九十四億円余を計上いたしておりますが、これは昭和五十八年度に比し五五二十六億円余の増額となっております。
 第二は、社会福祉費であります。
 心身障害児・者の福祉につきましては、家庭や地域で生活し易い条件を整備するため、障害者社会参加促進事業、在宅障害者デーサービス事業、補装具給付事業、日常生活用具給付事業、精神薄弱者通所援護事業等の充実を図るとともに、特別児童扶養手当及び福祉手当の額を引き上げることといたしております。
 老人福祉につきましては、在宅の寝たきり老人等に対する福祉サービスを拡充強化するため、家庭奉仕員の増員を行うとともに、デーサービス事業、生きがい対策等についても引き続き充実を図るほか、痴呆性老人対策を推進することといたしております。
 また、母子福祉につきましては、母子寡婦福祉貸付金の貸付原資の増額及び児童扶養資金の新設を行うとともに、児童扶養手当制度を福祉施策と位置づけ、給付額の二段階制、都道府県負担の導入等制度改正を実施することといたしております。
 さらに、母子保健につきましては、妊婦・乳児健康診査の推進、神経芽細胞腫検査の実施等その充実を図ることといたしております。
 社会福祉施設につきましては、特別養護老人ホーム、心身障害児・者施設等需要の多い施設の整備、老朽施設の改築等を積極的に進めるとともに、特別養護老人ホームのうち痴呆性老人処遇技術研修指定施設、養護老人ホームに併設する小規模特別養護老人ホーム、身体障害者福祉ホームの整備等を図ることといたしております。また、運営の改善につきましては、職員の勤務時間の短縮に必要な業務省力化等勤務条件改善費を計上するほか、入所者の処遇改善として一般生活費を引き上げることといたしております。
 以上のほか、児童館、母親クラブ等の児童健全育成対策の拡充、民間社会福祉活動の推進、地域改善対策の実施等につきましても、それぞれ所要の措置を講ずることといたしております。
 以上申し上げました社会福祉費の総額は一兆九千九百九十一億円余でありまして、昭和五十八年度に比し八百七億円余の増額となっております。一第三は、社会保険費であります。
 まず、社会保険国庫負担金でありますが、政府管掌健康保険につきましては、従来にも増して医療費支出の適正化対策を推進するとともに、昭和五十九年七月から給付と負担の見直し、日雇い労働者に対する健康保険制度の適用等の制度改正を実施することとし、国庫補助金繰入れ六千十六億円余を、船員保険の疾病部門につきましては二十七億円の国庫補助金繰り入れをそれぞれ計上いたしており、昭和五十九年六月までの日雇労働者健康保険に対する国庫負担金五十四億円余を含め、総額六千八百十七億円余を計上いたしております。
 次に、厚生年金保険及び船員保険年金国庫負担金につきましては、特例的に年金額を二%引き上げることとし、その実施時期を例年より繰り上げて昭和五十九年四月からといたしております。また、昭和五十九年八月から障害年金の事後重症制度の改善を行うほか、行革関連特例法に基づき、昭和五十九年度においても保険給付費国庫負担の一部を一時繰り延べすることといたしました結果、これらの経費として七千六百七十六億円余を計上いたしております。
 次に、国民年金国庫負担金でありますが、拠出制国民年金につきましては特例的に年金額を二%引き上げることとし、その実施時期を例年より繰り上げて昭和五十九年五月からといたしております。なお、一般会計から国民年金特別会計への繰り入れの平準化を図るための特例措置を引き続き講ずることといたしております。
 また、福祉年金につきましては特例的に昭和五十九年六月から年金額の改善を行うこととしております。これらの結集、国民年金特別会計への繰り入れに必要な経費として一兆七千三百七十九億円余を計上いたしております。
 国民健康保険助成費につきましては、総額一兆九千九百十八億円余を計上いたしております。国民健康保険につきましては、医療費支出の適正化対策を強力に推進するとともに、昭和五十九年七月から、退職者医療制度の創設、国庫補助の合理化等の制度改正を実施することとし、療養給付費等補助金一兆六千百十一億円余及び財政調整交付金二千九百十五億円余等、所要の経費を計上いたしたところであります。
 以上申し上げました社会保険費の総額は五兆二千六百三十七億円余でありまして、昭和五十八年度に比し四十五億円余の増額となっております。
 第四は、保健衛生対策費であります。
 生涯を通じる健康づくりのための施策の一環として、特に本格的な高齢化社会の到来に対応し、壮年期からの健康の保持を図るための疾病予防、機能訓練等の保健事業を積極的、総合的に実施することといたしております。同時に、この事業を円滑に実施するために必要な保健所機能の強化、市町村保健センターの整備、市町村保健婦の増員、市町村栄養改善事業、婦人の健康づくり活動等の推進を図ることといたしております。なお、臨時行政調査会答申の趣旨を踏まえ、保健所の運営に関する経費につきまして、保健所の自主的な運営を促進するため、補助金方式から交付金方式へ移行することといたしております。また、医療金融公庫につきまして、昭和六十年一月を目途に社会福祉事業振興会と統合することとし、所要の経費を計上いたしております。
 地域医療対策につきましては、救急医療体制の整備、僻地中核病院等を中心とする僻地医療体制の計画的整備を推進するほか、医療情報システムの整備強化等を図ることといたしております。
 特定疾病対策につきましては、循環器病、がん、脳卒中、腎不全等に関する専門医療機関の整備を推進するとともに、小児医療に関する臨床的研究の充実等を図ることといたしております。
 また、看護婦等医療従事者の養成確保につきましては、看護婦養成所の整備、夜間看護体制の強化に伴う処遇改善等を行うことといたしております。
 原爆被爆者対策につきましては、医療特別手当等各種手当の引き上げ等を図ることとし、所要の経費を計上いたしております。
 以上のほか、精神衛生費につきまして、精神障害回復者の社会復帰促進のための通院患者リハビリテーション事業の拡充を図ることとし、公的病院の助成、保健衛生・医療施設等の整備費などを含めて、保健衛生対策費は、総額四千六百四十九億円余でありまして、昭和五十八年度に比し四百七億円余の増額となっております。
 第五は、戦傷病者戦没者遺族等に対する援護費であります。
 戦傷病者戦没者遺族等に対する遺族年金等につきまして、恩給の改正に準じて額を引き上げるとともに、併発死した者の遺族に対する遺族年金等の改善を行うことといたしております。また、戦傷病者等の妻に対する特別給付金として、昭和五十四年に交付した国債の最終償還を終えた者に対して、引き続き二年償還の国債を特別給付金として支給することといたしております。
 中国残留日本人孤児対策につきまして、訪日肉親調査等親族探しの促進及び中国孤児定着促進センターの円滑な運営を図るなど、遺族及び留守家族等援護費として、総額一千四百四十四億円余を計上いたしております。これは昭和五十八年度に比し二十八億円余の増額となっております。
 第六は、環境衛生施設整備費であります。
 水道施設整備費につきましては、簡易水道、水道水源開発施設、水道広域化施設の整備等を引き続き推進することとして、九百十九億円余を計上いたしております。
 廃棄物処理施設整備費につきましては、第五次廃棄物処理施設整備計画に基づき整備を促進するとともに、引き続き広域廃棄物埋立処分場の整備を行うこととし、六百四十四億円余を計上いたしており、環境衛生施設整備費の総額は一千五百六十四億円余であり、これは昭和五十八年度に比し九億円余の減額となっております。
 以上のほか、対がん十カ年総合戦略の積極的な推進を初めとして、心身障害発生予防及び小児慢性特定疾患治療の研究等難病対策を含め、各種研究開発事業の拡充、国際医療・福祉協力の充実、戦没者の遺骨収集・慰霊巡拝の実施等につきましても、所要の経費を計上いたしております。
 以上、昭和五十九年度厚生省所管一般会計予算の概要を御説明申し上げました。
 次に、昭和五十九年度厚生省所管特別会計について申し上げます。
 第一に、厚生保険特別会計につきましては、厚生年金国庫負担金につきまして、行革関連特例法の規定に基づき、現行法の規定により繰り入れるべき額の一部について引き続き一時減額を行い、一般会計から一兆四千六百八十五億円余を繰り入れることとし、各勘定の歳入、歳出予算を計上いたしております。
 第二に、船員保険特別会計につきましては、一般会計から四百七十六億円余の繰り入れを行い、歳入、歳出予算を計上いたしております。
 第三に、国立病院特別会計につきましては、一般会計から一千二百九十二億円余の繰り入れを行い、各勘定の歳入、歳出予算を計上いたしております。
 第四に、あへん特別会計につきましては、歳入、歳出とも十八億円余を計上いたしております。
 第五に、国民年金特別会計につきましては、国民年金特別会計への国庫負担金の繰入額の当面の推移等を勘案し、一般会計から国民年金特別会計への繰り入れの平準化を図るための特例措置を引き続き講ずることとし、一般会計から一兆七千三百七十九億円余の繰入れを行い、各勘定の歳入、歳出予算を計上いたしております。
 以上、昭和五十九年度厚生省所管特別会計の予算について申し上げました。
 何とぞ、本予算の成立につきまして、格別の御協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
    ―――――――――――――
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大村襄治#5
○大村主査 以上をもちまして厚生省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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大村襄治#6
○大村主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑時間はこれを厳守せられ、議事の進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局に申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本政弘君。
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山本政弘#7
○山本(政)分科員 昨年もこの分科会で、実は中国の残留孤児と中国からの引揚帰国者の年金について質問いたしたわけでありますけれども、質問をする前にもう一遍厚生大臣に確認をしたいわけであります。
 残留孤児あるいは中国からの引揚帰国者、この人たちは戦争の犠牲者であります。私はそう思うのですが、いかがでしょう。
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渡部恒三#8
○渡部国務大臣 そのとおりでございます。
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山本政弘#9
○山本(政)分科員 今大臣のお話の中にも、戦争の犠牲者対策の推進をやる、こういうお話がありました。同時に、年金についても給付と負担の公平化について努力をしたいというお話もあったと思うのですね。私はきょうお伺いしたいのは、今基礎年金の導入を目的として、各種年金と言ったらいいんでしょうか、国民年金法、厚生年金保険法、それから船員保険法の改正作業が進められておる、そしてそれに伴って、懸案であった制度的な無年金者といいますか、今申し上げました中国の引揚帰国者の年金の保障についても検討されております。そういうことが伝えられておりますけれども、この制度的な無年金者に対する年金権の保障について、既に公表されておりますところの国民年金法の改正案要綱によりますと、現行法の適用除外期間をいわゆる空期間として取り扱うという措置が講じられておる、こういうことを承っておりますけれども、この点については間違いがございませんでしょうか、まずお伺いいたします。
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渡部恒三#10
○渡部国務大臣 今回の改正案においては、制度的な無年金者は解消するということを大きな目的としており、今御指摘の問題についても、帰国前の残留期間を資格期間とすることにより老齢年金に結びつけるということにいたしております。
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山本政弘#11
○山本(政)分科員 じゃお伺いしたいのですが、空期間を認める、それだけで事が済まされるのだろうかどうだろうかという気が私は実はするわけです。つまり過去にとられたさまざまな年金権の保障措置、これは間違っておれば教えていただきたいのですけれども、十年年金とか五年年金とか、それから特例措置がございました。そういう人たちに比べて、今空期間というものを設けてそして救済をすると言うけれども、それだけで一体年金額というものは十分かどうかといえば、私はこれは大変不十分じゃないか、こう思うのですね。そういう点で余りにも不公平、不十分じゃないだろうか、私はそんな気持ちがしてなりません。
 特に、こんなことを申して失礼かもわかりませんけれども、総理が、今や戦後の総決算の時期である、こうおっしゃられて、そして近く訪中されるときに、六百九十三人の方々に対して一括帰国をする努力をしよう、そしてそれを中国政府に要請をし、同時に中国の養父母に対して感謝の意を表明しよう、こういうお話があります、新聞で知ったわけでありますけれども。中国の孤児というのは、まず日本人であるということがありますね。そして、今申し上げたように日本人の中で戦争の犠牲者である。しかも、今申し上げたように各種の救済措置があったけれども、その救済措置というものを絶対的に受けられる条件になかったという実態がある。それをただ単に空期間ということだけで救済し終わったと言っていいのだろうかどうだろうか。しかもその人たちは今申し上げたように人数は極めて限られておる、しかも帰ってきた場合に生活が不安定である、こういう条件があるわけですね。政府として予算的なことを考えればそんなに大した金額でもないだろう。それならば、そういう人たちに対してひとつ特殊な条件であるがゆえに救済をすることが必要であるのじゃないだろうか。しかし、それを今申し上げたように空期間というだけで足れりというふうにお考えになっているのだろうかどうだろうか、重ねてお伺いしたいと思います。
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渡部恒三#12
○渡部国務大臣 今回の制度改正案は、御承知のように社会保険方式を維持することが基本となっておりますので、残留孤児の皆さんに限らず、保険料を納めなかった期間について年金額に認めることは極めて困難であります。今の空期間を認めて老齢年金に結びつけることにしたことでも、これは山本先生からも幾たびが御指摘をちょうだいして、これは一歩前進したという評価をしていただいてよろしいかと考えておったのでありますが、今回の改正により、なお別途六十歳以後六十五歳に達するまでの任意加入制度を設けて、このようなケースについては年金額がなるべく低くならないような配慮をしておるわけであります。
 ただ、これは年金制度の問題でありまして、今の中国残留孤児の皆さんに対する国としてやるべきことはまた別個の問題等もありますので、この年金の場合は制度全体のものでありますからここまでが精いっぱいじゃないかと私は思いますが、残留孤児の問題は、そのままでよいということではなく、これはその他の方法で政府として今後なすべきことはなしていかなければならないと考えております。
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山本政弘#13
○山本(政)分科員 つまり私が申し上げたのは、残留孤児の年金ということについて特殊な事情がある、つまり戦争犠牲者であるとか人数が限られておるとか生活が不安定であるとかということを申し上げたのですけれども、中国の帰国者の問題に限ってそのことをやるということは制度的に大きな問題というものを残すから、別途にお考えになるというお気持ちがあるのかどうか、それが第一点。
 第二点は、六十歳から六十五歳までの要するに掛金を掛ける期間、これを延長なさるということも、これもそのとおりにというふうに承っていいわけですね。
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渡部恒三#14
○渡部国務大臣 はい。
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山本政弘#15
○山本(政)分科員 じゃ、その第一点の方は。
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渡部恒三#16
○渡部国務大臣 今回の改正によって別途六十歳以後六十五歳に達するまでの任意加入制度を設けて、空期間でまず老齢年金につないで、そして今度金額をできるだけ上にするためには六十歳から六十五歳まで入っていただくという特別の配慮をしたわけでありますが、しかしそれによって、中国残留孤児の皆さんの場合は年金制度としては全体の問題ですからこれがぎりぎり精いっぱいだと思いますけれども、中国の残留孤児の場合はその他の政策上の問題がありますから、今御承知のように、帰国孤児の皆さんには定着センターをつくってそこで日本語を覚えていただいたり、日本の生活慣習を覚えていただいたりして、できるだけ自立できるように世の中に出ていただけるようなお手伝いをし、また、どうしても三十八年のブランクという中でなかなか生活できない方については、それなりの政府としての御援助を申し上げてまいりたいと思います。
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山本政弘#17
○山本(政)分科員 援護局の方、いらっしゃいますか。――残留孤児という場合に、その孤児というのは、年齢的に一体敗戦当時幾つぐらいの人を孤児と言っておるわけなんですか。
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入江慧#18
○入江政府委員 終戦時において十三蔵未満の者を一応孤児というふうに考えております。
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山本政弘#19
○山本(政)分科員 十三歳未満ですか。
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入江慧#20
○入江政府委員 ですから十二歳以下でございます。
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山本政弘#21
○山本(政)分科員 そうすると、仮に十三歳未満でも十二歳以下でもいいのですが、それから戦後三十九年たっているわけですね。そうすると、孤児と言われる人の最年長という人は今五十一歳か五十二歳、とにかく五十歳を超えているわけですね。
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入江慧#22
○入江政府委員 足し算すればそういうことになりますが、現実に百六十九名の孤児の方がこちらへ永住帰国しておりますが、その中の五十歳以上というのは一名おりますが、大多数の人間は四十歳から四十二、三歳というところに集中しております。
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山本政弘#23
○山本(政)分科員 大多数の人が四十歳代だとして、いずれにしてもその人たちが保険料を掛ける、そして六十歳から六十五歳まで五年間延長されるということで、これは厚生省からの資料としていただいたわけでありますけれども、帰国者の年金額でありますけれども、帰国時の年齢が、昭和六十一年四月とした場合に四十歳である場合に年金額の月額が幾らになるか、五十九年度の価格で六十五歳までに任意加入した場合に四十歳の人たちは三万一千二百五十円です。五十歳の人で二万二千五十八円。六十歳の人でちょうど一万円。大臣、生活保護費は今幾らでしょう。生活保護費よりはるかに、ほぼ半分くらいの金額ではないだろうかと私は思うのですよ。それから老齢福祉年金は幾らか。これとそんなに変わらぬのじゃないでしょうか。
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渡部恒三#24
○渡部国務大臣 二万五千百円です。
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山本政弘#25
○山本(政)分科員 そうしますと、大臣のおっしゃった戦争犠牲者に対する対策の推進というふうにこれはいえるのだろうかどうだろうか、話がもとに戻りますけれども。
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渡部恒三#26
○渡部国務大臣 今お話しのように、これは確かに基礎年金五万円というところにも到達しないわけでありますし、現在の老齢福祉年金は二万五千百円ですから、これは今予想される金額で生活が保障されるということには残念ながらならないと思います。ですから私が先ほど申し上げたように、中国残留孤児の皆さんが日本に帰国されるという場合、恐らく何千人という限られた人数ですから、その人たちに対する対策は別途、これは当然戦後処理の対策として、さっき私が申し上げましたようにこれは戦争犠牲者でありますから、その対策はその時点で講じられる、こう考えております。
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山本政弘#27
○山本(政)分科員 一九八六年に年金の一元化をやると、そのときに基礎年金は五万円だ、こうなりますね。そうですね。そうすると、今私が金額を四十歳、五十歳、六十歳と申し上げましたけれども、その間には格差がある、その格差に対してどういうふうな対応をなされるのか。先ほどちょっと気にかかったのですけれども、センターをおつくりになったとか日本語を教えるということは別の次元の問題なのです。私が今お伺いしているのは年金の問題ですから、年金の問題について一体どういうふうな対応をお考えになっているのか、あるいはこれからお考えになろうとなすっているのか、あるいは何か具体的にお考えになっている点があるのだったらそれをお聞かせいただきたい。もしお考えがなければひとつ新たな提案をお考え願いたい、私は私なりにこう思って実は質問しているのですけれども、いかがでしょう。
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渡部恒三#28
○渡部国務大臣 今私どもの援護施策として当面することは、中国に残留している孤児の皆さんの肉親捜しを一日も早く完了させるようにこれを進め、またその人たちのそれぞれの御意見をお聞きし、帰国希望の皆さんには自分の母国に帰国できるように計らっていったり、あるいは今日まで戦後三十八年間育ててくれた養父母に対する感謝の道を開いていくとか、これが当面の援護施策でありまして、その後の老後保障というような問題は、これはまた別途に将来にわたって検討されていくべきものと思います。
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山本政弘#29
○山本(政)分科員 私は、国交回復の翌年から実は帰国の問題に取り組んできたのです。そのときから言い続けてきたのは、一つは言葉の問題、一つは職業の問題、一つは住宅の問題、それから要するに日本の習慣に早くなれさせるというようなことで、これは当然その当時予想されたことなんですね。それからもう十年たって、今ようやく所沢にセンターができた。第一次の帰国者が来るということになったときからそういう十分な対応というものが考えられていい、私はこう思うのです。あえて申し上げますけれども、厚生省の対策、それから各省の対策というのは後追いになっておるのではないか。そうすると、年金についても今から帰国者の老後についての考えというものをきちんとして、そして対策というものを立てておかないと間に合わない、そのときになって間に合わないというような感じもするわけです。だからあえてそのことをお伺いしているわけなんです。
 例えば、沖縄の復帰の問題のときには過去勤務債務というのがありましたね。そのときは、復帰というものが予想されて沖縄では年金の制度がつくられておった。しかし、沖縄の年金制度と日本の国民年金法、この間に九年間なら九年間の空白があった。したがってそれをどうするかという問題があった場合に、三分の一を政府が補助をして、そして本土側に右へ倣えをした、こういう事実があるのです。とすると、今度の帰国者の問題についても、制度としては私は大臣のおっしゃることはわかるけれども、別に何かその人たちに対する特別立法なり何なりというものは考えられないものだろうかどうだろうか、そう思うのです。制度は制度、しかし帰国者については日本人なんですね、そして国の責任によって犠牲をこうむった人なんですから、そういう方法が考えられないものだろうかと私は思うのですよ。どうでしょう。
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