関根則之の発言 (地方行政委員会)

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○政府委員(関根則之君) 確かに最低税率を〇・五%引き上げさしていただきました。それから、出発の最初の数段階のやや不整合になっているブラッケットの刻み方が所得段階が上がるに従ってだんだん広がっていく、そういう体系に直さしていただいております。その結果、所得の逆転といいますか、再配分が逆になっているような現象があるんではないかというお話でございますが、減税の効果は、やはり低所得層ほど住民税の軽減割合は低くしておりますので、税率の引き上げによって逆転現象が起こっておるというふうには私どもは考えておりません。
 それからもう一つ、賦課制限の率の引き下げでございますけれども、これは、御承知のとおり国税で最高税率が五%下がったわけです。したがって、賦課制限につきましても、所得税の高額所得層に対する負担の軽減を図るということをストレートに効果をあらわしますためには賦課制限も同じように五%下げてくれぬかと、下げるべきだという議論が相当各方面から起こってきたわけです。私どもは、しかし賦課制限につきましては前々から問題があお制度である、しかもその財源はすべて地方団体においてしょっていると、地方団体の負担において賦課制限制度というものは成り立っているというような問題点がありますから、五%所得税の最高税率が下がったからといってストレートに賦課制限率を下げるわけにはいきませんよと、そういう考え方で対応したわけでございます。
 ただ、問題はこの前、現在の賦課制限のかかり始めの所得段階というのは一億二千九百万ですけれども、それが設定されましたのが昭和五十五年度所得、住民税年度でいきますと昭和五十六年度住民税からそういう制度ができたわけです。しかし、それが現在までにやはりそのときの一億二千九百万の所得段階というのは、現在の貨幣価値に直しますと大体一億四千五百万程度のところまで来ているわけでございますから、その賦課制限がかかり始める所得段階をその後の物価上昇と貨幣価値の下落等に見合ったものに直す程度のものは、これはやむを得ないといいますか、税制としてもやっぱり検討すべき筋合いのものである、そういう考え方に立ちまして、率といたしましては二%の引き下げをさせていただく、こういうふうにしたわけでございます。結果的には一億四千三百九十万五千円の段階から賦課制限が始動する。改正前は一億二千九百八十六万八千円からスタートしていたわけですが、その間の引き上げ率といいますか、それは約一〇%になっておりまして、この間におきます物価なりあるいは国民所得のデフレーター等から比較いたしましても、大体つり合うものだということでございます。そういうことでやっておりますので、決して高所得層に対して住民税のサイドから負担軽減を思い切ってやったとか低所得層以上にやったということはありません。
 ちなみに、住民税につきましては、賦課制限を二%下げましても、例えば一億五千万の粗収入のある人については住民税は百八十二万六千円の増税になっております。二億の人については三百二十五万一千円の増税になっている、こういう形になっておりますので、お話のございましたような形での逆転といいますか、そういうものはあらわれていないというふうに私どもは理解してます。

発言情報

speech_id: 110114720X00419840329_065

発言者: 関根則之

speaker_id: 3254

日付: 1984-03-29

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会