加藤卓二の発言 (商工委員会)

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○加藤(卓)委員 お忙しい中、大臣が見えられたので、早速大臣に的を絞って質問させていただきたいと思うのでございます。
 とにかく大臣と長官、質疑のときに答弁がとても明確で非常に簡潔なんで、私はいつも非常に感心しておるのです。特に中小企業庁の立場に立って、私は大臣というよりも中小企業庁の担当のつもりであるというふうな御発言もいただいている中で、中小企業問題は革新技術の問題を含めて政府の取り組みが非常に大きくされていることは事実でございますが、中小企業をめぐる環境が非常に悪くなっているということを大臣はいつもおっしゃっておられる。倒産件数が多いとかいろいろな問題点がある中で、そういう問題点はむしろ大企業の方にも考えられるのじゃないか。逆に言えば、私たちが考えて、今の大企業というのは、明治の代には全部中小企業の規模の会社であったのです。それが通産行政の指導よろしきを得て戦後著しい発展をなしたというのは通産省の大きな業績であり、これはまたむしろ誇るに足るだけの指導力があるんじゃないか。しかし、その指導力が大企業だけになされたのでは困るということで先ほどから発言をしているわけでございます。
 そして特に大企業の場合でも注意しなければいけないのは、石炭産業だとか糸の産業だとか、本来ならもっともっと育っていいはずのものが大変な苦痛を味わうというわけでございますので、自動車だとかいろいろな産業の中にもそのようなことが繰り返されては大変だ。むしろそういうことも含めて御指導願いたいということは、大企業に集まっている人材、調査能力、技術能力は国の蓄積である、少なくともこれは国家が備蓄した大きな財産だ。先ほど大学の問題を言いましたが、大学で人材を育てる。これも明治以来みんなで苦労したものをぜひ育てていこうという感覚の中でやってきたことは事実でございます。それが今日大企業を育ててきた。ですから、今の大学生が大企業に行きたいというのはわかりますが、そこで私は大企業にこの際一肌脱いでいただきたい。そういう形で一つお願いしたいと思うことがございます。
 それは、中小企業向けの開発をやろうといっても、政府の資金は、きょう見ているとそれほど大きな枠がとれるようには思えません。アメリカのロックフェラーやカーネギーがどういう形で世に知られているかというと、ロックフェラーやカーネギーがどんなことをやったかというよりも、カーネギーがつくったカーネギーホールだとかロックフェラーがつくったロックフェラー財団の方がはるかに私たちの印象に残っております。ひとつ大企業の皆さんにも、税制面の優遇だとかいろいろな問題点を配慮していただく中で、大企業が持っている技術を中小企業に生かしていただけるような制度をぜひつくっていただきたい。
 それと同時に、大企業が持っている資金が中小企業に活用できるような制度をぜひつくっていただけるよう、これは大臣の立場でないとできない問題だと思いますが、そういうふうな感じで大企業の資金を、米国のベンチャービジネス、ベンチャーキャピタル、こういう形の中でいろいろな資金が流れている、その資金量を考えてみると、これは民間活力の活用という中には大企業が出てくるところが非常に大きく貢献するのじゃないか、そういう問題に関して通産当局としての御指導をぜひお願いできるように御配慮願いたい。それに関しての大臣のお考えを聞かしていただきたい、こう思います。

発言情報

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発言者: 加藤卓二

speaker_id: 9740

日付: 1985-04-24

院: 衆議院

会議名: 商工委員会