馬場昇の発言 (文教委員会)
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○馬場委員 私は、諸外国並みのGNPの七%ぐらいを教育費に使うんだというところが例えば臨教審で出る、それでもってそれを尊重して政府が実施すると、お金だけではいけませんけれども、物すごい教育改革になるというぐあいに思いますから、その辺については頑張っていただきたいと思います。
次に、とにかく最近、教育費貧乏、教育費地獄、増加の一途をたどっておりますのが父母負担の教育費の増加であることはもう御存じのとおりでございまして、家計に占める教育費の割合というのは、一九七三年以来ずっと増加の一途をたどっておるわけでございます。
文部大臣、あなたのところでお調べになった五十八年度の保護者が出した教育費調査によりますと、公立の小学校が十六万五千二百円、中学枝が十九万九千七百円、前年比で五千円アップしております。高校で、公立が二十五万九千七百円、私立が五十四万二千五百円、これは前年比、公立が七千円、私立が八千六百円アップです。幼稚園が、公立が十六万九百円、七千円アップ、私立が三十万千六百円、一万八百円アップと、こういうぐあいに保護者が出した教育費の調査がなっておるわけでございまして、今もう大学とか高校とかに二人出している五十歳から五十四歳の人の家計に占める教育費の比率は五〇%ぐらいになっているという調査さえも実はあるわけでございます。
そういう中で今度は、受験地獄で、学校に出すんじゃなしに、壁とかなんとか学校外に対する教育費、これが五年間で小学校が四・七%、中学校が八・五%、高校が七%、こういうぐあいに伸びておるわけでございまして、経済企画庁の調査でも、八割の人が本当に教育費の支出が非常にひどくなったということを今訴えておるという調査も出ておるわけでございます。もちろんこれは可処分所得の増加あるいは物価の上昇、これをはるかに超えて教育費が上昇しておることは問題でございます。
義務教育費無償の原則にもかかわらず、学校で徴収しておりますのは、年間、小学校で八万円、中学校で十二万四千円、こういう統計も出ておるわけでございまして、物すごい父母負担の増加になっております。大学へ行きますともう話にならぬわけでございまして、まず大学は、四年間で一千万時代だとよく新聞に出ておりますね。大学四年間で一千万円、私立大学は二千万円要るんだ、こう言われる時代になりました。入学時に調べてみますと、国立大学で自宅から通う人が七十二万、下宿する者は百四十一万、私立大学は自宅から行く者が百四万、下宿する者は百七十七万、これは入学時に払う金です。生活費は、自宅の者が月に大体五万三千円、寮が九万二千円、下宿している者は十一万五千円。実は入学時に要る金で、医学歯学系は一千万円をずっと超しております。そうしますと、医学とか歯学とかという学校は、普通の家庭ではもう縁のない学校になってしまっておる、こういうことが出ておるわけでございまして、私はここに大変な問題が起きておると思います。
調べてみますと、親というものは日本でも八三・一%ぐらい大学教育まで受けさせたいという希望をみんな持っている。ところが、一九七六年に短大を含めまして大学は三八・六%の進学率でしたが、それからずっと頭打ちになりまして、八四年、去年は三五・五%になってきたわけでございます。
こういう意味で、経済的にもう大学に行けないというような状態が現在出てきておるわけでございまして、これは統計でもすぐわかります。年収によって大学進学率が全然違ってくるんです。例えば一千万円以上の年収の家庭は八七%大学へ行っておりますけれども、四、五百万の年収のところは五〇%にも達していない。進学率はこういうことになっているわけでございまして、全く最近の大学の進学の機会というのは、家庭の経済力、それから大都市の方が自宅から行けるので多いわけですから、地方と大都市で地域格差がある、こういうことが実は大学進学率に反映しておる、こういうことになっておるわけでございます。
本当に現在問題なのは、本人の意欲とか本人の資質によって大学とか進学が決まるのじゃなしに、親の経済力で若い世代の学習の機会が失われてしまっておる、こういうことが問題ですので、教育改革ということを言うのであれば、この過重な教育費負担を軽減してやる、そして教育の機会均等をつくってやる、これが政府の取り組む教育改革の大きい課題ではないかと私は思うのです。憲法十四条の法のもとに平等、教育を受ける権利がある、教育基本法三条は、経済的に困難な者には国とか地方自治体は奨学の方法を講じなければならぬとなっている。そういうものからいっても、教育費の負担を軽減して教育の機会を与える、これが教育改革の最大の課題の一つではないかと思うのですが、いかがですか。