山原健二郎の発言 (予算委員会)

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○山原委員 核政策としてのアメリカ政府の不変の政策と、そしてそれを持ち込むときには事前協議にかけるんだという、これは全く矛盾するものを日本側が信頼しているにすぎないということになりまして、私はこの問題で時間をとる余裕が本日はございませんけれども、私は納得しませんし、また、国民も私は本当に納得しないと思いますね。
 そして同時に、今度オーストラリアのホーク首相が訪米しておりますけれども、その中で彼は、今度のSDIにつきましても、これは協力しない、支持しないという立場をとっております。ニュージーランドの政府もきっぱりとノーだ。またオーストラリアのホーク首相は、MXの施設の使用についてもノーだ。私は、国の主権の問題と、重大な核問題についてノーと言える政府と、ノーとも言えない、何ともわからぬものを信用して国民を欺瞞する政府との間には雲泥の相違がある、主権の問題で雲泥の相違があるということを申し上げておきたいのです。
 そして同時に、私は教育者の一人としまして、教育の問題についてもそうですが、例えば今回、ことしの四月から使われます高等学校の「現代社会」の中から、核兵器の問題について、非核三原則は国会で決議されており、国是として国民の間に定着しているということに対して、文部省検定が、これは国民の間に定着しておるかどうかということは解釈がいろいろあるということで指示が出されまして、教科書は、ここへ持ってきておりますけれども、この教科書の中からついに国是という言葉が消えているのです。国是という言葉は、昨年の予算委員会におきましてもう最後まで中曽根首相は国是であるということを認めているわけですね。しかも、国会で五回決議している。それが国民の間に定着していないというようなことを一文部省の検定官が言うなどということはもってのほかだ。こういう空気があるわけですね。
 さらには、ミッドウェーの艦船の横須賀母港化の問題につきましても、その説明に、核を積まれておる疑惑があっていろいろ論議を呼んでいるという言葉に対して、そういうことはない、非核三原則があり、事前協議があるんだからこれは消しなさいということで、ついに核の疑惑というものが消えてしまうというような状態ですね。
 さらには、広島の記述にしましても、ここへオーストラリアの教科書、すべでではありませんけれども、実に綿密に広島の悲惨な姿が記述をされまして、最後のところには、「これを読んで次の質問に答えよ。一、諸君自身のことばでキタヤマ・フタバ」、この方は被爆者の方です。この方の記録がずっと出るわけですが、この「キタヤマ・フタバが見たものを記述してみよ。二、諸君はこの目撃者の記述を読んだあと、何を感じたか。三、シドニー、メルボルン、またニューカッスルなどの地図を調べて、同じような二十メガトンの爆弾がこれらの都市に落とされたときの被害の影響を考えよ。」こういう演習課題まで出して核兵器の恐ろしさというものを子供たちに植えつけ、そして平和への志向を教育していく。
 我が国の教育基本法は、まさに平和的人間をつくる、また、それは教育によってつくると出ておるわけでございますが、我が国の原子爆弾に対する記述というのは、これは欄外に書かれたりあるいは脚注で書かれたり、書かれても二、三行である、こういう状態なんです。それからさらに、最近新聞にも出ましたように、修学旅行で広島を見学する、長崎を見学する、これに対して各地の教育委員会が注文をつけまして、長崎や広島に行く必要はないというようなことで核の問題を国民の目からなるべく薄めよう、隠そうとする動きがあるわけでございますが、これは日本政府の態度からも出てきておるというふうに思わざるを得ません。昨日テレビを見ておりますと、元文部大臣の永井道雄さんが、外国人も広島へ来たら変わるんだということをテレビでおっしゃっておられましたけれども、こういうことを許すようなことで本当にこの核問題について、核を廃絶するという全世界人民の今の動き、これに対して私は日本政府はこたえることはできないのではないかということを指摘して、この問題についての質問をまずおきたいと思います。
 次に、教育基本法の問題について一言総理にお伺いをいたします。
 教育基本法は変えないというのは、前第百一国会において総理はしばしば各党の議員に約束をされました。ところが、臨時教育審議会ができましてから、既に第一回総会から教育基本法を変えるという意見が出てまいりました。そうして、最近の動きを見てみますと、この教育基本法を変えよという問題も出てくるわけですが、ここではっきりお聞きしたいのですが、臨時教育審議会の答申の中に教育基本法の改正を含む、あるいは教育基本法の各条項を含む改正を求める答申が出ました場合でも、中曽根内閣としては教育基本法は変えませんと明言をしていただきたい、これが前国会の国会に対するお約束であったと思いますが、このことを明確にしていただきたいのでございますが、いかがでしょうか。

発言情報

speech_id: 110205261X00819850209_028

発言者: 山原健二郎

speaker_id: 21532

日付: 1985-02-09

院: 衆議院

会議名: 予算委員会