原田昇左右の発言 (予算委員会)
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○原田(昇)委員 そこで、今、金子大臣から民間活力の発揮の問題あるいはデレギュレーションの問題等について伺ったわけでございますが、これについてはまだ触れさせていただきますが、私は今この委員会に出されております大蔵省の「財政の中期展望」の試算例について触れてみたいと思います。
この試算例は見ようによっては、現在のような歳出抑制を続けていくのか、それとも増税を実施するのか、いずれかしない限り六十五年の財政再建の目標は達成されないとして国民に選択を迫っているように見えるわけであります。しかし、この計算例には一番肝心かなめの論点が欠落しているのではないかと思うわけであります。つまり成長率、六十一年以降について実質四%、名目六・五%とするということになっており、これが「展望と指針」からとられたということになっておるわけでありますけれども、この点についてはもう少し議論をする必要があるのではないか。つまり五十九年度は既に五・三%成長ということになっておるわけですし、恐らく年度末になってみないとわかりませんが、五・三どころじゃない、五・五ぐらいまでいくかもしらぬという説さえあるわけであります。しかも、労働力需給は、より「展望と指針」の水準よりは緩んできておって大変厳しい状況にあります。しかも、貯蓄の方は余って余剰ができて海外に大幅に流れ出しておるという状況であります。つまり、このことは日本経済の潜在成長力が、政府の「展望と指針」で示されたものよりはかなり高目なところにある、つまり潜在成長力がかなり強いんだということを実証しておるのではないかと思うわけであります。そこで、先ほど金子大臣の言われるように、いろんな施策をやることによって「展望と指針」の四%の成長よりも高いところを目標にして、日本の持てる成長力をフルに発揮させるということによってパイを大きくして増収を図っていくということが、何といっても、この試算例で見ましても財政再建に大幅に役に立つわけでありますし、同時に、資本流出とか貿易黒字型の対外不均衡というものについての改善策にもなるのではないかと思います。
私は、この際、数字の議論をするよりはむしろ政策手段について、成長目標をもっと高く掲げて、そして政策手段をはっきり国民に示して、日本もやればやれる、そしてみんなが確信を持って、自信を取り戻して頑張っていくということが非常に大事ではないかと思うわけであります。例えば、そういうことによって仮に実質成長率が五%あるいは名目で七、八%というように上がってくるとすれば、ことしと六十年度、六十一年度、六十二年度ぐらいまでゼロベースの抑制を続ければかなり収支の好転ができるというように試算できます。まあ数字の面よりは、私はむしろ我が国の持てる成長力をフルに発揮させようということに主眼を置いて政策展開をこの際すべきではないかと思うわけであります。その点について企画庁長官並びに総理大臣の御見解を承りたいと思います。