予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和六十年二月二十日(水曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 天野 光晴君
理事 大西 正男君 理事 小泉純一郎君
理事 橋本龍太郎君 理事 原田昇左右君
理事 三原 朝雄君 理事 稲葉 誠一君
理事 岡田 利春君 理事 二見 仲明君
理事 吉田 之久君
相沢 英之君 石原慎太郎君
宇野、宗佑君 上村千一郎君
小此木彦三郎君 小渕 恵三君
大島 理森君 大村 襄治君
奥野 誠亮君 海部 俊樹君
小杉 隆君 砂田 重民君
住 栄作君 田中 龍夫君
葉梨 信行君 原田 憲君
村山 達雄君 山岡 謙蔵君
山下 元利君 井上 一成君
井上 普方君 上田 哲君
大出 俊君 川俣健二郎君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
松浦 利尚君 矢山 有作君
池田 克也君 神崎 武法君
矢追 秀彦君 大内 啓伍君
岡田 正勝君 木下敬之助君
小平 忠君 瀬崎 博義君
正森 成二君 松本 善明君
出席国務大臣
内閣総理大臣 中曽根康弘君
大 蔵 大 臣 竹下 登君
文 部 大 臣 松永 光君
厚 生 大 臣 増岡 博之君
通商産業大臣 村田敬次郎君
運 輸 大 臣 山下 徳夫君
郵 政 大 臣 左藤 恵君
労 働 大 臣 山口 敏夫君
建 設 大 臣 木部 佳昭君
自 治 大 臣
国家公安委員会 古屋 亨君
委員長
国 務 大 臣
(総務庁長官) 後藤田正晴君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 金子 一平君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 石本 茂君
国 務 大 臣
(沖縄開発庁長
官) 河本 敏夫君
出席政府委員
内閣審議官 海野 恒男君
内閣法制局長官 茂串 俊君
総務庁長官官房
審議官 佐々木晴夫君
総務庁行政管理
局長 古橋源六郎君
総務庁行政監察
局長 竹村 晟君
経済企画庁調整
局長 赤羽 隆夫君
経済企画庁国民
生活局長 及川 昭伍君
経済企画庁物価
局長 斎藤 成雄君
経済企画庁総合
計画局長 大竹 宏繁君
経済企画庁調査
局長 横溝 雅夫君
環境庁企画調整
局環境保健部長 長谷川慧重君
環境庁水質保全
局長 佐竹 五六君
外務大臣官房領
事移住部長 谷田 正躬君
外務省中近東ア
フリカ局長 三宅 和助君
大蔵省主計局長 吉野 良彦君
大蔵省主税局長 梅澤 節男君
大蔵省関税局長 矢澤富太郎君
大蔵省理財局長 宮本 保孝君
大蔵省理財局次
長 中田 一男君
大蔵省銀行局長 吉田 正輝君
大蔵省国際金融
局長 行天 豊雄君
国税庁直税部長
兼国税庁次長心
得 冨尾 一郎君
国税庁調査査察
部長 村本 久夫君
文部大臣官房長 西崎 清久君
文部省高等教育
局長 宮地 貫一君
文部省高等教育
局私学部長 國分 正明君
文部省体育局長 古村 澄一君
厚生大臣官房総
務審議官 長門 保明君
厚生省健康政策
局長 吉崎 正義君
厚生省生活衛生
局長 竹中 浩治君
厚生省社会局長 正木 馨君
厚生省児童家庭
局長 小島 弘仲君
厚生省年金局長 吉原 健二君
社会保険庁医療
保険部長 坂本 龍彦君
社会保険庁年金
保険部長 長尾 立子君
兼内閣審議官
農林水産大臣官
房長 田中 宏尚君
農林水産大臣官
房予算課長 鶴岡 俊彦君
食糧庁長官 石川 弘君
食糧庁次長 山田 岸雄君
通商産業省産業
政策局長 福川 伸次君
中小企業庁長官 石井 賢吾君
運輸大臣官房国
有鉄道再建総括
審議官 棚橋 泰君
運輸省国際運運
輸・観光局長 仲田豊一郎君
郵政省電気通信
局長 澤田 茂生君
労働大臣官房長 小粥 義朗君
労働省婦人局長 赤松 良子君
建設大臣官房長 豊蔵 一君
建設大臣官房総
務審議官 松原 青美君
建設大臣官房会
計課長 望月 薫雄君
建設省建設経済
局長 高橋 進君
建設省都市局長 梶原 拓君
建設省河川局長 井上 章平君
建設省住宅局長 吉沢 奎介君
自治大臣官房長 津田 正君
自治省行政局長 大林 勝臣君
自治省行政局公
務員部長 中島 忠能君
自治省財政局長 花岡 圭三君
自治省税務局長 矢野浩一郎君
委員外の出席者
参 考 人
(税制調査会会
長) 小倉 武一君
予算委員会調査
室長 大内 宏君
―――――――――――――
委員の異動
二月二十日
辞任 補欠選任
伊藤宗一郎君 大島 理森君
武藤 嘉文君 山岡 謙蔵君
近江巳記夫君 矢追 秀彦君
小平 忠君 岡田 正勝君
正森 成二君 東中 光雄君
同日
辞任 補欠選任
大島 理森君 伊藤宗一郎君
山岡 謙蔵君 武藤 嘉文君
矢追 秀彦君 近江巳記夫君
岡田 正勝君 小平 忠君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
昭和六十年度一般会計予算
昭和六十年度特別会計予算
昭和六十年度政府関係機関予算
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 天野 光晴君
理事 大西 正男君 理事 小泉純一郎君
理事 橋本龍太郎君 理事 原田昇左右君
理事 三原 朝雄君 理事 稲葉 誠一君
理事 岡田 利春君 理事 二見 仲明君
理事 吉田 之久君
相沢 英之君 石原慎太郎君
宇野、宗佑君 上村千一郎君
小此木彦三郎君 小渕 恵三君
大島 理森君 大村 襄治君
奥野 誠亮君 海部 俊樹君
小杉 隆君 砂田 重民君
住 栄作君 田中 龍夫君
葉梨 信行君 原田 憲君
村山 達雄君 山岡 謙蔵君
山下 元利君 井上 一成君
井上 普方君 上田 哲君
大出 俊君 川俣健二郎君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
松浦 利尚君 矢山 有作君
池田 克也君 神崎 武法君
矢追 秀彦君 大内 啓伍君
岡田 正勝君 木下敬之助君
小平 忠君 瀬崎 博義君
正森 成二君 松本 善明君
出席国務大臣
内閣総理大臣 中曽根康弘君
大 蔵 大 臣 竹下 登君
文 部 大 臣 松永 光君
厚 生 大 臣 増岡 博之君
通商産業大臣 村田敬次郎君
運 輸 大 臣 山下 徳夫君
郵 政 大 臣 左藤 恵君
労 働 大 臣 山口 敏夫君
建 設 大 臣 木部 佳昭君
自 治 大 臣
国家公安委員会 古屋 亨君
委員長
国 務 大 臣
(総務庁長官) 後藤田正晴君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 金子 一平君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 石本 茂君
国 務 大 臣
(沖縄開発庁長
官) 河本 敏夫君
出席政府委員
内閣審議官 海野 恒男君
内閣法制局長官 茂串 俊君
総務庁長官官房
審議官 佐々木晴夫君
総務庁行政管理
局長 古橋源六郎君
総務庁行政監察
局長 竹村 晟君
経済企画庁調整
局長 赤羽 隆夫君
経済企画庁国民
生活局長 及川 昭伍君
経済企画庁物価
局長 斎藤 成雄君
経済企画庁総合
計画局長 大竹 宏繁君
経済企画庁調査
局長 横溝 雅夫君
環境庁企画調整
局環境保健部長 長谷川慧重君
環境庁水質保全
局長 佐竹 五六君
外務大臣官房領
事移住部長 谷田 正躬君
外務省中近東ア
フリカ局長 三宅 和助君
大蔵省主計局長 吉野 良彦君
大蔵省主税局長 梅澤 節男君
大蔵省関税局長 矢澤富太郎君
大蔵省理財局長 宮本 保孝君
大蔵省理財局次
長 中田 一男君
大蔵省銀行局長 吉田 正輝君
大蔵省国際金融
局長 行天 豊雄君
国税庁直税部長
兼国税庁次長心
得 冨尾 一郎君
国税庁調査査察
部長 村本 久夫君
文部大臣官房長 西崎 清久君
文部省高等教育
局長 宮地 貫一君
文部省高等教育
局私学部長 國分 正明君
文部省体育局長 古村 澄一君
厚生大臣官房総
務審議官 長門 保明君
厚生省健康政策
局長 吉崎 正義君
厚生省生活衛生
局長 竹中 浩治君
厚生省社会局長 正木 馨君
厚生省児童家庭
局長 小島 弘仲君
厚生省年金局長 吉原 健二君
社会保険庁医療
保険部長 坂本 龍彦君
社会保険庁年金
保険部長 長尾 立子君
兼内閣審議官
農林水産大臣官
房長 田中 宏尚君
農林水産大臣官
房予算課長 鶴岡 俊彦君
食糧庁長官 石川 弘君
食糧庁次長 山田 岸雄君
通商産業省産業
政策局長 福川 伸次君
中小企業庁長官 石井 賢吾君
運輸大臣官房国
有鉄道再建総括
審議官 棚橋 泰君
運輸省国際運運
輸・観光局長 仲田豊一郎君
郵政省電気通信
局長 澤田 茂生君
労働大臣官房長 小粥 義朗君
労働省婦人局長 赤松 良子君
建設大臣官房長 豊蔵 一君
建設大臣官房総
務審議官 松原 青美君
建設大臣官房会
計課長 望月 薫雄君
建設省建設経済
局長 高橋 進君
建設省都市局長 梶原 拓君
建設省河川局長 井上 章平君
建設省住宅局長 吉沢 奎介君
自治大臣官房長 津田 正君
自治省行政局長 大林 勝臣君
自治省行政局公
務員部長 中島 忠能君
自治省財政局長 花岡 圭三君
自治省税務局長 矢野浩一郎君
委員外の出席者
参 考 人
(税制調査会会
長) 小倉 武一君
予算委員会調査
室長 大内 宏君
―――――――――――――
委員の異動
二月二十日
辞任 補欠選任
伊藤宗一郎君 大島 理森君
武藤 嘉文君 山岡 謙蔵君
近江巳記夫君 矢追 秀彦君
小平 忠君 岡田 正勝君
正森 成二君 東中 光雄君
同日
辞任 補欠選任
大島 理森君 伊藤宗一郎君
山岡 謙蔵君 武藤 嘉文君
矢追 秀彦君 近江巳記夫君
岡田 正勝君 小平 忠君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
昭和六十年度一般会計予算
昭和六十年度特別会計予算
昭和六十年度政府関係機関予算
――――◇―――――
天
天野光晴#1
○天野委員長 これより会議を開きます。
昭和六十年度一般会計予算、昭和六十年度特別会計予算、昭和六十年度政府関係機関予算、以上三案を一括し議題といたします。
本日は、財政・経済問題について集中審議を行います。
これより税制調査会長小倉参考人に対する質疑を行います。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
この発言だけを見る →昭和六十年度一般会計予算、昭和六十年度特別会計予算、昭和六十年度政府関係機関予算、以上三案を一括し議題といたします。
本日は、財政・経済問題について集中審議を行います。
これより税制調査会長小倉参考人に対する質疑を行います。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
堀
堀昌雄#2
○堀委員 本日は、この集中審議に税制調査会長の小倉さんに御出席をいただきまして、今から三十七分という大変短い時間でございますけれども、先般、二月四日にこの総括審議の中でいろいろと問題を提起いたした問題について、小倉参考人の御意見を伺いながら、また政府にも問題を伺いながら、審議を進めさせていただきたいと思います。
まず最初に、二月十六日から所得税の確定申告が始まっておりまして、現在各税務署では多くの国民が申告中でございます。また、私ども日本社会党は昨日、昭和六十年度予算の中で一兆一千五百億円の所得減税を行うべきであるという党の政策を実は発表いたしておるわけでありまして、まさにこの時期に税に関する集中審議が行われておるということは大変時宜に適した問題だ、こう考えておるわけであります。
そこで小倉参考人に、この前私がどういうことをこの委員会で話をしたかというのを簡単にちょっと申し上げますと、まず最初に、国鉄共済組合に異常な赤字が出るという事態に触れまして、昭和六十五年度から七十年にその赤字が年三千億を超える、これは到底共済組合で処理できる問題ではないので、財政が処理をしてもらいたいということが財政調整委員会から公式に発表されておるという問題を申し上げ、さらに年金の問題についても、これから将来について非常に問題があると同時に、あわせて、現在の給与所得者であります厚生年金、共済年金の加入者とその他の国民年金加入者の中には、実は給付に著しい差があるという問題に触れ、憲法十四条がいうところの法のもとに国民は平等であるという立場に立ては、この国民年金加入者に対してやはりより公平、平等な年金が支給されるような道を開くべきではないか、こういう問題提起をいたしまして、そのためにはやはり私どもの党は先般の大会で、これからふえていく年金に対してどれだけそれがカバーできるかということになりますと、これは保険料のカバーとしては極めて不十分でありますから、賦課方式の一つの形であるところの税をもって一人五万円の基礎年金を支給できるように考えたらどうか。その税としては、私はやはり課税ベースの広い、そうしてサービスにも課税されるような税、そして広く国民がすべて六十五歳で年金を受け取るわけでありますから、そのすべての国民が受け取る年金であるならば、すべての国民が負担をするようなそういう税のが式が望ましいのではないのか、実はこういう問題を提起をしながら、党の方針でありますところの年金その他の対策として社会保障の目的税という問題を考えたらどうか。
さらには、現在の所得税制というものが、今申し上げました私どもが一兆一千五百億円の所得減税を要求しておりますのは、税率のブラケットが大変多いものでありますから、名目所得の増加に伴うところの予期せざる税の負担というものが給与所得者を中心に大変多いわけでありますので、何とかひとつその負担を軽減するためには、どうしてもそういう調整減税というものが必要だというので今私どもが政策として発表しておる、こういう問題に実は触れながら、所得税についても、総理も公正、公平、簡素、選択というのを重要な柱にしておられるので、現在の最高税率七〇%、十五段階というのを、ひとつ五段階、一〇%、二〇%、三〇、四〇、五〇という五段階の所得税に変えれば、それだけ簡素であるし、同時に、最も中心的な二百万から六百万ぐらいの所得者のところでこのブラケットをうんと伸ばしておけば、そういう予期せざる増税から解放される、こういう問題を含めて実は先回論議をいたしてまいったわけでございます。
そこで、ひとつ税制調査会長にお伺いをしたいのは、現在日本で行われております所得税、この所得税というのは、実は私も税の中心的なものだ、こう考えておりますけれども、しかし御承知のようにトーゴーサン、クロヨンとかという水平的な不公平の問題もありますし、さらには、総合課税が貫徹をされておりませんので、後からお話を申し上げますけれども、要するに利子配当に対しても大きな抜け穴があるとか、実はいろいろな公平を欠く問題が現在、所得税制にはあると思うのであります。ですから、この現在の所得税制について、その所得税というものの特性と、長所、短所についてまず小倉参考人からお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →まず最初に、二月十六日から所得税の確定申告が始まっておりまして、現在各税務署では多くの国民が申告中でございます。また、私ども日本社会党は昨日、昭和六十年度予算の中で一兆一千五百億円の所得減税を行うべきであるという党の政策を実は発表いたしておるわけでありまして、まさにこの時期に税に関する集中審議が行われておるということは大変時宜に適した問題だ、こう考えておるわけであります。
そこで小倉参考人に、この前私がどういうことをこの委員会で話をしたかというのを簡単にちょっと申し上げますと、まず最初に、国鉄共済組合に異常な赤字が出るという事態に触れまして、昭和六十五年度から七十年にその赤字が年三千億を超える、これは到底共済組合で処理できる問題ではないので、財政が処理をしてもらいたいということが財政調整委員会から公式に発表されておるという問題を申し上げ、さらに年金の問題についても、これから将来について非常に問題があると同時に、あわせて、現在の給与所得者であります厚生年金、共済年金の加入者とその他の国民年金加入者の中には、実は給付に著しい差があるという問題に触れ、憲法十四条がいうところの法のもとに国民は平等であるという立場に立ては、この国民年金加入者に対してやはりより公平、平等な年金が支給されるような道を開くべきではないか、こういう問題提起をいたしまして、そのためにはやはり私どもの党は先般の大会で、これからふえていく年金に対してどれだけそれがカバーできるかということになりますと、これは保険料のカバーとしては極めて不十分でありますから、賦課方式の一つの形であるところの税をもって一人五万円の基礎年金を支給できるように考えたらどうか。その税としては、私はやはり課税ベースの広い、そうしてサービスにも課税されるような税、そして広く国民がすべて六十五歳で年金を受け取るわけでありますから、そのすべての国民が受け取る年金であるならば、すべての国民が負担をするようなそういう税のが式が望ましいのではないのか、実はこういう問題を提起をしながら、党の方針でありますところの年金その他の対策として社会保障の目的税という問題を考えたらどうか。
さらには、現在の所得税制というものが、今申し上げました私どもが一兆一千五百億円の所得減税を要求しておりますのは、税率のブラケットが大変多いものでありますから、名目所得の増加に伴うところの予期せざる税の負担というものが給与所得者を中心に大変多いわけでありますので、何とかひとつその負担を軽減するためには、どうしてもそういう調整減税というものが必要だというので今私どもが政策として発表しておる、こういう問題に実は触れながら、所得税についても、総理も公正、公平、簡素、選択というのを重要な柱にしておられるので、現在の最高税率七〇%、十五段階というのを、ひとつ五段階、一〇%、二〇%、三〇、四〇、五〇という五段階の所得税に変えれば、それだけ簡素であるし、同時に、最も中心的な二百万から六百万ぐらいの所得者のところでこのブラケットをうんと伸ばしておけば、そういう予期せざる増税から解放される、こういう問題を含めて実は先回論議をいたしてまいったわけでございます。
そこで、ひとつ税制調査会長にお伺いをしたいのは、現在日本で行われております所得税、この所得税というのは、実は私も税の中心的なものだ、こう考えておりますけれども、しかし御承知のようにトーゴーサン、クロヨンとかという水平的な不公平の問題もありますし、さらには、総合課税が貫徹をされておりませんので、後からお話を申し上げますけれども、要するに利子配当に対しても大きな抜け穴があるとか、実はいろいろな公平を欠く問題が現在、所得税制にはあると思うのであります。ですから、この現在の所得税制について、その所得税というものの特性と、長所、短所についてまず小倉参考人からお伺いをいたしたいと思います。
小
小倉武一#3
○小倉参考人 所得税の長所、短所についてのお尋ねですが、堀先生も既に御承知のことばかりでちょっとお答えしにくいのですけれども、何しろ所得税はやはり税収の中の根幹でございますので、たしか四〇%ぐらい占めるわけです。したがって、税収の根幹であるということと、それから、所得税を納めてもらえる人、国民の非常にたくさんの方にも及んでいる。そういう意味で、課税ベースが広いということに、言いかえれば言いかえることができると思います。それからもう一つは、所得の多い人、少ない人、それぞれ能力に応じて税金を納めてもらう。さらに、所得税を財源にしていろいろ財政支出をする場合を考えますと、所得の再配分という機能もあるということで、そういう点がいわば長所だというふうに理由が言われていることかと思います。
短所でございますが、これはやはり何と申しましても、所得というのは多種多様にわたる。所得の源も多種多様でありますし、所得税を納める人も多種多様な人たちに及んでいるということで、なかなか的確な所得の把握が難しい、これが短所と言えば、一番大きな短所ではないか。したがって、そういう点から、税の仕組みとしては公正であっても、実際上の納税という点から見ると、不公正になっておるのじゃないかという疑いが持たれるというようなことも短所じゃないか、そういったところであります。
この発言だけを見る →短所でございますが、これはやはり何と申しましても、所得というのは多種多様にわたる。所得の源も多種多様でありますし、所得税を納める人も多種多様な人たちに及んでいるということで、なかなか的確な所得の把握が難しい、これが短所と言えば、一番大きな短所ではないか。したがって、そういう点から、税の仕組みとしては公正であっても、実際上の納税という点から見ると、不公正になっておるのじゃないかという疑いが持たれるというようなことも短所じゃないか、そういったところであります。
堀
梅
梅澤節男#5
○梅澤政府委員 国税庁の政府委員がおっつけ参ると思いますけれども、国税庁の資料、便宜私から最近時点の調査事績を御説明申し上げますと、五十七年度の調査件数が十五万四千件でございますが、調査の結果、申告漏れのあった件数がおよそれ四%程度でございます。
それかう所得の額で言いますと、申告された額に対して、申告漏れが調査の結果判明した割合がおよそ二二%。ちなみに、納税者に対する調査の割合は四%でございます。
この発言だけを見る →それかう所得の額で言いますと、申告された額に対して、申告漏れが調査の結果判明した割合がおよそ二二%。ちなみに、納税者に対する調査の割合は四%でございます。
堀
堀昌雄#6
○堀委員 今、主税局長がかわって答弁していただきましたこの営庶業の調査を見ますと、要するに四%しか調査をしてない。この調査は恐らくやや疑わしいものに比重がかかっておると思いますけれども、しかし、その中の九四%が実は公正な申告が行われていない。ですから、公正な申告は、この中で見れば六%が公正な申告、あとはいずれも所得が公正に申告されていない。そうして、じゃどのぐらいの量で公正を欠いたかということについては、二二%が実は公正を欠いておるということがこの国税庁のデータで明らかなのであります。このトーゴーサン、クロヨン問題というのは、私どももそうあるであろうと思いますけれども、実は政府の方から正式にそういう答弁はないのでありますが、こういう数々のデータを考えてみますと、やはりこの問題について私どもは、さっき小倉参考人もお話しになったように、いかにして所得を公正にするかということが極めて重大だ、こう考えているわけであります。
そこで総理、一つお伺いをしたいのは、この前からのいろいろな税制問題の論議の中で、日本は流通が非常に多い形になっておって、そういう問題があるので取り扱いを慎重にしたいというお話がございましたけれども、要するに、私どもが税の公正のための一つの税法を導入しようというときに、それに反対をする方たちというのは、実は今ここにありますところの営庶業の所得で二二%、税金を払わないで済まそうとした人たちが反対をする、これが私は反対の中心部隊だと思うのです。
要するに、給与所得者は皆源泉徴収でありますから、逃げも隠れもできない。これが三千七百万からの今の昭和六十年度の納税者になるというふうに大蔵省は資料を出しているのでありますから、これに比べて、要するにごく一部の人たちが税を合うまく免れておる。四%でこれでありますから、じゃ全部がそうかというと、私はそうではないだろうと思います。思いますけれども、少なくともあとの九六%の中にもかなりそういう漏れがあるのではないかと推測をされるのは、これのベースが十五万人を対象としておりますから、それなりにあると思うのでありますけれども、そうすると、税の公正というものを図ろうとするときには必ず反対する人たちがいる。その反対する人たちは、現在自分たちはそういう公正な税になって負担がふえるから反対をする、こういうことだと思うのでありますね。しかし、もし今のままでこれが放置をされていれば、三千七百万の給与所得者は、片一方の水準にそれならおれたちの方も合わせろ、それが公正ではないのか、こういう議論になったら、私は日本の税制には大変大きな影響が起こる、こう思います。
ですから、やはり私は最初にこの委員会で申し上げたように、民主主義の政治というのは、多数の国民の意思が貫徹するのが民主主義の政治なのでありますから、そういう意味で、今の不公正税制を是正するための一つの提案について、多少の反対があったらそれはもう考えないというのでは、私は日本の税制の公正化は期待できないと思います。総理は、日本の税制の公正、公平、簡素、選択ということをおっしゃっておるわけでありますが、これについてのお考えをちょっと承りたいと思います。
この発言だけを見る →そこで総理、一つお伺いをしたいのは、この前からのいろいろな税制問題の論議の中で、日本は流通が非常に多い形になっておって、そういう問題があるので取り扱いを慎重にしたいというお話がございましたけれども、要するに、私どもが税の公正のための一つの税法を導入しようというときに、それに反対をする方たちというのは、実は今ここにありますところの営庶業の所得で二二%、税金を払わないで済まそうとした人たちが反対をする、これが私は反対の中心部隊だと思うのです。
要するに、給与所得者は皆源泉徴収でありますから、逃げも隠れもできない。これが三千七百万からの今の昭和六十年度の納税者になるというふうに大蔵省は資料を出しているのでありますから、これに比べて、要するにごく一部の人たちが税を合うまく免れておる。四%でこれでありますから、じゃ全部がそうかというと、私はそうではないだろうと思います。思いますけれども、少なくともあとの九六%の中にもかなりそういう漏れがあるのではないかと推測をされるのは、これのベースが十五万人を対象としておりますから、それなりにあると思うのでありますけれども、そうすると、税の公正というものを図ろうとするときには必ず反対する人たちがいる。その反対する人たちは、現在自分たちはそういう公正な税になって負担がふえるから反対をする、こういうことだと思うのでありますね。しかし、もし今のままでこれが放置をされていれば、三千七百万の給与所得者は、片一方の水準にそれならおれたちの方も合わせろ、それが公正ではないのか、こういう議論になったら、私は日本の税制には大変大きな影響が起こる、こう思います。
ですから、やはり私は最初にこの委員会で申し上げたように、民主主義の政治というのは、多数の国民の意思が貫徹するのが民主主義の政治なのでありますから、そういう意味で、今の不公正税制を是正するための一つの提案について、多少の反対があったらそれはもう考えないというのでは、私は日本の税制の公正化は期待できないと思います。総理は、日本の税制の公正、公平、簡素、選択ということをおっしゃっておるわけでありますが、これについてのお考えをちょっと承りたいと思います。
中
中曽根康弘#7
○中曽根内閣総理大臣 税制というものは国民の非常に多くの皆様方が最も関心を持っておる問題であります。また、憲法には納税の義務も明示されておるところでございます。民主社会を構成していくためには、みんながお金を出し合って公共の仕事をやり、また自分の利便を得るという形で民主社会が成立しているわけでございますから、税を負担するということは市民としてのある意味においては責任であり、また誇りでもあると思うのです。そういう観念に立脚した税制というものがいわゆる民主的税制というものであると思います。そういうような形で税の体系を構築し、税の執行を行うというのが望ましいと思います。現在のいろいろな税のあり方につきましては、シャウプ税制以来の長い間のひずみや何かがありますから、そういう公正観念ということも含めまして根本的にひとつ検討していただいて、そして成案を得るようにしたい。
ただ、大事なことは、税の場合はできるだけ強権的なやり方は避ける。コルベールが言った言葉で、学生のころ教わったのを覚えていますが、うまいやり方というものは、羊が鳴かないようにしてもをむしることだ、それが税の極意である、そういうことを言っていますが、鳴かして毛をむしるのは下手なむしり人である、鳴かないようにしながら毛をむしるのが名人である、そういうふうにコルベールが言ったと記憶していますが、そういうような仕組みをいかに考えていくかということがやはりまた専門家の仕事ではないかと思います。
この発言だけを見る →ただ、大事なことは、税の場合はできるだけ強権的なやり方は避ける。コルベールが言った言葉で、学生のころ教わったのを覚えていますが、うまいやり方というものは、羊が鳴かないようにしてもをむしることだ、それが税の極意である、そういうことを言っていますが、鳴かして毛をむしるのは下手なむしり人である、鳴かないようにしながら毛をむしるのが名人である、そういうふうにコルベールが言ったと記憶していますが、そういうような仕組みをいかに考えていくかということがやはりまた専門家の仕事ではないかと思います。
堀
堀昌雄#8
○堀委員 今の総理の御答弁は、私は大変示唆に富んだ御答弁だと思うのであります。要するに、課税をするときに羊が鳴くようにしてはいけないんでありまして、制度をつくるときにはいろいろな意見がありましょう。賛成もあるでしょうし、反対もありましょう。しかし、それが制度として機能するときには、国民がそのことについて非常に重税感や負担を感じて、羊が鳴くようなことにならないようなシステムを導入するということが私は、総理の今の御答弁から私が受けとめた実は感じでございます。
そこで、税制調査会長にお伺いをいたしますけれども、そうすると、私は今の間接税問題というので気に入らない言葉が一つあります。それは何かといいますと、直間比率の見直しという言葉がいろいろなところで使われているのです。私は、直間比率の見直しなんといういいかげんな言葉を使うべきでないと思うのです。なぜかといいますと、さっき、所得税については大変な長所があります。しかし、現行の日本の所得税法には短所もあるわけです。今度はひとつ小倉参考人に間接税、それもちょっとさっき私が申し上げましたような課税ベースが広い間接税についての特性と、長所と短所をお述べをいただきたい、こう思います。
この発言だけを見る →そこで、税制調査会長にお伺いをいたしますけれども、そうすると、私は今の間接税問題というので気に入らない言葉が一つあります。それは何かといいますと、直間比率の見直しという言葉がいろいろなところで使われているのです。私は、直間比率の見直しなんといういいかげんな言葉を使うべきでないと思うのです。なぜかといいますと、さっき、所得税については大変な長所があります。しかし、現行の日本の所得税法には短所もあるわけです。今度はひとつ小倉参考人に間接税、それもちょっとさっき私が申し上げましたような課税ベースが広い間接税についての特性と、長所と短所をお述べをいただきたい、こう思います。
小
小倉武一#9
○小倉参考人 幅の広い間接税といいますか、一般的な消費税といいますか、そういう消費税の長所、短所のお尋ねかと思いますが、まず長所といたしましては、やはり何と申しましても、相当の税収が確保できそうだ。今簡素というお話もございましたけれども、今の間接税というのは非常に個々に分かれておりまして、必ずしも簡素という趣旨にはなっていないと思います。そこで、一般的な消費税と課税ベースの広い消費税ということになれば、税制としては簡素という趣旨にひとつかなうだろう。
もう一つは、今所得税が中心ですけれども、一番理想的なあるいは税制としての中身においても根幹になっている税ですけれども、先ほどお話しのように、実際はなかなかそう公正にはなっていない、あるいは公平にはなっていないんじゃないかという疑いが持たれておるというようなこともありまして、余り所得税中心主義では結果としては若干不公正な結果になっておることでもある。したがいまして、そこに一般的な消費税というものを加味しまして、両々相まって税の公正を期するということができるというのが非常に大きな長所であろうと思います。
もう一つ、今度は逆に欠点ということを申しますというと、とにかく納税者が、これは仕組みによりますけれども、やはり非常に大勢になるわけです。そこで、その中には立派な大企業もあるでしょうけれども、中には小さな零細企業もあるということで、納税事務等について若干難点のあるところが起こりやしないか、こういう点が一つでございます。
もう一つは、間接税ですから、当然転嫁が予想されるわけです。しかも、一般的な消費税でございますれば、転嫁が国民大衆に及ぶ。その際に、いわゆる逆進性、所得の少ない人に割と多くかかるというようなことになりはしないかというのが難点だというように思いますが、この難点等についてはそれぞれいろいろ対策、工夫があるかと思いますが、世の中に一般に言われているところはそんなようなところではないかと思います。
この発言だけを見る →もう一つは、今所得税が中心ですけれども、一番理想的なあるいは税制としての中身においても根幹になっている税ですけれども、先ほどお話しのように、実際はなかなかそう公正にはなっていない、あるいは公平にはなっていないんじゃないかという疑いが持たれておるというようなこともありまして、余り所得税中心主義では結果としては若干不公正な結果になっておることでもある。したがいまして、そこに一般的な消費税というものを加味しまして、両々相まって税の公正を期するということができるというのが非常に大きな長所であろうと思います。
もう一つ、今度は逆に欠点ということを申しますというと、とにかく納税者が、これは仕組みによりますけれども、やはり非常に大勢になるわけです。そこで、その中には立派な大企業もあるでしょうけれども、中には小さな零細企業もあるということで、納税事務等について若干難点のあるところが起こりやしないか、こういう点が一つでございます。
もう一つは、間接税ですから、当然転嫁が予想されるわけです。しかも、一般的な消費税でございますれば、転嫁が国民大衆に及ぶ。その際に、いわゆる逆進性、所得の少ない人に割と多くかかるというようなことになりはしないかというのが難点だというように思いますが、この難点等についてはそれぞれいろいろ対策、工夫があるかと思いますが、世の中に一般に言われているところはそんなようなところではないかと思います。
堀
堀昌雄#10
○堀委員 今間接税について小倉参考人から伺いましたけれども、私は、ちょっと最初にさっき申し上げましたように、直接税は税の体系の中では依然として中心的課題であると思いますが、しかしさっきの欠点で、同時に、それは今参考人がお述べになったような間接税の利点でもあるのでありますから、それが上手に組み合わさった調整点というところに直接税と間接税が並んだときに初めて私は公正、公平を、一〇〇%はもちろんだめなんですけれども、それに一番近い形の日本の税制全体というものが実は構築できるのではないだろうか。
ですから、ややこれまでのこの当委員会における議論を伺っておりますと、何か間接税は悪であってやるべきではないという御主張が非常に多いのでありますけれども、私、長年税制をやっております立場からいたしますと、いかにして税は公正にするかということが私どもの願いでありまして、その点については、もうおやめになりましたかつての坊さんとか、今は少しお体の調子が十分でないのでありますけれども、現職でわられる山中貞則さんとか、自民党の古い税の専門家の皆さんと私の間にはほとんどそういう問題については意見の違いがない。これは税をやっておる者にとっては、何しろ公正、公平な課税でなければ国民に我々の責任が果たせない、こういう感じを強く持っているわけでありますので、私だけがちょっとそういう意味では、ここの論議の中の流れとは違うのでありますけれども、私もひとつ国民にとっての公正、公平の課税というものを何とか推し進めたいと思うのであります。
ただ問題は、税の取る方ばかりを課題にしておりましたのでは、私はこれまた一つ税として重要な問題があろうか、こう思いますので、ちょっと厚生大臣にひとつお願いをいたしたいのでありますけれども、私どもは今、さっき申し上げたように六十五歳でひとつ国民のすべてに基礎年金五万円というのを差し上げたい。これはしかし、今はまだ老齢者の数がそんなに多くないのでありますが、これからまだ急速にふえてまいります。ひとつこの老齢年金について、もし仮に今の六十五歳の人口が今後こういうふうに推移するという前提に立って五万円の年金を支払う場合、その費用は、六十一年それから六十五年、七十年、七十五年と、西暦二〇〇〇年になります八十五年までの間の試算結果についてひとつお答えをいただきたい、こういうふうに思います。
この発言だけを見る →ですから、ややこれまでのこの当委員会における議論を伺っておりますと、何か間接税は悪であってやるべきではないという御主張が非常に多いのでありますけれども、私、長年税制をやっております立場からいたしますと、いかにして税は公正にするかということが私どもの願いでありまして、その点については、もうおやめになりましたかつての坊さんとか、今は少しお体の調子が十分でないのでありますけれども、現職でわられる山中貞則さんとか、自民党の古い税の専門家の皆さんと私の間にはほとんどそういう問題については意見の違いがない。これは税をやっておる者にとっては、何しろ公正、公平な課税でなければ国民に我々の責任が果たせない、こういう感じを強く持っているわけでありますので、私だけがちょっとそういう意味では、ここの論議の中の流れとは違うのでありますけれども、私もひとつ国民にとっての公正、公平の課税というものを何とか推し進めたいと思うのであります。
ただ問題は、税の取る方ばかりを課題にしておりましたのでは、私はこれまた一つ税として重要な問題があろうか、こう思いますので、ちょっと厚生大臣にひとつお願いをいたしたいのでありますけれども、私どもは今、さっき申し上げたように六十五歳でひとつ国民のすべてに基礎年金五万円というのを差し上げたい。これはしかし、今はまだ老齢者の数がそんなに多くないのでありますが、これからまだ急速にふえてまいります。ひとつこの老齢年金について、もし仮に今の六十五歳の人口が今後こういうふうに推移するという前提に立って五万円の年金を支払う場合、その費用は、六十一年それから六十五年、七十年、七十五年と、西暦二〇〇〇年になります八十五年までの間の試算結果についてひとつお答えをいただきたい、こういうふうに思います。
増
吉
吉原健二#12
○吉原政府委員 仮に六十一年度以降、六十五歳以上の方全員に月額五万円の基礎年金を支給するとした場合の所要額でございますけれども、五十九年度価格で申し上げまして、初年度の六十一年度は七兆五千億円、六十五年度は八兆六千億円、七十年度は十兆二千億円、七十五年度は十二兆、昭和八十年度は十三兆三千億円、八十五年度までのお尋ねでございますが、八十五年度は十四兆七千億円、いずれも五十九年度現在価格の金額でございます。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#13
○堀委員 それではちょっと政府委員にもう一つ伺いますけれども、皆さんの改正案の基礎年金給付で、もしこれがこういう形の処理がされると仮にいたしましたら、これもちょっとあわせてひとつお答えをいただいておきたいのです。
この発言だけを見る →吉
吉原健二#14
○吉原政府委員 私どもの現在国会で御審議をいただいております改正案によります基礎年金給付でございますが、これも五十九年度価格で申し上げますと、六十一年度は五兆九千億円、六十五年度は七兆四千億円、七十年度は九兆三千億円、七十五年度は十兆九千億円、八十年度は十二兆一千億円、八十五年度は十三兆二千億円ということでございます。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#15
○堀委員 私どもが社会保障の特に年金に着目をして、社会保障特別会計といいますか特別基金といいますか、そういうものを設定して新しい間接税をここヘセットしたいというのは、間接税というのは御承知のように、非常に低率でたくさんの資金が集まるわけでありますから、これが安易に税率が動けば国民にとっては大変負担になるわけであります。御承知のように現在、日本の財政法は、財政法第四条で国債の発行について制限を加えております。それは、それに見合う何かのものが公共投資あるいは出資その他のものであるならばこれが歯どめになるというのが、財政法が出てきた経緯だと私は思うのでありますけれども、このような非常に課税ベースの広い、そして税率をどんどん上げれば幾らでも税収がふえるようなものも、やはりそこにおのずからシステムとしての歯どめのかかるような仕組みが必要ではないか。
そういたしますと、今お聞きいただいたように、当初はやや差があるのでありますけれども、私どものすべての方に賦課方式で税金で払うという格好でやりましても八十五年に十四兆七千億円、政府の方針でやりましても十三兆二千億円、その差は一兆五千億円であります。二十一世紀初頭では幾らも差がないわけであります。ですからそうなりますと、これを一遍に、六十一年七兆五千億というのは、年金をすぐにがくっとやるわけにいきませんから、この中で徐々に徐々に、要するに、今の資金の導入をしながら何年かの後にこういう形に持っていくというのが年金の対応でありますから、そういう意味では私は、六十五歳以上すべての国民が給付を受けるようなそういう年金であるならば、すべての国民が、所得が低い高いにかかわらず負担をしてもいいのではないだろうか、こういう考えで社会保障目的税というものの提案をしておるのでありますが、小倉会長はどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →そういたしますと、今お聞きいただいたように、当初はやや差があるのでありますけれども、私どものすべての方に賦課方式で税金で払うという格好でやりましても八十五年に十四兆七千億円、政府の方針でやりましても十三兆二千億円、その差は一兆五千億円であります。二十一世紀初頭では幾らも差がないわけであります。ですからそうなりますと、これを一遍に、六十一年七兆五千億というのは、年金をすぐにがくっとやるわけにいきませんから、この中で徐々に徐々に、要するに、今の資金の導入をしながら何年かの後にこういう形に持っていくというのが年金の対応でありますから、そういう意味では私は、六十五歳以上すべての国民が給付を受けるようなそういう年金であるならば、すべての国民が、所得が低い高いにかかわらず負担をしてもいいのではないだろうか、こういう考えで社会保障目的税というものの提案をしておるのでありますが、小倉会長はどのようにお考えでしょうか。
小
小倉武一#16
○小倉参考人 ただいまの御質問については、深くまた私ども検討はいたしておりませんから、従来の経緯を踏まえてのお答えだけにとどまりますけれども、国会で決議になりました一般消費税の導入を政府に御答申申し上げましたときに、やはり社会保障といいますか、社会福祉に充てるという目的税的なものにしたらどうかという議論が随分ございました。結果としては、名前もそういう名前をとらず、目的税にするということにはならなかったわけですが、しかし、議論の中にはそういう御主張も相当ございました。
ただ、福祉あるいは社会保障の財源にするという点についての難点と申しますというと、一つは、相当の税収が予想されると仮にいたしますと、それを特別の年金なりその他の社会保障に充てるということになりますと、税収いかんにもよりますけれども、いわば資源の配分上ひずみが生ずるおそれがありはしないか。要するに、ほかに使えないということになるわけですから、そういう税目が多くなるということは、また財政を硬直化させるという結果にもなりかねないというようなことから、福祉税的な考え方はとらなかったわけですが、しかし、今後の検討の中には、恐らく今お話にもございましたようなことも、もし一般的な消費税といいますか、課税ベースの広い間接税を考える、検討するという際にはまた論議の的になる、また、なるべきものではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →ただ、福祉あるいは社会保障の財源にするという点についての難点と申しますというと、一つは、相当の税収が予想されると仮にいたしますと、それを特別の年金なりその他の社会保障に充てるということになりますと、税収いかんにもよりますけれども、いわば資源の配分上ひずみが生ずるおそれがありはしないか。要するに、ほかに使えないということになるわけですから、そういう税目が多くなるということは、また財政を硬直化させるという結果にもなりかねないというようなことから、福祉税的な考え方はとらなかったわけですが、しかし、今後の検討の中には、恐らく今お話にもございましたようなことも、もし一般的な消費税といいますか、課税ベースの広い間接税を考える、検討するという際にはまた論議の的になる、また、なるべきものではないかというふうに思います。
堀
堀昌雄#17
○堀委員 そこで、実は先般の委員会でも大蔵省に答弁を求めたのですが、なかなか大蔵省からはっきりした答弁が出ないものですから、ちょうど私が質問をいたしました二月四日の日本経済新聞の朝刊に、日本経済新聞が小倉参考人との間でやりとりをしておられる記事が出ておりまして、その中で、「いまとなれば(すべての取引段階で付加価値に課税する)」、これは恐らく新聞社の方で注釈をつけたと思うのですが、「EC型付加価値税がいいのではないか。物だけでなくサービスにもかけられるし、税の理屈の上では一番いいだろう」、こういうふうにお答えになったと日本経済新聞に出ておるのでありますが、こういうふうにお話しになったのかどうか、ちょっと最初にお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →小
小倉武一#18
○小倉参考人 それに間違いございませんが、それには、どういう言葉だったかはっきりしませんが、大型間接税と言いましたか、大型間接税を導入すればどういうものが考えられるかということで、そういうことに対する答えとしまして、一般に税制関係の学者の先生方がどちらかといえば付加価値税、EC型の付加価値税というのがそういう税目としては、新税としてはよろしいんではないかというようなことを踏まえて申し上げた次第です。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#19
○堀委員 私は、実はかつて一般消費税が導入されるときに強く反対をいたしました。なぜあの一般消費税に強く反対をしたかといいますと、あれでは実は税金を取るだけの消費税ということになってしまうからであります。やはりそういう意味では、制度としてはこの現在行われておるEC型付加価値税、いろいろなパターンがありますからこの例外部分のもたくさんあるのでありますけれども、共通しておるところは仕送り状をつけて処理する、向こうの言葉で言えばインボイスをつけて処理をするということによって全体の取引段階の流れが正確に客観的に把握できる、そのことが税の公正化に大きく役立つのではないか。同じシステムを導入するのならば、それが増税のための手段ではなくて、税の公正化のため、そうして将来にわたって国民の所得を保障できるシステムに最もかなったものである方が望ましいのではないかというのが私の個人的な見解でございます。
そこで、今の問題について、欧州型付加価値税というものの一つの消費税の中における長所は、インボイス、仕送り状をつけて処理をするということによって、結果としてすべての税が公正に処理されるということに道を開くという点を私は大変重視をいたしておるのでありますが、その点についての小倉参考人のお答えを伺いたいと思います。
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小
小倉武一#20
○小倉参考人 お話のように、EC型の付加価値税と申しますというと、インボイスを売り手の方が出さなければいかぬ。買い手の方はまたそれを保存しておかなくちゃならないという義務がついておるという関係で、売り手と買い手の間に、何といいますか、相互牽制作用が働いて、この間の、ごまかしと言ってはちょっと悪いのですけれども、ごまかしがないように、公正に売上高、仕入れ高がわかるようになるという意味におきましては、一般消費税ということでかつて政府に答申を上げましたものにはそれがないものですから、ほかの税金との関係はなくても一般的な消費税のあり方としても少しふぐあいであったというふうに感じておりますし、また当時からそういうことは指摘されておったわけです。したがいまして、特に税制上間接税を検討するということでありますれば、そういうインボイスを伴ったEC型の付加価値税制度がよろしいんではないかというのがどうも大方の学者、先生方の御意見ではないかと思います。しかし、それがほかの徴税上の公正にまでどの程度役に立つのか、あるいは役に立てたがいいのか、これはちょっと私はお答えしにくいと思います。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#21
○堀委員 この問題は、これからひとつ国会の中でも十分論議を尽くして国民のコンセンサスが得られるようにしない限り、一方的に一つのモデルがいいからそれをやればいいという簡単なものだとは私も思っておりません。ただしかし、今私どもが置かれておる位置というのは、どうしても税の公正、公平を図らなければいかぬ。そうして、今の多段階の所得税を改めなければいけない。年金問題については、今から十年、二十年ほっておけば、これはもう手も何も出ないような状態になるのでありまして、今この時点で年金の将来像を考え、あるいは所得税、そういう間接税を含めて、包括的にシステムとして最も国民に有効な制度を考えるというのが今私どもに課せられておる最大の任務だ、こう思うのであります。
最後に、この問題についての、今まで私が小倉参考人との間で論議をさしていただきました件について、先に大蔵大臣から答弁をいただきましょうか。大蔵大臣のお考えを承り、総理のお考えを承って、私のこの午前の質問を終わりたいと思います。
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竹
竹下登#22
○竹下国務大臣 まさに六十年度税制に関する税制調査会の、異例のことではあるがという前提においての御答申というものも、今おっしゃったような問題が背景にあって出てきたのではないか。したがって、そういう考え方を背景にして、国会の論議等を正確に伝え、そして税制調査会で御審議をいただけるということが、現状においては一番現実的な問題ではなかろうかというふうに私は考えております。
この発言だけを見る →中
中曽根康弘#23
○中曽根内閣総理大臣 堀さんの御見解は、公平性あるいは普遍性ということに非常に重点を置いた御見解のように思いますし、それは現在のひずみを是正するという点について非常に一石を投ずるというお考えではないかと思います。さりながら、政府といたしましては、来るべき税制の根本的、抜本的改革についてはまだ白紙の状態にありまして、今の御議論等も税調におきまして有力な意見としてお取り上げ願って、あらゆる角度から検討願うように期待しております。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#24
○堀委員 ちょっと一点だけ、時間がなかったので抜けておりますので、問題だけ小倉参考人に申し上げて終わりますが、実はグリーンカードの問題をやろうと思ったのですが、時間がございません。今度の税制改正の中で、総合課税の問題は横へどけて限度管理だけが行われる。これは今の所得税制の中の大変大きな問題なものですから、私は、今五段階税制というのを申し上げましたが、最高税率五〇%になっておりますから、現在の三五%の源泉分離というのを五〇%の源泉分離に上げれば、制度として実は総合課税をしたと同じ形になる。それ以下の人は確定申告をしていただいて金を返してもらえばいい、こういうことで、今の五段階税制というものの一つの側面を、さらに有効に課税ベースの抜け穴をふさぐということのためにも意味がある、こう考えておるのでありますが、時間が参りましたので御答弁は結構でございます。そういう考えがあることを税制調査会でもひとつ御検討いただきたいと申し上げて、私の質問を終わります。
この発言だけを見る →天
矢
矢追秀彦#26
○矢追委員 税制調査会長にお伺いをいたしますが、今回の総括質疑の中におきまして、総理、また大蔵大臣の答弁で一つはっきりしておりますことは、税制改正については簡素、公平、公正、選択、これが一つの大きな基本方針、それから多段階、包括的、網羅的、普遍的で大規模な消費税を投網をかけるようなやり方はしない、こういうことが基本になっておりますが、今後の税制調査会の議論にこの基本方針を踏まえた上での議論をされるのかどうか、その点まずお伺いしたい。
この発言だけを見る →小
小倉武一#27
○小倉参考人 ただいまお尋ねでございます国会における総理、大蔵大臣その他各所管の大臣方の御意見あるいは御答弁というのは、予算の審議が終わりますれば、しかるべき機会に税制調査会が開催されまして、その際にいろいろ国会の各議員の方の御意見とともに当局の方の所見もあるいは御回答ぶりもお聞きする、そういうことを重要な参考指針としまして審議を進めるということに相なるかと思います。
この発言だけを見る →矢
矢追秀彦#28
○矢追委員 今、この基本方針は守るという線と私は理解をいたします。
そこで、その次にお伺いをしたいのは、具体的な問題になりますが、租税負担率の問題でございます。これは臨調の最終答申においては、租税負担率というものは上げない、上げるような新たな税制措置はとらない、こういうことを言っておるわけでございますが、現実に昭和五十九年度から六十年度にかけては、租税負担率は〇・四%の上昇をしておるわけでございます。この租税負担率が上がる原因について、税調会長はどう認識をされておりますか。
〔委員長退席、大西委員長代理着席〕
この発言だけを見る →そこで、その次にお伺いをしたいのは、具体的な問題になりますが、租税負担率の問題でございます。これは臨調の最終答申においては、租税負担率というものは上げない、上げるような新たな税制措置はとらない、こういうことを言っておるわけでございますが、現実に昭和五十九年度から六十年度にかけては、租税負担率は〇・四%の上昇をしておるわけでございます。この租税負担率が上がる原因について、税調会長はどう認識をされておりますか。
〔委員長退席、大西委員長代理着席〕
小
小倉武一#29
○小倉参考人 租税負担率を上げてはいけないとか上がってはいけないというようなふうには私どもは考えておりませんです。税制の仕組み上おのずから租税負担率は上がるというのは、一番典型的なのは所得税でございましょうか、累進になっているせいもございますけれども、どうしてもこれは上がっていくのです。したがって、毎年というわけにはまいりませんが、何年か置きには所得税全体にレビューを加えまして、しかるべき必要な減税をするというようなことが必要であろうということは念頭に置いておりますけれども、毎年毎年の租税負担率が上がるということについて、さほど神経をとがらすということはいかがなものかとむしろ思っております。
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