竹下登の発言 (決算委員会)

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○国務大臣(竹下登君) 昭和五十六年度決算に関する参議院の審議・議決について講じました措置の概要を申し上げます。
 政府は、従来から決算に関する国会の審議・議決、会計検査院の指摘等にかんがみ、国費の効率的使用、事務・事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等に特に留意してまいったところでありますが、昭和五十六年度決算に関する参議院の審議・議決について、各省各庁において講じております措置を取りまとめ、その概要を御説明申し上げます。
 一、会計検査院の検査の充実強化につきましては、その重要性を考慮し、昭和六十年度予算において、検査業務に従事する職員の増員及び検査業務に必要な経費の増額を行うとともに、会計検査院の行う検査の実施に当たっての協力についても会計検査の目的が十分達成されるよう従来から指導してきたところでありますが、今般、会計検査院のいわゆる肩越し検査について一層の協力を行うよう指導を行ったところであります。
 二、決算検査報告において指摘された不当事項等の再発防止につきましては、大蔵省及び各省各庁等において、指摘事項の内容及び業務執行上留意すべき事項を周知させ、同種事例の存否を点検するなどにより、類似の指摘を受けることのないよう通達するとともに、各種の会議や研修等を通じて、議決の趣旨の徹底及び再発防止について十分に指導を行い、関係職員の資質の向上を図り、予算の適正、かつ、効率的な執行及び会計事務の適正な処理に努力しているところであります。
 今後とも、これらの措置を講ずることにより指摘事項の再発防止に努めてまいる所存であります。
 三、公益法人の設立の許可及び既設の法人の指導監督につきましては、民法に基づき、それぞれの主務官庁において実施しているところでありますが、昭和四十六年十二月に、これらの公益法人監督事務の改善を各省庁で統一的に行うことを目的として設けられた公益法人監督事務連絡協議会において、公益法人設立許可審査基準等に関する申し合わせのほか、既設法人の指導監督に関する申し合わせを行ってきたところであります。
 各主務官庁は、これらの申し合わせの趣旨に基づき、法人設立の許可に際しては、その適格性について十分調査し、慎重に対処するとともに、既設の法人についても、その活動の状況に常に留意し、指導監督に努めているところであります。
 今後とも、公益法人が真に公益の増進に寄与するものとなるよう一層指導監督に努めてまいる所存であります。
 四、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約につきましては、昭和五十五年六月、婦人問題企画推進本部における「国内行動計画後半期における重点課題として、批准のため、国内法制等諸条件の整備に努める。」旨の申し合わせに基づき、本年七月の世界婦人会議までに批准すべく、関係省庁において、批准のための国内法制等諸条件の整備を進めてきたところであります。
 雇用における男女の機会均等の確保等につきましては、第百二回国会において、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を促進するための労働省関係法律の整備等に関する法律が成立したところであり、その円滑な施行に努めてまいる所存であります。
 また、男女同一の教育課程の確保等に関しましては、昭和五十九年十二月、家庭科教育に関する検討会議から、高等学校「家庭一般」の履修形態については、男女とも選択必修させることが適当である等の報告が出されたところであり、今後、この報告を受けて、次期の教育課程の改訂の際にその趣旨を反映するよう対応してまいる所存であります。
 五、消費者金融の健全化につきましては、貸金業者の登録、貸金業者に対する立入検査、行政処分等を実施し、貸金業規制二法の厳正な運用に努めるとともに、貸金業者に対して貸付金利の引き下げを指導してきているところであります。
 また、金融機関に対しましては、消費者金融の一層の充実を図るとともに、いわゆるサラ金業者に対する融資については、業者の経営実態を十分に把握し、慎重に取り扱うよう指導しているところであります。
 今後とも、貸金業規制二法の厳正な運用等により消費者金融の健全化に努めてまいる所存であります。
 六、東京医科歯科大学医学部における不祥事につきましては、教育公務員特例法に定める手続に従って関係者に対する厳正な処分を行うとともに、同大学に対し、今回の事件を契機として、大学の自治の担い手としての自覚を促し、この種の不祥事の再発を防止するため学内の綱紀粛正を初めとする諸措置を講ずるよう指導を行ったところであります。
 東京医科歯科大学医学部では、これを受けて、教授会において、綱紀に関する申し合わせを行うとともに、これに基づき具体的な改善措置を講じているところであります。
 今後とも、このような不祥事態の再発を防止するため、他の国立大学等に対しても、関係者の会議等あらゆる機会を通じて、一層自粛、自戒すべきことについて、厳しく指導してまいる所存であります。
 七、新薬製造承認に係る不祥事件につきましては、関係職員に対してこのような事件の再発防止について強く指導し、綱紀粛正の徹底を図ったところであります。
 一方、医薬品の承認審査及び医薬品のあるべき姿など医薬品に関する基本問題について、広く各界の識者の意見を聞き、審査の厳格化、迅速化、透明性の確保等に努めているところであり、さらに、審査担当課の増設及び審査事務の機械化等を図り、医薬品の審査体制の整備・充実を行うとともに、審議会資料の管理体制についても強化を図ったところであります。
 八、三井石炭鉱業三池鉱業所有明鉱の坑内火災事故につきましては、事故以後、坑内火災対策に重点を置き鉱務監督官による特定検査の実施、事故調査委員会報告に基づく当面の坑内火災対策の実施等所要の措置を講じてきたところであります。
 さらに、鉱山保安技術検討委員会坑内火災防止対策部会において、総合的な坑内火災防止対策のあり方を取りまとめたところであり、今後、これを踏まえて所要の対策を講じてまいる所存であります。
 また、最近発生した三菱石炭鉱業高島炭鉱ガス爆発事故及び同社南大夕張炭鉱事故につきましては、その原因の徹底究明を図るためそれぞれ事故調査委員会を設置し、現在調査中であります。
 九、郵政省の職員の不正行為の防止につきましては、従来から、防犯管理体制の整備強化、相互牽制の励行等を強調し、管理者及び一般職員の防犯意識の高揚を図り、犯罪の未然防止と早期発見に努めてきたところであります。
 しかしながら、高額、悪質な不祥事が後を絶たないことにかんがみ、従来の防犯対策に加え、昭和五十八年八月に大臣訓示を発出し、全職員の防犯意識の高揚、職責の自覚を喚起するとともに、特定郵便局に対する実地調査による防犯特別考査等、部内者犯罪防止対策特別措置の実施、その他業務取り扱い上必要な防犯対策の実施等の施策を講じたところであります。
 十、いわゆるワンルームマンションの建設に伴う諸問題につきましては、その建設動向、紛争発生状況、地方自治体の対応状況等につき実態把握を行うとともに、良質な住宅ストックの形成、良好な住環境の整備等の観点からワンルームマンション建設に関する地方自治体の適切な対応とワンルームマンション供給の適正化を図るため、地方自治体及び供給業者の加盟団体に対して通達を発する等の措置を講じたところてあります。今後とも、ワンルームマンションに係る実態把握と地方自治体及び供給業者に対する適切な指導に努める所存であります。
 十一、地方団体における財政運営の適正化につきましては、特定の地方団体において財政運営に不適切な点がありましたので、このような団体に対しては都道府県知事を通じて厳しく指導したところであり、また、各地方団体に対しては、さらに一層の財政運営の適正化を図るよう自治事務次官通達等により要請・指導するとともに、都道府県総務部長会議、財政・地方課長会議等を通じ議決の趣旨の徹底を図っているところであります。
 今後とも、地方団体の財政運営が健全かつ適切に行われるようさらに指導を強化してまいる所存であります。

発言情報

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発言者: 竹下登

speaker_id: 22013

日付: 1985-06-03

院: 参議院

会議名: 決算委員会