奥山雄材の発言 (商工委員会)
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○政府委員(奥山雄材君) 郵政省が電気通信振興機構から今日の基盤技術研究促進センター設立を検討してまいりました経過について申し上げたいと思います。
こちらの方の構想につきましても、通産省の構想と同様、長い検討期間があったところでございます。さかのぼりますと、五十八年の三月に臨調の最終答申が出まして、電電の民営化という線が出されましたのを受けまして、政府といたしましてはその臨調の答申を最大限尊重するという立場から、第百一回国会を目途に電電改革三法案を提出する諸準備に取りかかったところでございます。
五十九年の四月に電電改革三法案が国会に提出される運びになりましたけれども、もう既にその段階におきまして電電の民営化というものは国の財政赤字を埋めるための民営化であってはならないというお話が各方面からございまして、この点につきましては、政府並びに党の方も、電電の民営化はあくまでもこれからの高度情報社会をにらんでの電気通信の多様化、高度化に対応するものであって、赤字解消のためのものではないというはっきりとした目的意識が鮮明にされたところでございます。
それとのかかわり合いにおきまして、そうであるならば、これまで電電が一元的に電気通信体制を独占してきたその過程で培われてきた技術力並びにその資産というものを、今後その民営に伴って雲散霧消させてしまっては悔いを千載に残すのではないかという議論がほうはいとして起こりまして、民営化と同時に将来において想定されるであろう電電の研究体制といったようなことも考えながら、国が今後においては電気通信の技術開発の分野において大きな役割を果たさなければならないということが指摘されたわけでございます。
そうした観点から、当初の構想では電電の改革三法と並行して株式の処理というものをいかに活用するかということが真剣に論議をされ、その一つの方策といたしまして電電の株式を政府に現物出資をすることによって電気通信振興機構というようなものをつくり、その原資によって将来末長く電気通信関係の技術開発を進めてまいることが至当であろうという結論を持ったわけでございます。
そこで、ちょうど時あたかも六十年度予算の概算要求の時期に当たっておりましたので、郵政省といたしましては、今申し上げましたような構想を具体化すべく予算の概算要求に臨んだわけでございます。しかるところ、電電改革三法の議論の過程で、総理あるいは郵政大臣、大蔵大臣等から、株式の処理については国会の審議の過程並びに電電の資産が形成されてきた経過を踏まえて、国民の利益になるようなものに使うべきであるという答弁がなされたところでございます。
それを具体化するものとして、私どもは振興機構の具体的な内容を財政当局とも鋭意折衝してきたわけでございますけれども、ただいま御指摘がございましたように、最終的に予算の政府原案が固まります段階の昨年の十二月二十一日の政府・与党連絡会議におきまして、先ほど大臣が御答弁になりましたように、通産省から出ておりました産業技術センターとあわせまして、これらの二つの法人の設立要求にかえて今日の基盤技術研究促進センターという形で結実したわけでございます。
したがいまして、これにつきましては長い懐妊期間があったわけでございますし、政府の見解として両省の要求を一本化するという結論が出た暁におきましては、昨年の十二月の末以降通産省とは緊密な連携をとりながら今回の法案の準備作業に向けて、鋭意両省がそれまで検討してきたものが最大限生かせるように、しかもそれが木に竹を接いだものにならないようにという観点からこの作業を行ったものでございまして、私どもといたしましては、現時点では現在の法案はとり得る最良の方策であったんではないかというふうに考えている次第でございます。