深谷隆司の発言 (内閣委員会在外公館に関する小委員会)

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○深谷小委員長 これにて懇談を閉じます。
 この際、小委員間の協議により一言申し上げます。
  本小委員会は、第百回国会において新たに設置され、第百一回国会以降は、閉会中も存置されておりますが、昨年八月七日には外務省から在外公館の直面する主要な問題について説明を聴取し、十月二十五日には、在外公館の整備等について小委員長所見を述べ、さらに本年六月十一日には、外務省から昭和六十年度予算の概要等について説明を聴取いたしました。また、内閣委員会におきましても、本年四月の在外公館の名称位置給与法改正案の審査の際、外交実施体制の強化等について質疑が行われ、附帯決議が付されましたことは御承知のとおりであります。
 本日もまた、在外公館にかかわる主要な問題について外務省から説明を聴取した後、協議懇談を行ったのでありますが、その結果、本小委員会といたしましては、昨年に引き続き、在外公館の整備等について、小委員長の所見を述べるべきであるとの結論に達しましたので、この際私から所見を申し上げます。
 我が国が、その国際的地位に見合った責任を果たし、また、諸外国の期待にこたえ、信頼をから得ていくために、外交実施体制を一段と強化することが、従来にも増して重要であるということは、私自身、本年も七月と九月の二度にわたり、我が国の在外公館を視察した際に身をもって痛感した次第であります。さらに、さきに述べました附帯決議におきましては、昨年の小委員長所見で言及した「在外公館施設の整備拡充」、「不健康地対策の強化」、「在外職員定員の増員」及び「海外子女教育問題」の四つの重点に加えて、「警備対策の強化」と「緊急時の邦人保護対策の強化」の二点が政府の適切な措置が講じられるべき重点として指摘されておりますが、このことは、内閣委員会としても、外交実施体制の強化について強い問題意識を有していることのあらわれであります。
 前四点につきましては、昨年の所見の中で、昭和六十年度予算においても特段の配慮が払われてしかるべき旨を申し述べましたが、外務省からの説明によれば、関係方面の御理解を得て、それぞれの面で若干の改善を見たようであり、本小委員会の活動が我が外交の強化の一助となったものと評価しております。しかしながら、これらの問題は引き続き外交実施体制強化のための最重点事項であり、政府としても一層の努力を傾注すべきこと、あえて詳述をまたないところであると考えます。
 次に本年の附帯決議で新たに追加された二点について申し述べます。
 まず「警備対策の強化」につきましては、近年の国際的な政治・経済情勢の悪化を背景に世界の各地でテロ事件やハイジャック事件が頻発しているのみならず、我が国在外公館に対する脅迫事件や侵入事件も本年に入って既に約五十件を数えているという憂慮すべき状態にあると言われております。
 在外公館の安全は、我が国が効果的な外交を推進していく上での大前提とも言うべきものであり、在外公館の警備対策を引き続き強力に推し進めていくことが必要であると考えます。
 次に「緊急時の邦人保護対策の強化」につきましては、先般のイランからの邦人の一斉避難や、メキシコ地震の例にも見られましたように、外国における緊急事態の発生に際しては、在外公館の邦人保護に対する国民の期待には極めて大きなものがおります。このような国民の期待にこたえるためにも緊急時の邦人保護対策に遺漏なきを期す必要があると考えます。
 以上のほか、最後に在外公館おける事務処理体制と通信手段の近代化の必要性について申し上げます。
 我が国の在外公館においては、自動化・機械化できるはずの多くの事務をいまだに手作業によって処理いたしておるということであります。これは、他の主要国の在外公館との比較においてのみならず、我が国の商社・銀行等民間の在外事務所は言うに及ばず他の政府関係機関のそれに比べても見劣りがするゆゆしき現状であります。在外公館は情報を収集、分析、報告し訓令を執行する上で最大限の能率・迅速性を備えていてしかるべきであり、最新の通信施設、事務機器等を在外公館に導入することが考慮されるべきであると考えます。
 政府は厳しい財政状況のもとにおいて、ただいま申し上げた諸点については、できる限りの配慮をされておりますが、まだ問題が多く残されております。
 もちろん、外務省といえども財政再建に対して可能な限りの協力をし、限られた予算の中で経費の効率的な使用に最大限の努力を払うべきであることは、申し上げるまでもありません。
 しかし、我が国の国際社会における地位の重要性にかんがみ、昭和六十一年度外務省予算においても、以上に述べた外交実施体制強化にかかわる諸問題については、特段の配慮が払われてしかるべきものと考えております。
 以上であります。
 この際、三浦久君から発言の申し出がありますので、これを許します。三浦久君。

発言情報

speech_id: 110304924X00119851203_002

発言者: 深谷隆司

speaker_id: 18793

日付: 1985-12-03

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会在外公館に関する小委員会