佐藤観樹の発言 (公職選挙法改正に関する調査特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○佐藤(観)委員 私がお伺いしているのは、当面六月にダブルがあるかないかということではなくて、二院制のもとにおいてダブル、衆議院と参議院、国権の最高機関のいわば四分の三というのでしょうかね、その機能をみずから失わせる行為というのは、民主主義のあり方として正しくないのではないかということを私はお伺いしているのでございまして、今度のダブルがあるとすれば、いいとか悪いとかの問題ではなくて、一般論として、本来むしろ避けるべきではないかというふうに私は考えているわけであります。
戦後、衆議院選挙が十六回、参議院選挙が十三回、これは戦後第一回の選挙を入れてでございますが、あったわけでございますが、同じ年に衆議院と参議院が選挙をやったというのは四回しかないんですね。それは昭和二十二年のいわば新憲法下のもとで、衆議院は今の中選挙区制、そして参議院選挙をやったときと、二十八年の、これはばかやろう解散という全く突発的な解散、そして五十五年のダブル選挙、そして前回の五十八年の選挙ということで、私は国会に十七年籍を置かしてもらっていろいろな議論をお伺いしましたが、先輩の方々から、今も覚えておりますのは、ことしは参議院選挙があるから衆議院選挙はない、国民の皆さん方の民意を、同じ年に国政レベルの選挙を二度やるということは、これは二院制をとっている限り、あり方として本来的におかしいものだという考え方を私は持っているわけであります。
そういった意味で、いろいろなそのときの事情を細かに調べなければわかりませんが、今申しましたように、衆議院十六回、参議院十三回選挙があった中で同じ年にやったのは、戦後第一回のことを除けばいわば三回、そのうち二十八年はばかやろう解散という全くとっぴ的な選挙ということを考えますと、私は、本来あり方として、冒頭お伺いしましたように、国民の皆さん方で選ぶという制度で成り立っているこの両院制である限りは、国民の皆さん方にどうでしょうかと民意を問うのは、同じ年に、同じときに問うたのでは、二つある意味が、私は全くとは申しませんが、それに近くなくなると思うのであります。そういう意味では、むしろ同じ年に国政選挙をやるというのは避けるべきである。私は、先輩の皆さん方がそういう知恵を働かしてきたと思っているのであります。
それから、前回の選挙というのは、そういう意味では全く特殊な例であって、戦後、不信任案が可決をされたというのは、吉田内閣で二回と大平内閣しかないわけですね。したがって、不信任案の可決に基づいて、それは退陣という道もあったでしょうけれども、衆議院解散という道をとられたというふうに考えているわけでございまして、確かに憲法その他を読めば、必ずしも、絶対的に同時にやってはいけないとは憲法には書いてございません。あるいはどこかの法律にも書いてあるわけではございません。しかし、今申し上げましたように、憲法の考え方あるいは二院制というもののあり方からいって、私は、ダブル選挙というのはやらないようにするのが本来の政治のあり方ではないかと思うわけであります。これは六月にあるとかないとかの話ではございませんで、本来、民主主義のあり方、二院制のあり方からいってそう考えるべきではないかと私は思うわけであります。法律にないから、憲法に、やってはいけないと書いてないからやっていいというのは、これは豊田商法であります。やはり民主主義である限り、制度の根本、基本的な考え方というものを考えて政治を運営するというのが民主主義の発展のために非常に重要なことだと私は思っているわけでございますが、大臣のお考えはいかがでございますか。