水田努の発言 (社会労働委員会)
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○水田政府委員 孤児の調査は幾つかの段階を経て今日に至っております。第一段階は、日中の国交正常化後、孤児の方から日本大使館なりあるいは厚生省に、自分はかくかくしかじかの者なので、ひとつ自分の肉親を捜してくれないかという依頼がございまして、厚生省は留守家族名簿から該当する人を捜し出して結びつけるという方法をとりました。これもおのずと限界がございまして、第二段階としては、新聞の協力を得まして、新聞に公開調査をするという方法をとりましたが、これも余り効果が上がらなかった。第三段階として、五十五年度から孤児の方に日本に来ていただきまして、マスコミの協力を得て、今日やっております訪日調査という形をとってきているわけでございます。
訪日調査も初期の段階は具体的な手がかりを持っている孤児から日本に呼んで調査をしていましたので、ある程度の判明率を上げることができたわけでございますが、六十年度から大量調査、四百人呼びました。それから六十一年度は七百名という形をとっておりまして、具体的な手がかりを持っているか持っていないかにかかわりなく全員日本に呼んで調査するという形をとったために、著しく判明率が落ちております。
その原因としては、訪日調査した孤児の八割が終戦のとき五歳以下でございまして、ほとんど手がかりになるようなものについての記憶を持っておりません。それからもう一つは、未判明孤児の四割の者がほとんど手がかりがないに等しい。その主力は複数の養父母の間を渡り歩いているということでございまして、手がかりになるものが非常に乏しいという、こういう状況の中で判明率を上げていく、こういう形になるわけでございまして、私どもとしては一応そのための方策として三つのことを現在考えております。
その一つが、きょうの新聞に出ておりましたコンピューターによる調査でございます。これは訪日調査で未判明になったらそれで終わりにするのではなくて、今後も政府の責任で、先生の御指摘のとおり全力を挙げて追跡調査をしていく。そのためには、国内の関係者から自分の残してきた子供を捜してほしいという申し出が二千二百ほど出ております。それと、訪日調査で未判明になった人のデータを入れてコンピューターで関係者を割り出して、後個別に当たっていくというやり方です。
それからもう一つは、中国政府に、孤児が知らないかもしれない日本人孤児として認定したデータについて日本側に提供をお願いしたいというのが第二点です。
三番目は、訪日調査の孤児の滞在期間を延長するという形で、現在十二日の滞在期間を十五日に延ばす。こういうことで今中国政府に協力をお願いをしている。こういう方向で努力をいたしております。