久保亘の発言 (外交・総合安全保障に関する調査特別委員会)
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○久保亘君 対外経済援助が日本の国際的な役割として非常に重要であり、これからもますます重要になってくるということについては私も総理のお考えに異議はありません。しかし、ますますその役割が重要になり大きくなってくればくるだけ、この経済援助が目的に沿って正しく使われなければならないのでありまして、フィリピンを例外と言い切っていいのかどうかということについても、前にもインドネシアをめぐる問題もいろいろと論議されたことがございます。また、ソウル地下鉄の問題も国会で議論されたこともございます。だからこれは経済援助の役割が大きくなればなるだけ、そういう疑惑を生まないようにやっていくことについて政府の責任をきちんとしなければならない。
ところが、今総理がおっしゃったようなことは、これは行政府の内部の問題でありまして、それで足りないから問題が起きているのであります。私がわざわざ先ほど閣僚経験者の言葉として使われているものを読み上げましたのは、どこの国へ幾らいったと国会で決めるわけじゃない、これを国会で審議できるようにしなければいけないと思うのであります。また、どう使われたか国民にはほとんど知らされていない。国民の税金や預貯金を使っているのでありますから国民にその使い道と効果がはっきりわかるようにしなければ、こういう疑惑は再発の可能性を持つのであります。今は交換公文でさえも国会には提出されていないのであります。ましてやOECFの審議過程のいろいろな資料や契約内容などについては全く秘密にされているのであります。
五十七年に通産省がアジア経済研究所に委託をいたしまして、この円借款プロジェクトのフィリピンの代表的な一つである日比友好道路を中心とする効果の測定をやりました。その報告書は五十七年の十二月に提出されたはずでありますが、驚くことにこれすら部外秘のように扱われて外には一切出てこなかった。最近になって、直接通産省からではなく私どもはこの文書を手に入れております。そういうところに問題があるのではないか。
政府は、極力海外援助に関する中身を国会の審議に供すること、この海外援助の使い道や効果について、国民のお金を預かってやっているのですから国民に知らせる、そういうことをやらなければこれらの疑惑は私は根絶されないと思うのであります。今行政府内部の措置についてはおっしゃいましたが、対国民、対国会について総理は、いわゆるマルコス疑惑のようなものをなくしていくために私が申し上げたような御処置をおとりになるお考えはございませんか。