中曽根康弘の発言 (本会議)

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○国務大臣(中曽根康弘君) 立木議員にお答えをいたします。
 まず、臨時国会や解散、同日選挙のことでございますが、ただいまは通常国会開会中で重要法案を審議中であります。このときに、臨時国会のことを言及することは不見識であると前から申し上げておるとおりであります。解散は考えておりません。
 次に、アメリカの財政赤字、貿易赤字の問題につきましては、私はアメリカ大統領との会談あるいはサミットの場等も通じて、これが是正方を強く今までも要望してきておるところでございます。
 円高の問題につきましても、サミットの場におきましては、長期的に為替相場を安定させることが望ましい、そういう意味で一般論として合致したのであります。そのために主要国間で相互監視を行うことを合意いたしました。また、有用な場合には為替市場に介入するとのウィリアムズバーグ・サミットの合意も再確認してきておるのございます。
 円高の責任の問題でございますが、これは市場というものは思惑やあるいは経済の動向によって常に流動しておるもので、相場は相場に聞けと言われているとおりで、簡単にいえば相場の責任は相場にあると、こう言わざるを得ないのであります。しかし、我々としては、長期的に見て経済のファンダメンタルズに合うように安定的な適正な相場を維持するということが経済政策としては望ましいので、そういう点については十分注意しつつ努力しております。次に、産業調整等の問題でございますが、この国際経済に調和する日本経済の構造改革等をうたったいわゆる経構研報告は、まことに時宜を得た、適切かつ貴重な報告であると評価しておるところであります。アメリカに対しては、これを公約として約束したというようなことは全くありません。政府は、先般、経済構造調整に関する具体的な検討項目、時期、手続等を定めた要綱を決定して、その着実な推進を図っておるところでございます。
 次に、内需拡大のための時短、賃上げ、減税等の問題でございますが、やはり長期的に見ますと、国際協調型経済推進のために内需主導型の経済成長を図るというようなことや、あるいは時短の問題等も、これは考えなければならぬという課題にはなっておると思うのであります。この観点から、五月一日に経済対策閣僚会議において経済構造調整推進要綱を決定しました。この中で、賃金については、産業労働懇話会等さまざまなレベルで、経済成長の成果が賃金にも適切に配分されるよう労使のコンセンサスの形成を図っていくこととし、労働時間の短縮については、夏季における一週間以上の連続休暇の普及に努めることや、労働基準法の改正の検討等について決定したところでございます。労働時間の短縮については、昨年十月に内需拡大に関する対策。中で既に週休二日制の拡大のための対策を決定し、それの実行に努めております。
 なお、減税については、今税調で審議して、秋の包括的な答申を待っておるところでございます。
 ロッキード問題に関する議員の問題でございますが、目下裁判が係属中でありまして、これを見守っておるということでございます。
 政治倫理の問題については、各党で協議をして、いろいろと御議論を願いたいと思っておるのでございます。
 議員の進退の問題は、選挙民との関係が最も重大でございまして、本人が選択すべきものであると考えております。
 資料の国会提出、証人喚問の問題でございますが、可能な限り資料の提出のための努力を行っております。しかし、できないものもあるということは申し上げたとおりでございます。企業関係者等の証人喚問については、国会において検討される問題であると考えております。
 経済協力については、援助が適正かつ効果的、効率的に行われていると信じておりますが、改善すべき点があればもちろん改善しなければならないと思います。本年二月、対外援助のあり方について、総理大臣の諮問機関である対外経済協力審議会に対し、今後の経済協力を進めるに当たり留意すべき基本的事項について諮問をいたしました。なお、具体的な協力計画や実施状況の国会による審査、承認は、事前に我が方考え方が相手方に明らかになるということ、外交交渉上必要な機動性が失われるということ、援助の円滑かつ迅速な実施に支障を来す等の問題点があると考えております。
 次に、東京サミットにおける核廃絶問題でございますが、今次東京サミットにおきましても、東京宣言にあるように、米ソ軍備管理交渉に関し、米国の交渉努力を評価するとともに、ソ連もまた積極的に交渉するよう呼びかけることで合意いたしました。私自体も、核兵器の廃絶に向かって具体的に平和と軍縮を前進させるよう、特に第二次米ソ首脳会談を必ず行うように、これは継続するというところに意味があるということを強調いたしまして、大いに力説したところでございます。
 残余の答弁は関係大臣がいたします。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 110415254X01919860522_023

発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1986-05-22

院: 参議院

会議名: 本会議