中村守孝の発言 (科学技術委員会)
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○中村(守)政府委員 お答えいたします。
基礎研究と申しますといろいろな考え方がございまして、自然のいろいろな現象を解明していくということを中心としますいわゆる学術的な研究、それと、ある技術の開発を目指しまして、そのベースになるような基礎的段階での研究というようなことでいろいろあるわけでございますが、国際的な比較という面で見ますと、我が国の研究費については総理府統計で調査をしておりまして、我が国全体としての研究投資、このうち基礎研究の比率というものは一四%程度になっております。ほかの国と比較しますと、米国が一二・五%、西ドイツが一七%、フランスが二一%、イギリスが一八%ということでございまして、絶対の金額から申しますと、米国が、これはちょっと為替レートの関係もございますが、一応私どもで換算しました数字でいきますと、一九八四年で二兆八千八百億ほど。今申しましたのは米国の基礎研究費でございますが、日本は絶対額で申しますと一兆円ほどでございます。西ドイツは七千億、フランスは五千億等でございますので、絶対額では西ドイツ、フランス、イギリス等をオーバーしておりますが、先ほど申しましたような全体に対する比率からいいますと、西ドイツ、フランス、イギリスよりは落ちておるという段階でございます。
政府の中でどうかということにつきましては、ちょっと統計を持ち合わせておりませんので申し上げにくいわけでございますが、現状はそういうことでございまして、私どもといたしましても、先生先ほど御指摘のように、基礎研究というものが今後の我が国の科学技術の振興の上で非常に重要な問題になっている。今までは欧米諸国に追いつけということで、そういう諸国の中で生まれた基礎研究の成果、そういったところから出てくるシーズをもとにいろいろな応用技術の発展ということが期待されたわけでございますが、今後はもうそういうこともないわけでございますし、しかも、経済的な我が国の立場ということからいいますと、国際的にもこういう基礎的研究面での貢献ということもしていかなければならない。そういう実態にあるわけでございますので、国の研究投資につきましては一層基礎的研究の方に移行していくということが必要ではないかと考えておる次第でございます。
基礎研究の大半が性格上大学において行われるという形になるわけでございますが、国立研究機関におきましても、こういう基礎的研究の充実ということを図ってまいりたいし、私どもとしても、そういう国立研究所あるいは科学技術庁附属の特殊法人の研究機関、こういったところで創造的な基礎研究の推進ということを進める必要があろうかと思っております。そういうことで既に理化学研究所におきますフロンティア研究の推進とか新技術開発事業団におきます創造科学技術推進事業、こういったものを強化してまいりますとともに、先ほど申しました科学技術振興調整費、こういったものの運用につきましても基礎研究に重点的に使っていきたい、かように考えておる次第でございます。