大原亨の発言 (社会労働委員会)

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○大原(亨)委員 今の答弁の中には二つ問題があります。つまり退職者医療制度というものは七十歳まで。高齢者というのは雇用からいっても年金からいっても六十五歳なんです。日本の制度は大体六十五歳でやっているわけです。だから、それ以降の退職者については国庫負担を、税を入れまして、そして一定の助成をしながら国民所得を再配分するという原則が立っておるわけです。というのは、国民健康保険には、減しましたけれども三八・五%ですから、実際的には医療給付費の五五%の国庫負担があるわけです。老人保健制度も二割の国庫負担があるわけです。そういうことから考えてみまして、退職者医療に国庫負担がないというのはおかしいわけです。これについての見解があれば聞きたい。
 もう一つは、被用者保険の共同事業として退職者医療をやる、こういうのです。その論点、考え方は私は賛成です。ですから、退職者医療のときには我々もそういう条件を議論したわけです。しかしながら、もし共同事業としてやるのであるならば、一番自主性の強い、自主的な運営をしておる健保連、組合管掌の健康保険、あるいは共済の短期給付、あるいは政府管掌の健康保険、そういう保険事業の延長線上でやる。つまり費用を出したものが支出について規制ができる、そういうところでやる。国民健康保険の中に退職者医療という勘定を設けてがらがらでやるのではなしに、費用を出したものがチェックするのが保険制度ですから、被用者保険の延長線上で自主的に管理できるようにやるならば、あなたが答弁することは若干、半分くらいの正当性がある。そういう意味においてこの制度はでたらめではないか。
 というのは、国民健康保険制度の中に退職者医療の勘定を設けておいて、そこへ被用者の拠出金をぶち込みますね。そうすると、国民健康保険の国庫負担が削減されるという制度に連動するわけです。つまり退職者医療制度というのは、退職者医療制度に名前をかりて拠出金を出しておいて、そして今度は国庫負担をカットする、そのために行ったものである。非常にゆがんだ財政調整の一つの手段としてマイナスシーリングの中で行った。そういうことで、これは非常に支離滅裂の、簡素化ではなしに複雑な制度になっておるということであると思いますが、いかがですか。

発言情報

speech_id: 110704410X00619861030_018

発言者: 大原亨

speaker_id: 16814

日付: 1986-10-30

院: 衆議院

会議名: 社会労働委員会