小里貞利の発言 (日本国有鉄道改革に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○小里委員 私は、昨今まれに見る重要法案の今回の国鉄改革関連八法を、一体各界各層国民は広くどのような観点から眺めているんだろうか、その関心の度合い、あるいは政府及び与党が主体的に取りかかっておりまする今回の法案の提出、この審議に臨んで、一体国民世論はどの方向にあるんだろうか、その辺も若干注目をしてみたのであります。
今ここに、国の関係のある、ある機関が調査をいたしました世論調査の結果があります。時間がありませんから、私の方から若干項目を分けまして説明してみたいと思うのでありますが、まず、この調査のねらいは、なぜ改革をしなければならないか、あるいはまた、その改革の目標はどこにあるか、この辺に一つの視点が置かれて設問がしてあります。
まず最初に、ただいま総理が御説明になった、提出をなさっておられるこの八法について、国民の皆さん御承知でございますかという問いかけをいたしております。私は、率直に申し上げましてこの答えに驚いております。何と八三%の国民の皆さんが、国鉄改革は知っておりますよ、こういう答えを出しておるということであります。主権在民、世論政治でありますから、当然のことと言えばそれっきりでございましょうけれども、大変な関心の度合いを示しておるのであります。
二番目には、改革が必要ですか、いかがですかという問いかけに対しまして、改革は断固必要でありますよという答えが何と七三%出てまいっております。改革は必要だ、言いかえますと、勇気を出して取り組んでみなさいという、いわゆる国政に対する国民の示唆でもあるわけであります。しかも、その七三%の改革をやってみなさいという背景、理由を大別いたしますと、例えば赤字、借金が多過ぎますよ、サービスが悪いですよ、あるいは余剰人員もおいでであるんじゃないですか、非常に多いんじゃないですか、こういうような具体的な背景まで出てまいっておるということであります。
あるいは事業体の大きさについても、先ほど総理が御答弁になったように、全国一元の巨大な組織では経営管理の限界を超えているんじゃないか、こういうお話をなさったようでありますが、まさにそのことにつきましても、この世論調査の答えで、大き過ぎますよというのが五三%も出てまいっておるのであります。
次に、いよいよその改革の根本である民営・分割についてはいかがですかという設問に対しまして、またこれ四四%という数字が出ております。民営・分割よろしい、四四%です。しかしながら、また逆に、民営・分割はちょっと待ちなさいというのも、ここに申し上げまするなれば二五%ぐらいある。この国民の一部の意見にも私どもは十分留意しながら改革作業を進めなければならぬことは当然でありますが、何分にもいわゆる世論調査に答えた国民の四四%は、きちんと民営・分割でよろしいということを断定して、推奨をいたしておるということであります。
今世論調査の結果の明るい点をちょっと三項目申し上げましたが、若干暗いところも申し上げておきたいと思うのでありますが、若干違った意味で一点注目すべきことが出ております。
国鉄改革よろしいぞ、やってみなさい、しかも民営・分割、ここまでは断定するけれども、果たせるかな、民営・分割を断行した場合、六つのいわゆる旅客会社、その中でも地方の三つの鉄道会社は、経営の健全性はいかがですか、不安がありますか、これに対して、不安があります、極めて不安がありますというのが何と三〇%あります。改革は進めるけれども、期待もするけれども、不安もあるのですよ、この不安を完全に払拭してくださいよと言わんばかりの一つの数字であります。
以上申し上げましたこの世論調査に対しまして、私は、一口で申し上げますと刮目するべき世論の国鉄改革に対する基本的な方向だ、こういうふうに考えるのでありますが、総理大臣、いかようにこれをお受け取りでございましょうか。そしてまた、橋本運輸大臣、この世論調査の結果は、私は大分重みがあると思いますが、どのように認識しておいでになりますか、お伺いいたします。