中曽根康弘の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(中曽根康弘君) 寺前議員にお答えをいたします。
まず、SDIの問題でございますが、これは、非核の防御手段によって弾道弾を無力化して、究極的には核兵器を廃絶しようという新しい防御的、戦略的兵器体系へ行こうとするという考えでありまして、我が方の考えを変えることは考えておりません。
次に、核禁止協定の問題でございますが、国連におきましても我々は核廃絶について今後とも引き続いて努力してまいります。
次に、軍事費の執行額の問題でございますが、今回の補正予算編成に当たりましては、各省庁に既定経費の削減を求めまして、各省庁とも切実な費用を削って協力していただきました。防衛庁も同様でございます。
次に、減税の問題でございますが、十月十六日の与野党国対委員長会談の合意を踏まえて、今実務者会談が行われておりますが、これを注意深く見守っております。
次に、差益還元の問題でございますが、四月、五月、九月と三次にわたり決定されました円高差益還元策、これを実効あるように進めておりますし、今後につきましてもさらに機会あるごとに努力してまいります。
老健法につきましては、ぜひこれは必要な法律でございまして、撤回する考えはありません。
公共投資の拡大の問題につきましては、六十一年度歳出予算においても今回千三百三十億円を追加する等によりまして、厳しい財政の中でも公共事業の確保を行っており、今後も努力してまいります。来年度予算につきましても、事業量をぜひ確保したいと考えております。
次に、内需拡大と軍事費の問題でございますが、防衛費は、他の諸施策との調和を図りながら、必要最小限にとどめております。
不公平税制の問題につきましては、税制調査会の答申においても、外国税額控除制度について「制度本来の趣旨に沿って所要の見直し」が必要とされているほか、いわゆる政策税制についても「基本的に整理合理化の方向で徹底した見直しを行う必要がある。」と指摘されておりますが、この趣旨を踏まえまして適切に検討してまいります。
いわゆる間接税の問題については、選挙中の公約を守ります。
次に、マル優制度の問題についてでございますが、これらもいずれも今税調から答申がありまして、党におきまして慎重に検討をお願いしておるところでございます。
円相場の合理的水準等については、これは相場は相場に聞け、そう言われておるのでありまして、今のようないわゆる調整された変動相場制のもとにおいて数字を決めることは難しいのであります。
企業の休業補償の問題につきましては、休業という事態がとめどなく発生する危険性がありまして、共済金の支払い増に対処するためには、共済掛金を著しく高水準とする必要が出てまいります。したがって、共済制度は成り立ちにくくなる危険もあります。現在の状態におきましては、小規模企業者の経営の安定を図るために、小規模企業共済制度においても、円高により転廃業を余儀なくされた小規模企業者に対して共済金を給付するなど最大限の活用を図っておりまして、今後とも一層その加入促進を図る等、これらの制度の活用を図ってまいります。
海外進出と雇用問題でございますが、いわゆる空洞化の問題につきましては、我々も慎重に考えなければならぬ部分があると思っております。やはり内需主導型の経済成長を図りまして、新たな技術革新、情報化の成果等を生かすことによって産業の新たな分野を拡大していくということによって、雇用をさらに確保してまいりたいと考えております。
米の問題につきましては、我が国の米貿易制度はガット上容認された国家貿易制度でございます。我々は、米の国内自給という基本方針のもとに、今後の対処について誤りなきを期してまいりたいと思います。
高島炭鉱の問題につきましては、できるだけこの事態が雇用やあるいは地元の市町村に対する生活的影響を及ぼさないように、各府県とも連絡をとり、各省相ともに提携しつつ、支援体制を講じたいと考えております。
食糧の自給率向上の問題については、国会の食糧自給力強化に関する決議案の趣旨を踏まえて、努力してまいるつもりでおります。
エネルギーの自給率向上につきましても、従来から石油備蓄、石油開発の推進等の石油政策、エネルギー源の多様化、供給国の分散化といった施策を強化しておりますが、今後ともこれらの政策を強化し、総合的にバランスのとれたエネルギーの安定供給に努めてまいりたいと思います。
残余の答弁は関係大臣がいたします。(拍手)
〔国務大臣宮澤喜一君登壇〕