斎藤十朗の発言 (本会議)

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○国務大臣(斎藤十朗君) まず、一部負担の引き上げについてのお尋ねでございます。
 人口の高齢化が急速に進む中で、老人医療費の増加は避けられない状況にあります。
 現在、四兆円を超える老人医療費のうち、お年寄りの一部負担は約一・六%であり、残りの大部分は若い世代の負担に負っている実情にあります。このため、増加の避けられない老人医療費をお年寄りも若い世代も公平に負担するという観点から今回の改正をお願いしているものでございます。年金や高齢者世帯の所得の水準から見て無理なく負担いただける額であると考えております。
 次に、老人保健制度の加入者按分率につきましては、法制定時においては、保険者間の共同負担方式を初めて導入することなどから、加入者按分率を五〇%以下とすることが適当と判断され、法律の附則で法施行後三年を目途に見直しを行うこととされていると承知しております。
 今回の加入者按分率の引き上げは、医療保険間の老人加入率の格差の拡大、給付と負担の公平化を目指す医療保険の一元化の方向づけがなされたことなどの状況の変化を踏まえ、老人加入率の格差による負担の不均衡を是正し、老人医療費を公平に負担するという制度の基本理念の徹底を図る観点から行うこととしたものでございます。
 また、国庫補助につきましては、医療保険間の負担の公平を図る結果、国保の拠出金負担が軽減されることに伴って減少するものでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 次に、国保の問題であります。国保の抜本的な制度改正の検討についてのお尋ねでありますが、老人保健法の改正により、老人医療費の負担の公平化を図った上で、医療保険制度の一元化の展望を踏まえ、将来にわたり国保が安定的に機能するよう幅広く財政基盤の強化策を検討してまいる所存でございます。
 次に、保健事業についてのお尋ねであります。健康診査の受診率は全国的に見て毎年着実に伸びておりますが、都市部やその周辺では、一般に受診率が低い傾向が見られております。
 このため、厚生省におきましては、第二次五カ年計画において循環器疾患、肝疾患、がん等につきまして魅力ある健診づくりを図るほか、都市部についての対策の強化を図るなど受診率の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、老人保健施設についてでありますが、この施設は、寝たきり老人等の家庭復帰を目指し、医療と生活の両面のニードに積極的に対応するものであり、老人慢性疾患の専門的治療を行う老人病院、生活の場の提供を目的とする特別養護老人ホームとは機能を異にするものであります。
 老人保健施設のベッドにつきましては、医療機能もあわせ有するものでありますので、医療計画上、一定の補正係数を乗じて既存の病床にみなすこととしております。
 施設療養費につきましては、医療サービスの内容が比較的定型的なものであることから定額制としておりますが、必要な医療の確保には十分配慮したいと考えております。
 また、必要なサービスと利用料の適正な水準の確保により、寝たきり老人等が安心して療養できるようにいたしたいと考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 110715254X01019861126_015

発言者: 斎藤十朗

speaker_id: 20119

日付: 1986-11-26

院: 参議院

会議名: 本会議