京谷好泰の発言 (科学技術委員会)

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○京谷参考人 まず私の方への御質問からお答えしますと、具体的な例としては、高温超電導ができるのだからヘリウムとかそういうものに関連する冷凍機の開発はもう要らぬのじゃないか、こういう声がどうしても出てくるのです。それが具体的な例でございます。私はそれを一番心配するのです。確かに低温というのは超電導に将来要らぬようになるかもしらぬ。しかし、これは相当かかるだろう。じゃ低温というものが一切要らなくなるのかと思ったら、これはとんでもない大間違いです。宇宙でもこれからますます低温工学が要るでしょうし、いろいろなところで要るようになると思います。日本はかつて低温が一番おくれておったわけです。それを今から二十年ぐらい前に、低温をもっと日本はやらなくちゃいかぬのだ、日本が宇宙を余りやっていなかったがゆえにそういう低温がおくれているということで、やっと何とか低温ということを皆さんあるいは業界の方も考え出したときにこういう話が起こって、途端に、やはり一生懸命勘定される方は、いや、そんなものが出たらもう要らぬじゃないか、やめちまえ、こういう話になると、一体日本の科学技術は将来どうなるのだ、そういうことが一番心配であります。それで、おくれておいて、また今度はどこかで低温でとんでもないものができたら、また委員会で、今度は低温の専門家として出てこい、こういうことになると大変だと思うのですね。だから、何とかそういうことにならないようにしたい、私はそう思っています。具体的な例としては今申し上げたようなことです。
 それから、国民的な目標といいますのは、私も、何かいい目標はないか、リニアモーターというのは自分の一生の仕事だといつも思ってやっています。手前みそになるので心配なんですけれども、子供さんもリニアというのは一番よく知っているのじゃないか、これを国民的目標にしていただければ一番早いのであります。また、世界じゅう知っています。いつも私が講演のときに申し上げるのは、リニアモーターカーというのは学問的に言うと三通りあります。どうも日本ではそういうふうにとられている。といいますものは、かつての国鉄がやったように、浮いて走る。そうでなくて、今大阪の方でやっております車輪とレールを使って、接触はしております、浮きません、しかしリニアモーターで動く、これもリニアモーターカー。それから、そのうちに日本でもまた騒ぎが出るだろうと思うのは、この夏ぐらいにベルリンで走るだろうと思いますが、半浮上というものがございます。これは磁石の反発力を使って約八割の重量を支える、あとはプラスチックスの車輪でもって支えている、それで磁石のすき間をいつも調整しながら八割を維持している、こういうものを勝手に半浮上と言っておりますが、そういうものをひっくるめてリニアモーターカーと言っております。
 ところが、外国の論文なんかを見ますと、ちゃんとリニアモーターカーといえば日本では超電導磁気浮上だ。外国の論文にはよくJNR、それでリニアモーターカーとわざわざ書いてくる。だから、最初のそういう言葉を使ったいきさつを一番尊重してくれるのが外国人であります。日本では学者が一番それを破るわけですね。やはりその辺が独創性というか、最初のものを大事にする思想を持っているか持っていないかの違いだ、こう思います。

発言情報

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発言者: 京谷好泰

speaker_id: 20493

日付: 1987-05-26

院: 衆議院

会議名: 科学技術委員会