松田堯の発言 (建設委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○松田(堯)政府委員 お答え申し上げます。
森林法第百八十六条は、森林が共有されております場合に、林業経営の安定を図る見地から、共有に係る森林の分割につきまして過半数をもってすること以外は分割を請求することができないということを規定しているものでございます。
この百八十六条の規定がなされました昭和二十六年当時の時代といたしましては、山村における住民の生活と森林とのかかわり合いが大変深い状況にあったわけでございまして、共有林の大多数は共有者によって共同の使用収益に供されるという実態にあったわけでございます。したがいまして、共有林を複数所有者による共同の森林経営に供されるべき土地ととらえまして、その経営の安定を図るという目的達成手段として共有の分割を制限することを講じておりましたことは、当時の共有林の実態から見て必ずしも合理性に欠けるものではなかったと考えられるわけであります。しかしながら、エネルギー革命等の経過を経まして、現状におきましては、昔のような山村におきます国民生活と森林とのかかわり合いは大変希薄になってきておる。したがって、所有者すべてによって共同経営に供されるといったような実態が崩れてきている状況にもあるわけであります。このため、森林法第百八十六条の規定による規制手法がその目的との関連におきまして必ずしも実態に合致しないこともございまして、さきの最高裁判決におきまして違憲、無効であると判示されたものと考えているところでございます。
現在、林野庁が講じている森林経営の安定化のための施策につきましては、このような森林の所有や利用の実態を踏まえ、生産森林組合等の協業経営体の育成や所有は個別のまま施業を共同化するといったように促進する方向で施策を講じているところでございまして、この森林法第百八十六条の規定の削除による特段の影響は生じない、このように考えているところでございます。