中曽根康弘の発言 (予算委員会)

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○中曽根内閣総理大臣 この間接税が大型間接税ではないかという御質問をいただいて、野党からその点でいろいろ私は責められておるわけでありますが、率直に申して、そういうふうにお責めになるのは私の真意ではないのであります。
 まず、議会で、この予算委員会の席上におきまして、大型間接税とは何だと矢野当時の書記長さん、それから大内書記長さんから大型間接税の定義を求められまして、私は政府の統一見解として、普遍的、網羅的あるいは縦横十文字に投網でばさっとかけるような、そういう一般的な消費税、これは大型間接税であると思います、そういうものはやりたくありません、やりません、そうお答えして、これが国会における政府の統一見解なんですね。ですから、その点は非常によく注意しまして、投網でばさっと全部がかるようなものはいけない、そうでないものにしてほしい、そういうことで、政府税制調査会に諮問するときもその点はよく注意してくださいと。それから、選挙が終わりまして政府税調が最終仕上げをやるときも、わざわざ、選挙でこういう公約をし、こう言っておりますから、それにかからないようにつくってくださいと。また、党の税調の山下さんや山中さんにもお会いしたときに、あなたはお覚えでしょうけれども、公約にかからないように注意してやってくださいとお願いして、それであなた方がお考えになったのが、これは一億円以下はもう取らない。そうすると、六百数十万の事業所の中でわずかかかるのは八十万ぐらいである、そうすればこれは大型ではないだろう、大体八七%はかからない。小売に至っては九〇%かからない。それから、食料とか薬とかあるいは教科書であるとか教育関係、あるいは一般の交通、運輸関係、そういう国民生活の基礎である大事なもの、それはかからない、かけない。それで外した結果が六五%の、大体消費者物価を計算するときの基礎の材料六五%はかからない。これだけの大きな配慮をしていただきまして、そのほか売上税をやるにしても税率をうんと安くした。外国は一五%とか一八%ですが、日本の場合は五%という、こういうようないろいろな配慮をなすった結果、大型ではない。
 よく国会の外の人は、そう言ってもよくわからぬよ、そう言われます。私も、それは確かそうだと思います。国会議員の皆さんはここで聞いていらっしゃいますから、なるほど政府が定義した大型間接税というのはこういうものだな。しかし、国民の皆さんは全部これを聞いているわけじゃありません。新聞を全部読んでいるものじゃありません。ですから、端的に言えば、投網でばっさり全部かけてしまうというようなものを大型間接税であると俗に言っていいと思いますが、その点は国民の皆さんも、かなり広くかかるんだから大型じゃないかというふうにお考えになるのも無理ない点もある。私も、全知全能の神様じゃないですから、国民に誤解のないように全部言い尽くす力はありませんでした。そういう点は私の力不足で申しわけないところであると思いますし、国民の皆さんにそういうお考えを持っている方があるとすれば私の説明不足で、それは大変恐縮でございますと申し上げます。
 政治評論家がよく議論しているのを聞きますと、あれは大型じゃないけれども中型だ、そういうことを言っていらっしゃる方もある。私も、そんなところかなと思うのです。というのは、山下さん以下がそういうふうに思い切って例外をうんとおつくりいただいたから、これは大型じゃないが中型になるかもしれぬ、そういうふうには思うのです。その点は、私らの説明不足の点が国民一般の皆様方にはありまして、議会の皆さんはこの論議をみんな知っておりますからよく御存じなんです。国民の皆さんには説明不足の点がありまして、これは申しわけない点もある、そう思っております。しかし、そういういきさつでございますので、よく御理解をお願いいたしたいと申し上げる次第です。

発言情報

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発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1987-03-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会