田村元の発言 (商工委員会)
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○国務大臣(田村元君) 輸出保険法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
我が国企業が行う対外取引は近年ますます多様化しつつあり、かかる対外取引の円滑化を図る必要があります。
具体的には、現在輸出保険法の対象となっている輸出取引以外に、前払い輸入、仲介貿易に伴うリスクをてん補していく必要性が高まっております。
さらに、海外投資についても、そのリスクをてん補する範囲を拡大する必要が生じております。
他方、九百億ドルを超える貿易黒字を有する我が国としては、一兆ドルを超える累積債務に悩む発展途上国に対して、その黒字を還流することが内外から要請されております。
我が国企業が行う対外取引に伴うリスクをてん補する範囲を拡大することは、我が国の黒字の諸外国への還流にも寄与するものと考えられます。
これがまさに、輸出保険制度の拡充を図るべきゆえんであり、ここに本法律案を提案した次第であります。
次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
まず、法律の題名を輸出保険法がら貿易保険法に改正することとしております。これは、本法律の対象にこれまでのものに加えて、次に述べるような前払い輸入、仲介貿易を対象としたためであります。
実体的な改正内容として主要な点は、次の諸点であります。
第一は、前払輸入保険の創設であります。
本制度は、輸入者が輸入代金を船積み期日前に前払いしたにもかかわらず、貨物が到着しないため前払い代金の返済を請求したときに、輸出国における外貨送金制限、戦争、革命、輸出国企業の倒産等により、その前払い代金が回収不能となるリスクをてん補するものであります。
第二は、仲介貿易保険の創設であります。
我が国企業が、外国間で貨物を移動する仲介貿易を行った場合に、仕向け国における外貨送金制限、戦争、革命、仕向け国企業の倒産等により、その代金が回収不能となるリスクをてん補することとしております。
第三は、海外投資保険の拡充であります。
現行海外投資保険では、主として戦争、収用、外貨送金制限といった非常危険をてん補し、投資先企業の破産といった信用危険については、資源開発輸入のための融資のみを対象としております。これに対し、今回の改正におきましては、信用危険のてん補対象を、製造業投資等に拡大することとしております。
第四は、多数国間投資保証機関その他の海外保険機関との再保険制度の創設であります。
なお、輸出金融保険については、国内金融環境の変化に伴う当保険に対するニーズの減少等にかんがみ、一年後にこれを廃止することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。