宮澤喜一の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) このたびの為替の相場の変動は、二十四日に百五十円を上回りましたときから始まったわけでございますが、その様子を見ておりまして、これは二月の末にパリで合意いたしました各国のいわゆるこの周辺で為替を安定させるという共同の決定に背くような動きであるというふうに考えまして、我が国としても介入をいたしました。また、米国、英国、ドイツ、フランス、スイスもおのおの自己の判断、自己の負担において介入をいたしまして、いわばパリ合意の共同介入が行われたわけでございます。その規模も相当大きなものでございました。
しかし、なお相場は変動を続けまして、これにはいろいろな原因があるであろうと思われますが、一つは、各国ともパリ合意の際に約束をしておりますおのおのの政策遂行について必ずしも十分なことが行われていないという市場における認識もあろうかと思います。我が国に対しましても、御承知のように六十二年度の予算案がいまだに成立しておりません状況等についても、そういう見方が国の内外に行われておることもやむを得ぬことだと思っておりますが、そういうこともございました。また、ちょうど年度末に当たりまして、機関投資家あるいは各企業において、いろいろな観点からこの際もし相場が先安であれば早く売っておいた方がいいといったような年度末独特のそういう心理も作用いたしたかと思います。
そういうことを背景に、私どもとしても過度な変動を排除するためにそれなりの対応をいたしてまいりました。きのうの午後あたりから今日にかけまして落ちつきが見えておるように存じますけれども、なお一、二日様子を見る必要もあろうと思っておりまして、いずれにいたしましても、今回のケースは、パリで定めました各国の共同行動を必要とする、それによって対応すべき事態であるというふうに判断をいたしております。