倉成正の発言 (外務委員会)

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○倉成国務大臣 私は、七月二十六日より二十八日まで、第七回国連貿易開発会議総会出席のためジュネーブに滞在し、本二十九日帰国いたしました。
 今次総会は、四年ぶりのもので、七月九日から三十一日までの予定で開催されておりますが、今後の南北対話のあり方を決定する重要な会議であります。欧米諸国が、今次総会において必ずしも積極的な姿勢を示していない現状の中にありまして、我が国が、先般、緊急経済対策、なかんずく二百億ドル以上の資金還流計画及び五億ドルのアフリカ諸国等後発開発途上国に対するノンプロジェクトの無償資金協力を打ち出したこともあり、開発途上国の我が国に対する期待は高まっております。
 私は、七月二十七日、今次総会の本会議で一般演説を行い、開発途上国の経済発展に対する我が国の積極的な貢献について、緊急経済対策を中心に説明するとともに、開発途上国への資金フロー促進策を検討する賢人グループの設立及び一次産品加工度向上のための円卓会議の設置の二つの提案をいたしました。私の発言は、開発途上国はもとより多くの先進国からも、今次総会に対する具体的な貢献であるとして高く評価されました。
 また、開発途上国代表との話し合い等を通じ、今次総会を現実的な成果のある実りのあるものとするよう訴え、我が国としてもそのための労を惜しまないことを表明してまいりました。
 今次総会は最後の週に入り、まさに困難な交渉が行われておりますが、我が国の南北問題に対する積極的な姿勢が他の先進国に対する刺激となり、今次総会が南北双方の協力により成功裏に終了するよう期待いたしておる次第であります。
 また、私はこの機会にイラン、韓国両国の外相、ジョルダン皇太子、インドネシア調整相、ガット事務局長等々と会談いたしましたほか、途上国の閣僚を招待いたしまして午さん会を主催いたしました。
 これら一連の会談では、率直な意見交換を行いました。
 特にヴェラヤティ・イラン外相との会談では、即時停戦等を求める国連安保理決議第五百九十八号が全会一致で採択されたことを踏まえ、同決議に対するできる限りの前向きな対応、ペルシャ湾での行動の自制及び国連事務総長の努力に対する協力等強く働きかけました。これに対し同外相は同決議には、イラクの侵略者としての非難が含まれていないので受け入れられないとしつつも、国連事務総長の努力に対してはできる限りの協力をするつもりであると述べておりました。イラン側の基本的姿勢は依然としてかたいとの印象でありますが、我が国としては、今後とも志を同じくする諸国とも連携しつつ、イラン・イラク紛争の早期終結とその間における自制ある行動を両当事国に対し粘り強く働きかけていく所存でございます。
 ハッサン・ジョルダン皇太子との会談では、同皇太子よりジョルダンの中東和平実現に向けての努力につき説明があり、これの打開のための国際会議開催に対する支援要請がありました。我が国は、これを支持するとの立場をとっておりますが、私より中東和平に関する我が国の政策及びイラン・イラク紛争の平和的解決のための環境づくりの努力等につき説明をいたしたところでございます。
 韓国の崔侊洙外務部長官との会談では、ソウル・オリンピックを明年に控えた朝鮮半島情勢、国際経済、貿易問題及び漁業問題を含む二国間問題につき意見交換を行い、また、ワルダナ・インドネシア経済・財政・産業担当調整大臣との会談では先般の我が国の円借款供与に対し先方より謝意が表明されたほか、対ASEAN資金協力につき意見交換を行いました。
 さらに、私は、ダンケル・ガット事務局長とウルグアイ・ラウンド交渉の現状につき話し合いました。
 わずか二日間という短い期間ではありましたが、私は国連の場を利用して、我が国の立場を国際社会に対し強く訴え、多くの成果を上げたものと考えておる次第でございます。
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発言情報

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発言者: 倉成正

speaker_id: 4042

日付: 1987-07-29

院: 衆議院

会議名: 外務委員会