馬場昇の発言 (環境委員会)
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○馬場委員 あなた、確定したものは言わないね。確定したものはほとんど負けているから言わないのでしょう。新潟の第一次裁判は負けて確定しているでしょう。水俣の第一次裁判も負けて確定している。水俣の二次裁判も負けて確定している。不作為違法の裁判も負けて確定している。にせ患者事件も負けて確定しておる。川本輝夫の刑事事件も負けて確定しておる。確定しているのはこれだけありますけれども、みんな負けている。これも言わなければならない。私は知っているから聞きませんけれども、全部で十六件あるのですよ。
長官、これだけ一つの事件で民事、行政、刑事、その他争われるというのは、結局異常な状態だと私は思うのですよね。これについて、異常な状態の中の一つの側面を見ますと、やはり水俣病について、行政、企業、こういうものが水俣病を発生させた、水俣病を拡大させた、水俣病の救済をおくらせた、そして患者との信頼関係がないというところから、こういう裁判が異例なほど多く起こっておるわけでございます。これは、行政や企業に対する患者の不満とかうっせきとかというもののあらわれなんですよね。こういう点について長官はどう思っておられるのか。
水俣病は、今刑事事件とか裁判にあらわれただけではないのですよ。はっきり言って、水俣病で皆さん方が考えておられるのは、体を壊したわけですから、もとの体にしてくださいというのが一番ですよ。そして、金なんかは要りません、治療して早く治してくださいというのがその次ですよ。社会的に水俣病だからって差別しないでくれ、少しは働けるのだから仕事を与えてください、こういう患者の基本的な願いというのは何一つ解決していないのです。そして、そのほかに、住民にとって見れば、快適な地域の環境に戻してくださいとか対立のない明るい水俣にしてくださいとか、このために高度経済成長にも乗りおくれてしまっております。経済的にも社会的にも、福祉でも教育でも文化でも、みんな水俣病という忌まわしいこの現実の中で地域はおくれてしまっておるのです。そういうものを活性化してくださいという基本的な願いが何一つされていない、そういう上に今言った県債の問題も認定の問題もある、そしてこういう裁判という形で噴き出しておるというぐあいに私は思うのです。
こういうことについて、今日水俣病の裁判が多いという今私が言ったことを含めて、長官、水俣病の現状についてどうお考えですか。