岡本道雄の発言 (文教委員会)
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○岡本参考人 個性重視でございますが、御承知のように、この臨教審の初めに、自由化論争といいまして華々しく注目を浴びたわけでございますが、あの自由化そのものも、実はあれは相当臨調や行革では熟してきたものかもしれませんのですけれども、我々としましては初めて接する言葉でもございまして、そこに相当習熟した人と初めての人との間に落差があったかと思いますが、あれが御承知の第一部会と第三部会で論争になったわけです。あの論争そのものは、実は教育の改革というものが経済や行政とは違うのだということをシンボリックにあらわしていると私は思いまして、その点あの自由化論争というものをいつまでも観念だけで審議しておってはだめなので、具体的問題に入ればこれだけの二十五人の委員の合意が得られると思って、論争をそこそこにしたわけでございますけれども、あれを個性重視というものの方向へ持っていったということにつきましては、これは大変賢明な方向であったと私は思っております。
それで、個性重視ということと自由化の問題には大変共通な部分がございまして、自由、自律、自己責任というようなものは両方に共通しておりましたので、その点は両者の間に関係はないということはございません。あれによって自由化がなくなったのではないのであって、教育の場においての自由化は、個性尊重という言葉で一番適当でないかというふうに思っております。
それから、教育基本法の人格の完成と個性重視、これはまたさらに密接な関係がございまして、あの答申の中に方々に出てまいりますように、教育基本法の人格の完成というものが十分意識されなかったのは、こういう個性重視ということが行われておらないわけだ、したがって教育基本法の人格の完成をというものを実行するためには個性尊重というものをしっかりやろう、そういうことでございます。