中曽根康弘の発言 (本会議)

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○国務大臣(中曽根康弘君) 近藤議員にお答えをいたします。
 マル優廃止法案の再提出の問題でございますが、先般の選挙の際、私はマル優等の非課税貯蓄制度については、老人とか母子家庭とかの社会的に弱い人についてはこれを維持していく、しかし、不正を行っている者については是正しなければならない、そのように申し上げて、そのとおり実行しておるのでありまして、公約違反ではございません。改正案を撤回する考えもございません。
 次に、応能負担の原則の問題ですが、今回、政府が提出した税制改正法案においては、利子所得の発生の大量性、その元本である金融商品の多様性、浮動性といった特異性に配慮して、簡素、中立、効率といった要請にもこたえるものであり、一律分離課税を採用しました。
 高額所得者は、通常、まず非課税貯蓄を限度いっぱい利用し、さらに割引債の一六%源泉分離課税制度を利用していると考えられております。非課税貯蓄制度の不正利用もかなり見受けられることも勘案すれば、一律分離課税への移行はむしろ高額所得者には実質的に負担増加の結果になると、そういうふうに考えております。
 源泉分離選択課税の実態を見ると、その利用者は高額所得者に偏っているわけでは必ずしもないのであります。したがって、今回の利子課税の改組案が応能負担の原則に反するという御指摘は当たりません。
 次に、今回の税制改正では、資産に関する課税については公平、公正という抜本的見直しの理念を踏まえ、利子課税の見直しを行うとともに、有価証券の譲渡益について思い切った課税ベースの拡大を図っておるところであります。
 また、土地の譲渡益についても、超短期所有土地等に対する重課制度を実行し、個人の事業用資産の買いかえ特例の縮減等、課税の一層の適正化を図るほか、土地の登記に対する登録免許税の引き上げ、有価証券取引税の見直し等の措置も講じております。したがって、大資産家優遇という結果ではありません。
 次に、投資減税の問題ですが、法人税の減税先行は、租税特別措置法による暫定税率の期限切れによるものであり、中小法人に対する税率も引き下げられているところです。
 一方、今回の税制改正法案で提案申し上げている特定開発研究用資産の特別償却制度は、さきの緊急経済対策の決定を受けて民間の研究開発を促進する観点から創設することとしているものであり、また、特定の中小企業者や事業転換を行う特定の事業者には償却率の割り増しを行う等、その内容から見ても大企業優遇であるとの批判は当たらないのであります。
 残余の答弁は関係大臣がいたします。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 中曽根康弘

speaker_id: 15356

日付: 1987-09-04

院: 参議院

会議名: 本会議