宮澤喜一の発言 (決算委員会)
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○国務大臣(宮澤喜一君) まず最初に、この問題につきましての具体的な政府の対処はただいまのところ全く未決定でございます。関係各省庁の間で問題をどのように考え、どのように処理すべきかについて内々検討はいたしておりますけれども、事務当局の検討の段階にとどまっております。
今佐藤委員の言われましたことは、十月七日にペルシャ湾の問題についての対処が政府並びに与党との間で議論になりました。
御承知のように、この議論の大筋といいますものは、我が国がペルシャ湾からこれだけ多くの石油を輸入して運んでおりながら、その安全というものについて我が国が自分で寄与することは、当然ながら軍事的にはできないことでございまして、米軍等々のいわば恩恵にあずかっておる、端的に言ってそれはただ乗りという批判を受けておる云々、こういうことをどう考えるべきかということでございまして、このときに政府が考えましたことは、ペルシャ湾の安全航行のために憲法の範囲内で我が国ができることは何であろうか。それは、例えば安全航行のためのいわばシステムといいますか、機器といいますか、デッカと申しましたが、そういうものを導入できるということ、あるいは周辺の国に対して経済協力に貢献ができるといったようなこと等々であろうということは、会議に関係いたしました者が比較的容易に合意できたところでございました。
しかし、どうもそれだけではなお十分ではないだろうといったようなことから議論が展開をいたしまして、米国がいわばペルシャ湾を含めて国際的な平和と安全のために全世界的な意味で役割を果たしておるのであるから、我が国としては日米安保体制を結んでおるので、この日米安保体制を一層効果的に運用する方法はないであろうか、こういうことから、在日米軍の経費を軽減する方法ありや否や、そういう議論に発展をしていったという経緯でございます。
そのこと自身は十分に理解のできることでございますが、ただ一般論から、それならば我々として何ができるか、何が有効かということになりますといろいろ議論が分かれてまいりまして、佐藤議員の言われましたようなそういう心配をされる向きも確かにないわけではないのでございます。
そういたしますと実態は、何かをすべきだといたしましてもそのための物の考え方あるいはいわば理論的な基礎づけ、また具体的な運び方等々をどういうふうにすることが一番世論の支持を得るゆえんであろうかということについてなお政府部内にいろいろな議論がございまして、冒頭に申しましたように、ただいま事務当局間で検討いたしておりまして、結論が出ておりません。発生論的には先ほど申しましたようなことであるのでございますけれども、ただいま各省庁間の議論はその辺の問題をめぐりましてまだ決着に至っていないというのが現状でございます。