中尾栄一の発言 (物価問題等に関する特別委員会)

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○中尾国務大臣 これまた何といいましょうか伊吹委員の御指摘のとおりでございまして、世界的に見ますると、確かに私どもも非常にウエルバランスな、ある意味において世界の国からうらやまれるような国力になったことは否定しがたいものでございますが、それが先ほど来申し上げておるような国民の生活に直結しているか、あるいはまた公共資本に十分に反映されているかとかいうようなことになってくると、先ほどの先生御指摘の十兆円の問題までも抱えて、一体これをどのように社会資本の方に転化させていくか、民間活力を活性化するか、これは全く問題だと思うのでございます。社会資本の整備水準について見ますると、先生御指摘のようにまだ十分とは申せません。早急に整備を推進していくことがまず肝要である。これが第一点でございます。
 社会資本整備の財源として公債を用いることがどうだ、こういう御意見もございましたが、世代間の負担の公平という観点からは考える必要があると私は考えております。しかしながら、今後は、高齢化の進展によりまして、将来の社会保障負担は増加するのではないかと予測をされます。したがいまして、国債費と社会保障負担とを合わせまして、次の世代といいましょうか、次世代を背負う方々に負担が大きくなることが予想されますが、このために公債の発行がある一面将来の世代の過度の負担となることのないような配慮もこれまた考えなければなるまい、こう思うておるわけでございます。
 なお、ある意味において中長期的な視点からの税制の問題についてもちょっと触れられましたけれども、税制のあり方なども考えますると、高齢化社会の進展などに対応いたしまして、国民が公平感を持ってある意味において納得していただく納税を賦課させるというような安定的な税制を確立することがこれまた御指摘のとおり肝要ではないかなと思うわけでございます。しかしながら、現行税制というものについては、現在税収に占める所得税、特に給与所得に対する税負担のシェアの上昇率などにゆがみが見られますから、こうしたゆがみの中で納税者の重税感、不公平感が高まってきているわけでございますから、顧みまして、この高齢化の進展などに対応しながら経済の活力を維持していくためにも、課税の公平、中立、さらに簡素の基本原則のもとで現行税制にある程度抜本的に見直しが必要なのかな。担当大臣といいますと大蔵大臣になりますけれども、私はそのように考えさせていただきたいと思っております。

発言情報

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発言者: 中尾栄一

speaker_id: 15618

日付: 1988-04-21

院: 衆議院

会議名: 物価問題等に関する特別委員会