伊吹文明の発言 (物価問題等に関する特別委員会)

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○伊吹委員 大臣の御所見の中の第二の柱として、「自由貿易体制の維持、強化」ということを強調しておられます。現在、牛肉、オレンジの自由化問題について交渉が進んでおりますけれども、米国においても多くの制限品目があることは事実であります。そして、自由化された各品目についても、例えばEC諸国のように国境で調整関税制度を設けておる国もあることは事実でございます。日本も、私たちが国内の私たちの制度の中で外国を差別するということは国際化社会においてはしてはならないことでありますけれども、外国の制度と日本の制度が全く同じでなければいけないという外国の要求も、私は主権がある国家というものが存在しておる限りはやや無理があるんじゃないか。しかも、牛肉の自由化を進めてもそれに対する関税措置や課徴金制度は認めないなどということは、内政干渉じゃないかと私は思うんですね。私は都市出身の議員でありますから、農産品の自由化ということについては必ずしもかたくなではありませんが、それ以上に私は日本人でありたい。日本人として、日本という主権を持った国に住んでいる日本人でありたい。
 そういうことからいうと、いわゆるレシプロシティーという言葉がありまして、外国と日本は同じ制度でなければならないという主張と、制度は違うがその中でお互いに差別なく取り扱わねばならないというイコールトリートメントという言葉があります。現在の私の印象では、アメリカはややこのレシプロシティーとイコールトリートメントということを混同しておるのではないかと思わざるを得ないわけであります。
 しかし、同時に、私たち日本人が国際化時代に世界の中で生きていくためには、私たちの決断で、私たちの良識で、私たちが生きていくために私たちの制度をできるだけ国際的に近づけていく、レシプロシティーの原則に近づけていく。これはしかし私たち日本人の判断で近づけていくということだと思うのですが、これは大変微妙な問題で、大臣も国務大臣としてのお立場上、お答えにくい面もあると思いますが、現在のアメリカの交渉姿勢についてどのような印象をお持ちなのか、簡単で結構ですからお答えいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 111205063X00419880421_008

発言者: 伊吹文明

speaker_id: 3636

日付: 1988-04-21

院: 衆議院

会議名: 物価問題等に関する特別委員会