井上孝の発言 (建設委員会)
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○井上孝君 去る一月十八日から三日間、福田理事、小川理事、沓掛委員、上田委員と私、井上は、新潟、富山、石川三県における建設諸事業の実情を調査してまいりましたので、その概要を御報告いたします。
まず、道路事業について申し上げます。
北陸自動車道は、新潟県新潟市を起点とし、富山県、石川県、福井県を経て、滋賀県坂田郡米原町で名神高速道路に接続する延長四百八十三キロメートルの高速道路であります。既に、新潟黒崎から名立谷浜までと、朝日から米原間は供用されており、名立谷浜から朝日までの五十九キロメートルが現在建設中であります。
今回視察いたしました親不知海岸高架橋は、富山県境に近い新潟県青海町に位置する延長三・四キロメートルのプレストレストコンクリート橋であります。架橋位置は天下の険として知られる親不知・子不知地区であり、平地部が極めて狭隣であるため、本高架橋はほぼ全域にわたって海中部または海浜部を走行しております。また、本地区の晩秋から早春にかけての気象、海象は極めて厳しいものであります。したがいまして、工事が非常に困難なものであるとともに、塩害防止、厳しい波浪による橋脚の摩耗防止のため各所に新規の工夫がなされております。
本親不知海岸高架橋を含む名立谷浜から朝日までの区間は、本年八月に供用が開始される予定で、これにより北陸自動車道は概成する見通しとなっております。
一方、北陸地方の一般国道につきましては、交通不能区間、除雪困難による冬季交通不能区間が少なからず存在するとともに、都市及びその周辺部、主要国道を中心に、近年増大する交通量により交通渋滞や通行の安全の低下を来しております。また、豪雪地帯であることはもとより、急峻な地形等により災害を受けやすい条件にあるため、しばしば通行どめを余儀なくされております。
このような状況のもと、北陸自動車道が概成すれば、経済圏の拡大、工場誘致、観光開発等、北陸地方の経済社会活動に大きな便益を与えるとともに、従来しばしば災害による通行どめとなっていた国道八号線の代替機能も果たし、防災道路としての役割も担うことができます。ぜひ、安全面に留意しつつ、一日も早い完成を期待いたします。
次に、都市計画事業について申し上げます。
まず、富山県が新都市拠点整備事業として行っております、とやま二十一世紀都市MIRAI計画は、富山駅北口にある国鉄跡地、遊休化した運河船だまり、大規模民間未利用地を利用して、二十一世紀の経済社会へ向けての新たな課題に対応した高度な業務環境、良質な就業環境、快適利便な居住環境、知的で健康的な生活環境を備えた高付加価値型都心ビジネスパークの建設を目指すものであります。水公園カナルパークと並木のある大通りブールバールを中心に、町全体が花と緑と水に彩られ、オフィス、住宅、文化・スポーツ施設がバランスよく配置された計画であるとのことでした。
次に、高岡市が行っております御旅屋西通り地区市街地整備事業は、高岡市が中心市街地の活性化を図った中心市街地活性化計画の一環として、都市計画道路片原町伏間江線の整備にあわせ、地区の環境整備を行い、中心商業地にふさわしい町づくりを行うものであります。同地区の現況は、道路はすべて幅員四メートル未満と狭小で袋小路も多く、また建築後三十年以上経過している老朽家屋が全戸数の約六〇%を占めている等、生活環境上良好な地区ではありません。そこで、地区の改善、並びに都心環状線の一路線である都市計画道路片原町伏間江線の整備とあわせ、沿道区画整理型街路事業と住環境整備モデル事業の合併施行により整備を行うこととしております。
次に、金沢市における香林坊地区市街地再開発事業は、都心部の再生を図るものであります。金沢市の香林坊地区は、金沢市の中心商業地の一角をなしており、昭和四十年ごろから防災建築街区造成事業により総合的建築の整備が計画され、第一地区、第二地区とに分かれ、一部建物除去等の事業が行われましたが、昭和五十年ごろ石油ショ
ックによるキーテナントの撤退等により事業が挫折しました。しかし、都心部にありながら土地の有効利用がなされていない状況から、地区の内外から整備を望む声があり、市街地再開発事業として整備することで再出発し、昭和六十一年九月すべての整備が完了しました。本事業は、幹線道路の無電柱化、歩道のケヤキ並木やフットライト、横断地下道の陶壁やエスカレーター等、官民一体となった新しい試みが行われており、用水の開渠化、屋外広場の設置、外壁の色彩等とともに、良好な都市環境の形成を図る施設が整備されておりました。
ほかに、金沢市では、JR金沢駅と金沢市の二大商業地である香林坊、武蔵ケ辻地区を結ぶ金沢駅通り線建設事業、新たな都市核の形成を目指す金沢西部地区土地区画整理事業等が施行され、都市基盤整備の促進が図られておりました。
以上のように、富山、石川両県においては、新しい都市づくりが積極的になされており、北陸地方における中核都市にふさわしい都市が形成されつつあります。なお、住民参加による官民一体の計画推進の必要性が強調されておりました。
最後に、能登地域半島振興計画について申し上げます。
能登地域におきましては、半島特有の地理的条件のため、人口減、高齢化、低所得、地域内での就職難等が生じております。しかし、同地域は、自然、風土、歴史的遺産、海洋資源等豊かな資源に恵まれ、潜在的に大きな開発可能性を有しております。そこで、能登地域半島振興計画を策定することにより、人、モノ、情報が交流する新しい能登の創造を目指しております。本計画の重点施策は、能登を全国に開く国土幹線軸へのアクセス整備により、交流手段を確立するとともに、ナショナルリゾートの形成、新規産業の誘致と地域産業の高度化、電源立地等大規模プロジェクトの検討と推進及び快適で魅力ある生活環境等の整備により、交流の基礎となる定住のための総合環境の整備と地域の活性化の促進を図ることであります。
このうち、国土幹線軸へのアクセス整備として、能登幹線道路ネットワークの形成が重視されております。そのためには、富山県砺波市から石川県輪島市を結ぶ高規格幹線道路の能越自動車道の建設促進と金沢—能登二時間圏構想、金沢—七尾一時間圏構想の実現が望まれております。さらに、各県から共通して北陸新幹線建設の強い要望がありました。
なお、以上のほか、能生町雪崩対策事業、能登島大橋、柴山潟整備事業につきましても調査いたしましたことを申し添えます。
以上、簡単でありますが報告を終わります。