衛藤征士郎の発言 (決算委員会)
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○衛藤委員 ただいま運輸省の荒井公団監理官のお答えがございましたとおり、北陸新幹線の最大勾配千分の三十、この豊予海峡トンネルも今千分の十二ではあるが千分の三十近くいけるのではないかというようなお話でもございます。
私は、先ほどから、これもいわゆる客車じゃなくして、貨物と客車一緒に併用できるような勾配を考えるべきだ、このように言っておるわけですから、千分の三十は難しいかもしれない。そうすると千分の二十くらいになるかもしれない。それにいたしましても、六十キロメートルの海底トンネルの長さが、百九十五メートルの水深ですから、恐らくさらにずっと行きますと海面から約三百メートルくらいのところを掘るということになるでありましょう。そうしましても、六十キロメートルじゃなくして、トンネルの延長が五十キロメートルくらいでいけるのじゃないか。そうすると、トンネルを素掘りするという形でも一キロメートル百億とするならば約五千億だ、こういうような勘定になるのじゃないかと思います。
そこで、大臣にお願いでありますが、これをいわゆる在来線型の軌道を敷きますと、もう在来線型に対しては政府の援助はしない、このようになっておるわけでありますから、新幹線タイプでなければ政府の援助は出ないわけであります。新幹線型ということは、いわゆる狭軌じゃなくて広軌のレールを敷くということであります。ですから、九州四国海底トンネルには広軌のレールを敷く、そしてカートレインを使うということになりますれば、運輸省もまた建設省も相乗りができるという形になるわけでございます。
世界にちょっと目を転じてみますと、御案内のとおり、ただいま英仏海峡トンネルをやっております。英仏海峡トンネルでございますが、これは海底部が約三十八キロメートル、事業費が一兆二千億円であります。英仏海峡トンネル三十八キロの長さでありますが、英国とフランスの間の海峡トンネルですが、事業費は一兆二千億。恐らく九州四国海底トンネルの二倍でありましょう。また、この着工及び完成時期を見ましても、本年の四月に着工しておりますが、一九九一年には供用開始というようなことであります。これについても我が国の鉄建公団の技術が関与しておる、このように承っておりまして、大変結構なことでございます。また、御案内のとおり香港のイースタンハーバー横断トンネルでありますが、これは我が国の大手の建設業者が受注をしておりまして、これを見ても、海底部は千八百メートルで約七百億円もかけて香港イースタンハーバー横断トンネルを掘っておる、こういうことでありますし、さらに言うならば、いわゆるジブラルタル海峡であります。スペイン、モロッコ、この間のジブラルタル海峡トンネルも、これまた橋梁にするかあるいはトンネルにするかということでただいま検討されておる、こういう状況であります。
世界で第二番目の豊かな国、一九九二年までには、今から五年をかけまして約五百億ドルのODAをするという我が国政府でもあります。五百億ドルといいますと、一ドル百三十円で計算いたしましても六兆五千億円のこれからのODA、政府開発援助を後進・中進国にするわけでありますから、大変なことであります。あるいは五十五億ドルの債務国に対する借金も棒引きをしてあげましょうという我が国でもあります。そのときに当たりまして、この約五千億、六千億ぐらいの九州四国海底トンネルというものは、世界第二番目の経済大国のスケールからすると、さほど大きなナショナルプロジェクトでもないと私は思うのであります。
大臣は大変スケールの大きな大臣でございますから、ひとつ、先ほど申し上げましたいわゆる運輸省と建設省が併用するというような、共管するというような立場に立っての地域経済調査、そういう方向に向けての取り組みを大臣にお願いしたいのであります。御答弁をひとつよろしくお願いいたします。