内海孚の発言 (大蔵委員会)
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○内海(孚)政府委員 お答え申し上げます。
委員御承知のとおり、為替市場の動向というのは必ずしも理性的な説明が可能なものではないものですから、そういう限界を置いてお聞き取りいただきたいと思いますが、まず、何カ月か先というようなオーダーで見た場合には、依然としてドルの先安感というものも根強く存在しているわけでございます。そういった背景の中におきまして現在ドルが強くなっていることについては幾つかの説明がなされております。
第一の説は、米国の金利高でございます。第二の説は、原油の価格が上がっているということはそれだけ米国にとっては有利であり、原油輸入に全面的に依存している日本やヨーロッパの国にとっては不利だというファクターを強調する説でございます。それから第三には、世界の政治の中の不安定要因、例えばパナマ、中国情勢というようなものをもちまして、有事に強いドルというファクターを強調する意見もあります。それから四番目には、米国の通貨当局はドル高を容認しているのではないかというマーケットのパーセプションも一部にあるいはかなり根強く存在していることも事実でございます。
しかしながら、この辺をよく見てみますと、最近の急激なドル高局面、これは本当にこの一週間ぐらいですが、その間においてはむしろ前に比べますれば日米あるいは米独の金利差は長期、短期ともに縮小しているので、どうもこれをもっても説明しがたい。それから、原油についてもこのところ上げどまっていることは委員御高承のとおりでございます。それから、米通貨当局のドル高容認説については、これは明らかな誤りでございまして、昨日ホワイトハウスがはっきりとこれを否定し、米国は、これ以上のドル高あるいはこのようなドル高が続くことは各国の国際収支調整努力にむしろ水を差すものだということを明らかにしております。
そうやって考えてくると、現在のドル高というものは理性的になかなか説明することが難しく、ある意味では、いろいろなマーケットがそういう要素をいろいろ言いながら、ややファンダメンタルズと離れた形での動きをしている要素の方が強いように思われます。