梶山静六の発言 (商工委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(梶山静六君) 今のところ貿易には大きな影響は生じていないというふうに認識をいたしておりますが、新規契約には影響が出る可能性が否定できません。また、今回の事態により我が国企業が投資先として中国について抱いているイメージが損なわれるという表現がいいかどうかわかりませんが、そういうことになった場合、これからどうなるかということを懸念をいたしているというのが、公式にコメントのできる言葉ではないかという気がいたします。
ただ、いずれにしても、これからの対応という問題になってまいりますと、過去この一カ月余、中国に関して随分私たち情報を得ているような感じでおったわけでございますが、こういう事件が起きてみますと、余りにも私たちの知り得ている青報は狭いし、ある意味で浅いという感じもするわけであります。あの当時、先生御指摘のとおり、胡耀邦が急逝をされて、その後いわば追悼的なデモというか、そういうものが行われ、さらに民主化の高まりが出ている段階で、私たちが新聞やテレビで拝見している中では大変平和的な一つの集会、デモというふうに受け取っていたわけであります。
ところが、急遽戒厳令がしかれる。戒厳令がしかれても、民衆との間では大変和やかな交歓が伝えられているわけですから、これは一種のデモンストレーションなのかなという感じのもので私ども受け取っていたということも紛れもない事実でございます。それがある日突然にというか、まさに戦車あるいは火器の乱射によってデモ隊の方が殺りくをされた。されてないというまた報道もございますが、そういう状況になったということを、残念ながら私たちの今までの過去の情報からは予測し得なかったという現実もございます。
そして、今中国の中がどんなふうに体制が変革をしつつあるのか。対外的には開放経済を維持する、こういう表現がなされておりますが、国内的な体制がどういうふうに推移をするかということに対しては、残念ながら私どもその確たる青報をまだ持っておりませんし、また、多少のへんぱな情報を得たとしても、それで全体を推論することができない状態でございますので、私どもはやはり今冷静に対応するという言葉以外にはないという気がいたします。
ただ、全世界的な非難も私どもはよく承知をいたしておりますが、私たちはやはり長い日本の歴史というのを考えてみますと、何百年、何千年来朝鮮半島や中国大陸を通じて東西文化というか、遠くはヨーロッパあるいは中近東、インド、そういう国々のいろんな文明、文化をこの地を経て我々が吸収をして今日の日本の混合文化が育ったとするならば、我々はこの得ている恩恵を何物かによってお返しをしなきゃならない連帯感をこれから長い先持ち続けていきたいという願望は、お互いに隣の国として持ち合わせなきゃならない基本理念だという気がいたします。
さりとて、現実の中国の政体が、体制がどうなっているかというこの厳しい現実と長い将来を踏まえた、そういうものを展望しながら、これから冷静に対応していかなけりゃならない。もうちょっと情報をこれから得て正確な判断をしてまいりたいという気持ちでございます。