伊吹文明の発言 (社会労働委員会)
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○伊吹委員 私どもの方で調べている数字では、厚生年金の受給者で大体八割五分ぐらいじゃないかと思うのですが、それらの人たちは生活が実質的に目減りをしている、つまり減税の恩恵が少ないが消費税の負担効果の方が高いということですね。消費税が逆進性があると言われるのは、まさにこういうところに問題があると私は思うのです。税制改革というのは、日本の将来をしっかりと健康な社会として立ち行かせるためには私は避けて通れないものだと思いますが、その結果生ずる弱者に対して十分な手当てをする、そこに政治の本来の意味がある。それがまさに今回の政府提案の法案の一番大切なポイントだと私は思います。
野党の方をも含めて、平均六%の給付改善ということについては反対はだれもないと私は思うのです。ところが、保険というものは厳密な数理計算によって成り立っておる。つまり、将来年金を受給する人、例えば国民年金でいえば六十五歳、厚生年金でいえば現在六十歳、こういう人たちは各年度何人ずつふえてくるかということは、あらかじめこれはわかっております。そして給付の月額を決めれば、それから逆算をして現在そして将来にわたってこの保険料を負担しなければならない人数も推計としてわかっております。そして、納めてもらった保険料を運用する利回りが、これは公定歩合の動きによって違うであろうけれども、大体平均してわかっておる。だとすれば、給付額を平均六%引き上げるとすれば、できたらそうしたくはないけれども保険料の一部を引き上げさしていただくかあるいは給付の年限を少し後ろへずらさせていただくか、さもなければ国民の税金、つまり消費税としていただいたものの一部を国庫負担としてその中へ投入するか、これは野党が考えても自民党が考えても三つに一つしか答えは出てこない、これ以外の答えは出てこないと思うのです。
ところが、とかく国民に受けのいいことはみんなやりたがる。しかし、国民の嫌がることはやりたがらない。その結果、やりたいこと、つまり国民に受けのいいことだけがどんどん先行していくということがあってはならぬと私は思うのですね。これは将来的には大変な問題を呼び起こす。このことについては後ほど詳しく質問をいたしま
すが、まず政治家として、苦しいけれども整合性ある提案をしなければならないと思いますが、厚生大臣、政治家戸井田三郎としていかがですか。